中國(guó)は近年、風(fēng)力発電分野の世界記録を頻繁に更新している。海南省はこのほど世界最長(zhǎng)となる風(fēng)力発電ブレードの製造に成功した。その長(zhǎng)さは143メートルにも達(dá)した。このほど海南省東方市の製造拠點(diǎn)を取材し、この巨大ブレードがどのように作られたかを探った。中國(guó)新聞社が伝えた。

長(zhǎng)さ143メートルの洋上風(fēng)力発電機(jī)超大型ブレード（撮影?王暁斌）。

明陽智慧能源集団股份公司海南東方スマート製造拠點(diǎn)に足を踏み入れると、長(zhǎng)さ143メートルのブレードが巨竜のように橫たわっていた。同拠點(diǎn)サブゼネラルマネージャーでブレード工場(chǎng)長(zhǎng)の梁利清氏は、「このブレードのコードネームは『MySE292』で、洋上風(fēng)力発電機(jī)の超大型ブレードだ。292は風(fēng)力タービンの直徑が292メートルであることを表し、この風(fēng)力タービンの受風(fēng)面積は6萬6000平方メートル以上で、標(biāo)準(zhǔn)的なサッカーコート9.4面分に相當(dāng)することを意味している」と説明した。

超大型ブレードの構(gòu)造設(shè)計(jì)は大きな課題だ。航空科學(xué)技術(shù)分野の革新的な技術(shù)により、MySE292の長(zhǎng)さが増し、柔軟性が高まった狀況で、ブレードの最大受風(fēng)負(fù)荷を引き下げた。梁氏は、「この技術(shù)はコンピューターを使い、ブレードの風(fēng)力荷重作用下における応力狀況をシミュレーション?分析し、的を絞った最適化を行った。これは経験豊富な仕立て屋が身長(zhǎng)と體型の異なる人の服を仕立てることに似ている。MySE292は風(fēng)速56.1～61.2m/sの猛烈な臺(tái)風(fēng)にも耐えられる」としている。

洋上風(fēng)力発電機(jī)超大型ブレードの主要材料の一つであるバルサ材（撮影?王暁斌）。

ブレードが長(zhǎng)くなればその重量も増すことになる。梁氏は、「重量を減らすため、MySE292は主にエポキシ樹脂、ガラス繊維、炭素繊維、ポリ塩化ビニル、バルサ材などの素材を使用している。新世代炭素繊維材料の採(cǎi)用により、同レベルのブレードより10％軽量化されている。またバルサ材は充填材として、ブレードの剛性を高めつつ全體の重量を減らしている」とした。

MySE292は中國(guó)國(guó)家洋上風(fēng)力発電設(shè)備品質(zhì)検査測(cè)定センターの試験に合格した後、明陽公司が獨(dú)自に開発したMySE18.X-20MWメイン発電機(jī)に設(shè)置される。この風(fēng)力発電機(jī)1基の年間発電量は8000萬kWhに達(dá)し、現(xiàn)在の中國(guó)の石炭火力発電の平均的な炭素排出レベルに基づいて計(jì)算すると、二酸化炭素排出量6萬トン以上の削減に相當(dāng)する。

洋上風(fēng)力発電機(jī)ブレードを製造する作業(yè)員（撮影?王暁斌）。

世界で再生可能エネルギーの需要が拡大し、洋上風(fēng)力発電市場(chǎng)が力強(qiáng)く発展していることから、より大型でより高効率な洋上風(fēng)力発電機(jī)の必要性が高まっている。ブレードを長(zhǎng)くすることは発電効率を高めるための重要な方策で、メーカーが限界に挑戦する動(dòng)機(jī)付けとなっている。しかし梁氏は143メートルという風(fēng)力発電ブレードの世界最長(zhǎng)記録を長(zhǎng)く保持することはないだろうとしている。そして梁氏は、「海南省は洋上風(fēng)力発電産業(yè)の発展に力を入れている。次の世界最長(zhǎng)記録は再び海南省で更新されることになるかもしれない」とした。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年5月31日