★ 渡辺直子 ★
★ 北京の観光は朝がおすすめです。まずは、夜明け前。日の出の時間の前に到著するように、天安門広場をめざします。
★ 観るのは、國旗掲揚式。クライマックスは、薄明るくなった天安門を背景に上っていく國旗。訓(xùn)練された美しい儀式には感動があります。早起きしなければ見られません。
★ 次は世界遺産の頤和園や天壇公園。朝はとても賑やかです。老人たちが、グループで太極拳やダンスをしていたり、敷石に柄の長い筆で、墨の代わりに水で達(dá)筆を披露したり、歌を歌ったり、胡弓や笛をを奏でたりしています。
★ そして、故宮も午前がおすすめです。それは、故宮を見た後に景山公園というルートが一般的なので、お晝頃に景山公園から故宮を見てほしいからです。
★ 北京の街並みと言えば、灰色の壁と瓦、伝統(tǒng)的住居形式の四合院。そして胡同(フートン)。
★ 胡同(フートン)とは、北京獨特の細(xì)い路地、橫丁のことで、まるで迷路のように張り巡らされており、一度迷い込むと、目的地につくのか、大通りに出られるのか、不安になることがあります。また、それを楽しんでわざと迷いこむことも。
★ 胡同にある住居はほとんどが四合院で、清の時代には、故宮周辺の胡同には貴族や武官や文官などの官僚が住み、故宮から離れた胡同には、商人や庶民が住んでいました。
★ 昔からある四合院を改裝したホテルは、バックパッカー用の激安ホテルから3000元を超える高級ホテルまでピンキリです。四合院の特徴である中庭がカフェとなっていて、ゆっくりお茶を楽しむこともできます。
★ 西安には城壁があります?,F(xiàn)存するものは、明代に唐の皇城跡に造られたもので、唐の時代の城壁の1/9しかないそうです。それでも周囲は約14km、高さも約12mもある、大変立派なものです。
★ 城壁は西安のシンボルですが、これがあるために中心地の道路の開発に制限がかかり、城壁內(nèi)を通る道はいつも渋滯。西安は何度も訪れていますが、毎回このパターンです。
★ この城壁の素晴らしいところは、城壁の上を歩けることです。なんと毎年、城壁の上を走るマラソン大會も開催されているのです。戦闘のために作られた広々とした城壁の上は、今や、世界中の人が観光やマラソンを楽しめる憩いの場所に生まれ変わりました。
★ 旅の始まりは西門。旅の終わりも西門。西門はシルクロードへ続きます。
★ 「初めて中國旅行に行くるのですが、どこが一番面白いですか?」と、聞かれることがよくあります。私はいつも「北京の萬里の長城と西安の兵馬俑坑は見たほうがいいですよ?!工却黏à皮い蓼埂?
★ 日本にはない、大陸のスケールの大きさが一目で感じられるからです。
★ 最近は、當(dāng)時の彩色された兵馬俑坑を再現(xiàn)した畫像や、史記にもとづいた地下宮殿のイラストや模型をよく見かけますが、西安のガイドの語りの再現(xiàn)力にはかないません。
★ 現(xiàn)実に見られる兵馬俑坑と、ガイドがほんの少し味付けをした歴史ロマンに酔い、ちょっとしたタイムスリップが楽しめます。
★ 玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスの舞臺、華清池は、長恨歌にもその名があり、楊貴妃の湯浴みの場面の舞臺としても有名です。
★ 西安の東、驪山のふもとにある華清池は、3千年前から歴代の皇帝が訪れる溫泉地でした。それを玄宗皇帝が大幅な増築をして冬を過ごす離宮「華清宮」を造り、溫泉も「華清池」と名づけました。
★ 今では、楊貴妃が入浴したとされる「海棠湯」、玄宗皇帝が入ったといわれている「蓮花湯」、「星辰湯」が復(fù)元され、立派な建物も再現(xiàn)され、美人の湯として、湯の花がお土産として販売されるなど、見ごたえのある観光地となりました。
★ 唐の時代の美人は太めが流行だったそうで、當(dāng)時の美人畫もだいたいポッチャリ系です。
★ 長江の重慶と三峽ダムの間にある3つの峽谷、瞿塘峽、巫峽、西陵峽を、船に宿泊し途中の観光地で下船観光しながらクルーズすることを三峽クルーズといいます。
★ この三峽クルーズのツアーが、日本で一大ブームとなったのが1993年から1998年ごろ。當(dāng)時日本の旅行社は「さよなら三峽」と題して、三峽クルーズのツアーを売りに売りました。
★ 2003年第二期工事完成以降、水位が上がり重慶に8000t級の船も航行できるようになりました。6階建てエレベーター付きの豪華大型客船。全室バルコニーやバスタブ付きで部屋もまるでホテルのように広い。
★ 20年前の大ブームの時代、大學(xué)の日本語學(xué)科を卒業(yè)し、重慶の旅行社に入社した若者は、約5年間、三峽のシーズンはほとんど毎日、日本人のお客様を連れて船に乗っていました。この若者は船內(nèi)でザーサイを販売することを思いつきました。
★ 肇興は、桂林と貴陽を結(jié)ぶ國道の途中にあるトン族の村です。山奧の靜かな村に滯在し、トン族の文化や生活に觸れながら忙しい日々を忘れて心を癒やす。そんな楽しみ方です。
★ トン族といえば、木造建築の技術(shù)にすぐれ、釘を1本も使わない鼓樓や風(fēng)雨橋が有名です。
★ メイン通りには、レストランやバーや美容院もありますが、いずれも他の民家とたがわず木造で、看板も木製なのでよく見ないとそこが店であることに気が付きません。でも一歩入れば、木をうまく利用したおしゃれでモダンなインテリアとなっているお店もあります。
★ 観光客用の旅館もいくつかありますが、いずれも木造で高層の建物はなく、村の景色に溶け込んでいます。
★ 香格里拉(シャングリラ)といえば、もともとは「中甸」という地名でしたが、ジェームズ?ヒルトンの小説『失われた地平線』の中で描かれているユートピアの「シャングリラ」のモデルがこの地であると主張し、政府の認(rèn)可を得て「香格里拉」と改名したことで知られています。
★ 海抜3300mの街?シャングリラは、その豊かな自然と、街へ出ればチベット寺院や、色鮮やかな民族衣裝を著た人々が見られ、旅人にとってはまちがいなくユートピアで、大変魅力的な旅行先です。
★ チベット仏教の寺院である松賛林寺。朝の光を浴びて黃金に色に輝く姿は仏教徒でなくても拝みたくなります。
★ 高山植物園は、ナパ海を見下ろす高臺にあり、丘そのものが植物園なっており、ビニールハウスや溫度調(diào)節(jié)されたような建物はほとんどありません。ごく自然に、足元に咲く花を楽しみます。