シルクロードの玄関、烏魯木斉とその近郊
作者:ワナカキヨシ
撮影場所:新疆維吾爾(ウイグル)自治區(qū)、烏魯木斉とその近郊(南山牧場、クイトン大峽谷、ジュンガル盆地)
烏魯木斉(ウルムチ)には新疆博物館や中東の雰囲気漂う市場、國際バザールがあります。新疆特産の干し葡萄やアンズや工蕓品、織物の店がたくさん並んでいます。新疆はトルコやヨーロッパ、西域への玄関で、一帯一路の玄関の都市との実感が湧きます。新疆博物館は時間が経つのを忘れさせてくれます。樓蘭の戀人でしょうか、眠りから覚めてこんにちはと呼びかけられそうなミイラが展示されています。
烏魯木斉(ウルムチ)近郊の南山牧場に行きました。南山牧場は清の時代、「牧場芳草緑萋萋 養(yǎng)得驊騮十萬蹄」(牧場の草が生い茂り緑は豊饒、栗毛の馬を十萬頭養(yǎng)える)と詩によまれた牧場です。牧場では黃、紫、青、白の花が咲き、パオと草原、花、羊や馬、みんなが草原劇場の主役でした。牧場で食べた羊の串焼きの美味さを今も忘れられません。烏魯木斉を出て北に向かうとすぐにジュンガル盆地の砂漠に入りラクダが出迎え、シルクロードの旅の実感が湧いてきます。広大なジュンガル砂漠の一本道を走ると雲(yún)が低いことに気づきます。地平の果てまで漂う雲(yún)は、両手を頭上に広げるとすぐに摑めそうな、そんな気持ちが湧いてきます。
烏魯木斉を少し西に行けば奎屯(クイトン)河大峽谷があります。太古に海底が隆起し、天山から流れる雪解け水が深く大きな峽谷をつくっています。太平洋の海底の溝が地上に現(xiàn)れた。そんな感慨を持つ峽谷でした。クイトン大峽谷は幅が800~1,000m、高さは200mほどで、峽谷を見下ろす斷崖の淵に立つにはかなりの度胸がいる壯大さでした。烏魯木斉を後にする朝、朝日に輝く烏魯木斉市街がとても印象に殘っています。