映畫「カノン」の雑賀俊朗監(jiān)督と主演女優(yōu)の佐々木希
第7回北京國際映畫祭が4月16日に正式な開幕を迎え、同映畫祭の特別企畫である「2017北京?日本映畫週間」のオープニングセレモニーも17日、北京萬達(dá)國際影城で開催された。今回、同映畫祭コンペティション部門?天壇賞に日本映畫を代表してノミネートされたのは映畫「カノン」。
映畫「カノン」は上海國際映畫祭日本映畫週間2013招待作品「リトル?マエストラ」(主演?有村架純)を手がけた雑賀俊朗監(jiān)督によるファン待望の作品だ。
同作品は富山、金沢、東京にそれぞれ住む三姉妹が、祖母の葬式のために集まった際に、死んだと聞かされていた母親がアルコール性認(rèn)知癥を患いながらも生きていることを知り、絆を確かめ合いながら成長していく過程を描いている。
中でも、三姉妹を演じる女優(yōu)のミムラ、比嘉愛未、佐々木希の3人が実際にパッヘルベルの「カノン」をピアノで演奏するシーンや、ロケ地となった富山県黒部市の美しい景観などは、今回同映畫祭の特別ゲストとして訪中した雑賀監(jiān)督と佐々木希が共に薦める最大の見所。
今回人民網(wǎng)は、雑賀俊朗監(jiān)督と主演女優(yōu)の佐々木希にインタビューを行った。
人民網(wǎng):この度は、映畫「カノン」の北京國際映畫祭天壇賞ノミネート、誠におめでとうございます。中國ではまだ未公開の「カノン」ですが、中國のファンに向けて、映畫の內(nèi)容と見どころの紹介をお願(yuàn)いします。
雑賀監(jiān)督:祖母の葬儀で受け取った遺言をきっかけに、三姉妹が死んでいると思っていた母親が実は生きているということを知り、三姉妹が19年間離れていた母親の人生を知る旅に出るという內(nèi)容です。
佐々木希:見どころは老舗料亭の女將役を演じるシーンもそうですが、なによりも三姉妹でピアノを弾くシーンが心情的にも、天気の上でも、晴れたシーンとなりました。あのシーンは思い出すだけでも泣けてくる本當(dāng)に素?cái)长圣珐`ンになったと思います。
人民網(wǎng):この映畫を撮ろうとしたきっかけをご紹介ください。
雑賀監(jiān)督:「2013上海?日本週間」でも上映された前作「リトル?マエストラ」も北陸地方の石川県で撮影しており、もう1本北陸で映畫を撮って欲しいという皆さんからの希望がありました。
またちょうどその時(shí)期、母が脳梗塞で倒れ、亡くなるまでの1年間癡呆癥となり、大好きな家族や子供の名前も顔もわからない狀態(tài)になりました。私もドラマなどで、そのようなシーンを撮ることはありましたが、実際自分の身に降りかかって來るとは思っておらず、それがすごく切なかったです。そしてそれをいつか作品にしたいと思い、北陸で第2作目を製作するきっかけとなりました。
人民網(wǎng):佐々木さんは作品中で三姉妹の三女を演じられましたが、この役柄はご本人と似ている點(diǎn)などありましたでしょうか。
佐々木希:三姉妹ではないのですが、上に兄が2人いる三人兄妹の末っ子なので、末っ子ならではの自由奔放さや、思ったことはすぐ言ってしまう熱くて、まっすぐなところは、ちょっと似ていると思います。
人民網(wǎng):佐々木さんをこの役に選んだ理由をお聞かせください。本作品での佐々木さんの演技について、監(jiān)督の評(píng)価をお願(yuàn)いいたします。
雑賀監(jiān)督:プロデューサーと主役の三姉妹には透明感のある女優(yōu)がいいと探している過程で、自分たちの天真爛漫さと元?dú)荬丹趣いθ违ぅ岍`ジにピッタリだったのが佐々木希さんだったので、希望に添ったキャスティングができたと思っています。
