編集者付記：習(xí)近平國家主席は2023年9月に黒竜江省を視察した際、「新たな質(zhì)の生産力」のコンセプトに初めて言及した。また23年末に行われた中央経済政策會(huì)議では、「科學(xué)技術(shù)革新によって産業(yè)の革新を推進(jìn)し、特に破壊的技術(shù)と先端技術(shù)によって新産業(yè)、新モデル、新原動(dòng)力を生み出し、新たな質(zhì)の生産力を発展させなければならない」と再び強(qiáng)調(diào)した。24年になると、各地が新年の活動(dòng)計(jì)畫を立てる中で、新産業(yè)の育成加速、新たな質(zhì)の生産力の発展を重要だと位置づけている。

バイオ製造は生物學(xué)、化學(xué)、工學(xué)など複數(shù)種類の技術(shù)を融合させたもので、クリーン、高効率、再生可能といった特徴を備える。B型肝炎ワクチン、インスリン、エタノール燃料などは、いずれもバイオ製造技術(shù)を利用して生産された製品だ。バイオ製造は「第4次産業(yè)革命」をリードするポテンシャルを備えるとされており、市場規(guī)模は今後1兆元（1元は約20.6円）規(guī)模に達(dá)し、世界各國が競爭を繰り広げる注目の分野だ。中國もバイオ製造を重點(diǎn)的に発展させる戦略的新興産業(yè)に組み込み、新たな質(zhì)の生産力を高めるための重要な手段の一つと見なしている。

市場で非常に人気のある魚用のタンパク質(zhì)飼料は、栄養(yǎng)価が高く、粗タンパク質(zhì)の含有量は80％以上ある。これが製鉄所の製錬過程で発生した工場排気ガスを利用して生産されたものとは、誰も思いつかないだろう。

この飼料を生産する首鋼朗沢は首鋼集団の子會(huì)社で、世界で初めて製鉄所の工場排ガスを利用したタンパク質(zhì)飼料とエタノール燃料の生産を?qū)g現(xiàn)した企業(yè)だ。10年前、同社は首鋼集団の工場排ガスを処理するために、ガス発酵技術(shù)を中國國內(nèi)に導(dǎo)入した。しかしこの技術(shù)は実験室の中でしか検証されておらず、工業(yè)化応用の実現(xiàn)にはまだ長い道のりがあった。同社は長年にわたる技術(shù)の研究開発を経て、最終的にシステムの全製造工程を開発して大量生産を?qū)g現(xiàn)した。

バイオエタノールは俗にアルコールと呼ばれ、従來の生産方法は主としてトウモロコシや小麥などのデンプンを豊富に含んだ穀物を発酵させて糖分を抽出し、その糖分を利用してエタノールを生成するというものだ。この技術(shù)のメリットは難度が低く、実現(xiàn)が容易なことで、欠點(diǎn)は穀物の消費(fèi)量が多く、國家食糧安全保障に影響するということだ。

10數(shù)年にわたる努力を経て、中國は今やわらによる糖の生産を?qū)g現(xiàn)し、さらにその糖を利用してエタノールを生産する技術(shù)のブレークスルーを達(dá)成した。目下の技術(shù)では約15萬トンのわらから3萬トンのエタノールしか生産できないが、中國はわらの生産量が多いため、この技術(shù)が全面的に普及すれば、従來の技術(shù)にとって重大な革命的な出來事になるだろう。

事実が証明するように、バイオ製造は従來的な製造業(yè)を根本的に変えることのできる生産モデルだ。バイオ＋醫(yī)薬品、バイオ＋化學(xué)工業(yè)、バイオ＋エネルギー、バイオ＋軽工業(yè)などこれまでにない新しい生産方法を利用して、組み換えタンパク質(zhì)の醫(yī)薬品、バイオジェット燃料、生分解性プラスチックなど數(shù)多くの新製品が生み出されている。バイオ製造は「第4次産業(yè)革命」をリードするポテンシャルを備え、今後の見通しが非常に明るいものと見なされている。予測(cè)では、世界のバイオ製造の生産高は30兆ドル（1ドルは約147.9円）に迫る。バイオ製造産業(yè)のビジネスチャンスは無限である一方で、中國のバイオ製造中核産業(yè)の付加価値額は現(xiàn)時(shí)點(diǎn)では工業(yè)付加価値額の2.4％にとどまり、これから大いに伸びる可能性がある。

バイオテクノロジーは新たな質(zhì)の生産力を高める手段の1つとして、國により戦略的新興産業(yè)に認(rèn)定された。このため中國では複數(shù)の政策措置が策定された。2022年、「第14次五カ年計(jì)畫バイオエコノミー発展計(jì)畫」が通達(dá)されたことは、中國初のバイオエコノミー5カ年計(jì)畫が正式に策定されたことを示している。同計(jì)畫は、醫(yī)療?ヘルスケア、バイオ農(nóng)業(yè)、バイオエネルギー?バイオ環(huán)境保全、バイオ情報(bào)を4大基幹産業(yè)として育成し発展させることを明確に打ち出した。

中國共産黨第18回全國代表大會(huì)の開催以降、中國のバイオエコノミーの発展は非常に大きな成果を収め、細(xì)分化された業(yè)界の分類が徐々に増え、中核産業(yè)の規(guī)模が急速に拡大している。長江デルタ地域に産業(yè)クラスターが形成され、華北地域と華中地域には數(shù)多くの基幹企業(yè)がある。國の強(qiáng)力な支援の下、新技術(shù)が次々に誕生して、今後のバイオ製造の発展の方向性をリードするとともに、將來の生産モデルを再定義している。

將來を見據(jù)えると、バイオテクノロジーがさらにブレークスルーを達(dá)成し進(jìn)展を遂げるのにともなって、バイオ製造は採鉱、金屬精錬、電子情報(bào)、環(huán)境保護(hù)などの分野へ広がる可能性もあり、明るい発展の見通しを持ち、経済成長の重要なエンジンになることが期待される。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年2月7日