「今年の冬第一弾のイチゴケーキがホーローボウルの値段を吊り上げている」という話題が中國(guó)のネット上で検索のトレンド入りしている。取材では、直徑約17センチのホーローボウルの価格は1ヶ月前の4元(1元は約20.9円)から十?dāng)?shù)元にまで高騰しているほか、同じようなサイズのホーローボウル入りイチゴケーキでも、その価格が60元から200元とまちまちであることが分かった。山東省臨沂市のあるホーロー製品メーカーは、「1年かけてストックしておいた20萬(wàn)個(gè)のホーローボウルが1日で売り切れた」としている。ある専門(mén)家は、「ネットでホーローボウル入りケーキが人気になったことをきっかけに、ホーローボウルの売れ行きが好調(diào)になるのは當(dāng)然起こりうる現(xiàn)象で、その影響は一時(shí)的なものに過(guò)ぎないだろう」との見(jiàn)方を示している。

ホーローボウル入りケーキが人気となり始めたのは約1ヶ月前のことだ。河南省許昌?長(zhǎng)葛市のあるケーキ屋のオーナー?金さんによると、「當(dāng)?shù)辘细詈显绀楗郓`ローボウル入りイチゴケーキを販売している。今年11月初め、陝西省西安市にあるネット上で人気のケーキ屋が動(dòng)畫(huà)でホーローボウル入りイチゴケーキを販売すると予告したのを見(jiàn)て、新商品を開(kāi)発することにした。そして、すぐに山東省臨沂市のあるメーカーと連絡(luò)を取り、ホーローボウルをそこから直接仕入れた。その時(shí)、直徑約17センチのホーローボウルは4元で、2500セット仕入れた。新商品を3週間販売して、すでに2000セットを使ってしまった。當(dāng)?shù)辘扦霞s17センチのホーローボウル入りイチゴケーキを78元で販売している」という。

ネットユーザーからは、「ホーローボウル入りイチゴケーキは、ケーキ目當(dāng)てというより、ホーローボウルを見(jiàn)て感じる『懐かしさ』が目當(dāng)て」や、「ケーキというよりは、呼び起こしてくれる思い出を目當(dāng)てに買(mǎi)っている」、「ケーキを食べ終わった後は、ボウルにラードを入れておける」といったコメントが寄せられている。

ホーローボウルが飛ぶように売れていることは、山東省臨沂市のあるホーロー製品メーカーも実感しており、同社のマーケティング部のスタッフは、「イチゴケーキがきっかけで、ホーローボウルが人気となり、1年かけてストックしておいた2000箱(1箱100個(gè)入り)のホーローボウル計(jì)20萬(wàn)個(gè)が1日で売り切れた。今でも注文が入ってきているが、その數(shù)は減り始めている。受注してから、3日後の納品となる」としている。そして、「イチゴケーキがきっかけでホーローボウルも人気となっているが、生産規(guī)模を拡大する予定はない」という。

陝西省社會(huì)科學(xué)院?経済所の副研究員?顧菁氏は、「ホーローボウルが飛ぶように売れるというのは、典型的な『アテンション?エコノミー』の現(xiàn)象。ソーシャルメディアが追い風(fēng)となって、レトロなイメージの容器と組み合わせた普通のケーキを、若者が競(jìng)い合うように買(mǎi)い求めている。ホーローボウルで作ったケーキがネット上で爆発的人気となったのは、『共感を覚えたい』や『視覚的刺激がほしい』と感じている若者のニーズにマッチしているから。ただ、『一発屋』というのがアテンション?エコノミーの特徴。それがもたらす影響は一時(shí)的なものにすぎない。事業(yè)者は商機(jī)と見(jiàn)なすことはできるが、むやみにストックを増やすのはやめたほうがいい」との見(jiàn)方を示している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年12月11日