中國の「春節(jié)(舊正月)」は昨年12月にユネスコの無形文化遺産に登録された。登録されてから初めてとなる春節(jié)が今月29日に到來するのを前に、中國各地の文化イベントでは、今年の干支?ヘビのマスコット「七彩刺桐蛇」のインスタレーションや、巳年をテーマにした切り紙、木版年畫（新年に家の門や扉、壁等に飾る版畫）、文化クリエイティブグッズのフィギュアなどが続々と登場。巳年の要素と無形文化遺産が一體となった作品やグッズが、若者の間で人気となっている。中國新聞網(wǎng)が報じた。

福建省福州市上下杭歴史文化街區(qū)(エリア)で開催された新春マーケットで、「巳年」がテーマの文化クリエイティブグッズを選ぶ女性（1月17日撮影?呂明）。

福建省福州市の三坊七巷歴史史文化街區(qū)(エリア)では、ヘビをデザインした「?！工巫证瑝婴煨肖谜{(diào)となっている。これは表具師である90後(1990年代生まれ)の陳雨さんの手作りで、彼女は伝統(tǒng)的な「?！工巫证纹渑预衰廿婴颔钎顶ぅ螭?、金色の墨汁を使って、自ら書き上げ、額に入れた作品。伝統(tǒng)文化のムードを漂わせるその作品は、現(xiàn)代的な裝飾品として飾ることもでき、若者の間で人気を集めている。

飴でありながら、絵でもあり、目でも、舌でも楽しめる糖畫（飴細工）は、いつの時代も子供に大人気だ。それだけでなく、今は「糖畫」作りは人間とAIロボットが腕を競い合う時代に突入している。AI技術を使うと思い思いの「糖畫」を瞬く間に作り出すことができるという。ある観光客は、「職人が作った『糖畫』は、細部まで追求されている。一方、AIが作った『糖畫』は、とにかく手っ取り早い」と話す。作りたいデザインのイラストを選んでアップロードすれば、AIロボットが約2分ほどで、その「糖畫」を作り出し、冷えて固まるのを30秒待つと、出來上がるという素早さだ。

あるジョージア人観光客は春節(jié)イベントで、無形文化遺産をテーマにした文化クリエイティブグッズのシールやマグネットなど、現(xiàn)地の特色にあふれる商品を土産に購入していた。

福建省福州市上下杭歴史文化街區(qū)で開催された新春マーケットで、福の字や縁起の良い模様の拓本體験をする若者たち（1月17日撮影?葉秋雲(yún)）。

「世界遺産の都市」である福建省泉州市が打ち出した「七彩刺桐巳」のインスタレーションは泉州古城の各観光スポットで展示されている。デザインの異なるかわいいインスタレーション7體には、「閩南文化」と無形文化遺産の要素が融合されている?！负￥违伐毳愆`ドの起點?泉州へようこそ」という歓迎の思いが込められた「海?！?、「絲絲」、「泉泉」、「州州」、「歓歓」、「迎迎」、「鯉鯉」という名前が付けられている。そしてこのフィギュアやブレスレット、ぬいぐるみキーホルダーなどが、中國國內(nèi)外から來た観光客の間で人気を集めている。

中國各地の店でも巳年をテーマにした商品が次々と並べられている。例えば、北京の老舗菓子メーカー「稲香村」の旗艦店「稲香村零號店」では、ヘビや赤い鯉をモチーフにした限定版菓子「金蛇獻瑞」シリーズを打ち出している。天津の古文化街玉皇閣前広場では、「春節(jié)」を前に年越し用品を販売する市場が開かれ、賑わいを見せている。山東省濰坊市寒亭區(qū)の楊家埠恒興義畫店では、年畫職人が、巳年をテーマにした木版年畫を急ピッチで作成している。

旅行サイト?攜程旅行のデータによると、春節(jié)期間中は、泉州（福建?。─涑敝荩◣跂|?。?、汕頭（広東省）、自貢（四川省）、大同（山西?。?、興義（貴州?。─趣い盲?、比較的ニッチな観光地の人気が急上昇している。また、泉州の髪を後ろで巻貝のような形に結い上げて、その真ん中を魚の骨で固定して、その周りをたくさんの季節(jié)の花や絹製の花を挿して飾り立てる「簪花圍」や潮州の伝統(tǒng)舞踴「英歌舞」、安徽省歙県の魚燈（魚の形をしたランタン）などが、人気の無形文化遺産となっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年1月27日