江蘇無錫宜興市白塔村集中充電スタンドで、新エネルギー自動車のオーナー（左）がスタッフの指導(dǎo)を受けながら、QRコードをスキャンし電力網(wǎng)に放電する準(zhǔn)備をしているところ。

江蘇無錫V2G実証エリア內(nèi)で、一臺の白い新エネルギー自動車が充電ポールのついた駐車スペースに停められていた。オーナーの祖瑞さんが充電コネクタを接続し、QRコードをスキャンすると、畫面には新エネ車バッテリーの各種パラメータが表示され、放電インジケータが點(diǎn)滅し続けた。人民日報(bào)が伝えた。

この自動車が充電ポール付き駐車スペースに來たのは、充電をするためではなく、電気自動車から電力網(wǎng)に給電する「放電」をするためだった。同車は約30分にわたり計(jì)18.5kWhの放電を行った。

祖さんはネット配車サービスのドライバーで、最近よく「放電」を促すメッセージを受け取っていたという。「とても斬新で、しかもキャンペーンに參加すれば還元メリットもあるので、試しに來た」と祖さん。今回の送電網(wǎng)への放電で、システムから55.5kWhの電力が祖さんの充電アカウントに還元された。還元された分で、祖さんはいつでも充電ポールで自分の車に充電できる。

祖さんは取材に、「1回の放電で得られる?yún)б妞?日分の電気代に相當(dāng)し、大きな節(jié)約になる」と述べた。

同エリアはこのほど、正式に商用化を開始した。いわゆるV2G（Vehicle to Grid）とは、新エネ車が充電ポールを使い電力網(wǎng)と雙方向で充放電を行うことを指す。従來の単一的な電気の流れの方向が変わり、新エネ車が電力網(wǎng)の「モバイルバッテリー」になった?，F(xiàn)在まで1200臺以上の新エネ車がこれに參加し、累計(jì)で2萬4000kWh以上を放電している。

國家発展?改革委員會、國家エネルギー局、工業(yè)?情報(bào)化部（?。─胜嗓萎?dāng)局は今年1月に「新エネ車と電力網(wǎng)の融合インタラクションの強(qiáng)化に関する実施意見」を発表した。長江デルタ、珠江デルタ、北京?天津?河北?山東、四川?重慶などの條件が相対的に成熟している地域で初期的にV2G大規(guī)模実証実験を?qū)g施し、2025年末までに5以上の実証都市及び50以上の雙方向充放電実証プロジェクトの完成を目指している。

國網(wǎng)無錫電気自動車サービス有限公司の謝照軍會長は、「新エネ車は充放電裝置により、公共電力網(wǎng)やマイクログリッドなどの電力供給システム、またはビル?住宅などの配電システムと結(jié)びつき、動力電池を『動くエネルギー貯蔵裝置』として電力網(wǎng)の一部に組み入れ、電気自動車と電力網(wǎng)の間のエネルギー?情報(bào)の流れの雙方向のインタラクションを?qū)g現(xiàn)する」と述べた。

毎年の電力消費(fèi)ピーク期になると、多くの都市が電力不足や電力供給の逼迫の問題に直面し、電力資源のエリアを跨ぐ調(diào)節(jié)が必要になることが多い。新エネ車は優(yōu)れたエネルギー貯蔵裝置に相當(dāng)し、それらを調(diào)整して電力網(wǎng)に送ることができれば、幅広い可能性が広がる。

それでは、新エネ車の放電の可能性はどの程度なのだろうか。無錫V2G検証拠點(diǎn)、無錫新呉區(qū)公共交通分公司路線バス停、無錫広盈集団事務(wù)パーク、無錫宜興市白塔村駐車場で先ごろ、10ブランドの新エネ車59臺による電力網(wǎng)への集中的な放電が行われた。1臺の新エネ路線バスを除き、その他の車両は平均で30分放電を行い、最大放電出力は2100kWに達(dá)した。ピークカット量は3150kWhで、夏場の400世帯余りの1日の電力消費(fèi)量を賄える。

現(xiàn)地のV2Gキャンペーンは招待制で、主に微信グループや特定の攜帯アプリで放電ユーザーを募集している。國網(wǎng)無錫電力供給公司の関係責(zé)任者である劉航氏は、「現(xiàn)段階の総放電量は電力網(wǎng)の一時(shí)的な対応ニーズに用いられ、まだいつでも放電できるわけではない。V2Gの放電量と放電時(shí)間帯についてはまだ調(diào)整中だ。ユーザーは今後、リアルタイムの電気料金と電力網(wǎng)の需要に基づき24時(shí)間の放電を?qū)g現(xiàn)することにより、V2Gの持続可能なビジネスモデルがさらに改善される」と述べた。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年8月13日