中國経済は今年第1四半期（1-3月）、GDP成長率が前年同期比5.3％増と良好なスタートを切った。この成長率の背景には、注目すべき新たな動きがある。

■強大化し続ける新たな原動力

第1四半期、中國の一定規(guī)模以上（年売上高2000萬元以上）のハイテク製造業(yè)の生産額（付加価値ベース）は7.5％増加し、一定規(guī)模以上の工業(yè)全體の増加率を1.4ポイント上回った。公式の推計によれば、これは工業(yè)全體の生産額（付加価値ベース）成長率を1.1ポイント押し上げた。それだけではない。中國マクロ経済研究院経済研究所の郭麗巖副所長は、第1四半期にはハイテク製造業(yè)とハイテクサービス業(yè)の投資がいずれも前年同期比10％以上の増加を維持したことに注目。「新たな産業(yè)や新たな原動力が中國経済を支える力が著しく高まっている。中國が新たな質(zhì)の生産力の育成を加速する過程で、新たな産業(yè)は資本だけでなく人材も含めたより多くの要素資源を吸収している」と指摘する。

■絶えず打ち出される新たな政策

政府は現(xiàn)在、新たな大規(guī)模な設備更新や、消費財の下取りによる買い替えを推奨する「以舊換新」政策を推進しており、これにより1兆元（1元は約21.4円）規(guī)模の市場が誕生する見通しだ。一部の地域では住宅の買い替えが模索され、新築?中古住宅市場の連動を牽引しようとしている。買い替え効果は消費にとどまらない。郭副所長は、「買い替えの推進は消費財製造業(yè)のモデル転換と高度化の牽引に寄與し、雇用問題を解決し、地方経済の発展を支える。同時に、新しい産業(yè)、新しいモデル、新しい製品の応用に、より広範な消費シーンを提供し、技術(shù)開発のグレードアップを促進すると見られる」と指摘する。

■年初に新たなブレイクスルー

第1四半期、中國の貿(mào)易総額が同期としては初めて10兆元を突破し、輸出入の増加率は過去6四半期で最高となった。昨年は中國の新エネルギー車など「新三種の新器」（電気自動車、リチウム電池、太陽電池）の輸出が目立った。中國社會科學院財経戦略研究院國際経済貿(mào)易研究室の張宇副室長は、今年は機械?電力設備の輸出が依然として際立ち、第1四半期には労働集約型製品の輸出も顕著に増加したことに注目。「今や中國の輸出は人件費の安さにはもはや依存していない。これは、製品の生産工程が技術(shù)の進歩に伴い変化したことを強く示している」と指摘する。張副室長は、「需要規(guī)模のもたらすコスト的優(yōu)位性、デジタル化による在來製造業(yè)の活性化、人的資本と技術(shù)蓄積による研究開発能力の向上などが、中國の輸出に新たな比較優(yōu)位性をもたらしつつある。複雑な外部環(huán)境に直面しても、第1四半期に幸先の良いスタートを切った中國の貿(mào)易は今年、安定の中で成長を維持していくだろう」との見方を示した。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年4月17日