佐々木さんは現(xiàn)場で注文を付けるより、伸び伸びと演じさせた方がいい雰囲気が出ることはわかっていました。撮影前に三姉妹でピアノのレッスンや腳本の読み合わせをしていく過程で徐々に三姉妹が形成され、現(xiàn)場に入った時(shí)にはもう三姉妹が出來上がっていて、このピアノの特訓(xùn)と撮影前の時(shí)間が大切だったと思います。
佐々木希:本番までに三人がたくさん會(huì)えたのがよかったです。
人民網(wǎng):映畫の中で、鈴木保奈美さんがアルコール性認(rèn)知癥を患った母親役を熱演したシーンが印象的でしたが、共演者のとして、どのように思いましたか。
佐々木希:初めて母親と會(huì)うシーンを撮影した時(shí)に、映畫の設(shè)定でも母親とは近すぎてはいけない壁がある役だったのと、距離感を大事にされていると感じたので、現(xiàn)場ではほとんどお話することはありませんでした。でも撮影後に話しかけたら、とてもチャーミングな方で、そのギャップにキュンとしてしまいました。
人民網(wǎng):ミムラさんと比嘉愛未さんが長女と次女を演じられましたが、撮影時(shí)の印象はいかがでしたか。
佐々木希:責(zé)任感のあるしっかりした長女と、姉と妹の間で様子をうかがう次女に、自由奔放な妹の私は、現(xiàn)場でも撮影の合間にも甘えさせてもらい、すごく居心地がよかったです。撮影の合間はおしゃべりをしても、ふと會(huì)話がとまっても、ホッとする雰囲気で、本當(dāng)の姉妹になれたように感じました。
人民網(wǎng):本作品では富山、金沢、東京を舞臺(tái)にストーリーが展開していきますが、この三つの土地を選んだ理由をお聞かせください。
雑賀監(jiān)督:ちょうど新幹線で行くことができて、三姉妹にとってバランスのいい距離だったので選びました。
また、富山県黒部市から帰る新幹線の中で、地図を見たときに、立山連峰という険しい山から三本の大きな川が流れ、富山灣という母親の子宮のような優(yōu)しい海に流れ込む様子から、険しい道を乗り越え、最後三姉妹がひとつになるという絵が浮かんだので、プロデューサーと話して、黒部市に決めました。
人民網(wǎng):映畫では、タイトルにもなっている「カノン」が思い出の曲として登場しています。この曲を選んだ理由をお聞かせください。また、思い出の一曲を教えてください。
雑賀監(jiān)督:音楽療法士に老人ホームなどで癡呆癥の人たちに思い出の曲を聴かせると記憶が一瞬蘇るというのを聞いていたので、最後三姉妹が母と思い出の曲を弾くという設(shè)定はストーリー作成時(shí)、先に決めていました。思い出の曲の候補(bǔ)をいくつか提案し、調(diào)べていくうちに、カノンがバイオリン三重奏からできたことを知り、三姉妹で繋がっていく感じがしました。また、ほかの候補(bǔ)曲よりも音色が心地いいことから、カノンを思い出の曲として選びました。
佐々木希:母親の會(huì)社または実家の電話のどちらかの保留音がカノンだったので、幼い頃に母に會(huì)いたくなった時(shí)に流れる音楽だったことを覚えています。そのため私にとっても、カノンは胸がギュッとするような思い出の曲です。ピアノで弾いている時(shí)も鳥肌が立ったり、いろんな意味でいい曲だと思います。
人民網(wǎng):次の質(zhì)問は佐々木さんの中國のファンの皆さんから挙げられた質(zhì)問となります。女優(yōu)とモデルとして活躍されていますが、今後何かチャレンジしてみたいことなどございますか。
佐々木希:新しい役柄にチャレンジしたいです。たくさんありますが、働きながら戀に葛藤するような役や、もう29歳なので母親役もやってみたいです。またコメディーやアクションだけでなく、中國映畫など海外映畫にも出演したいというように、野望はたくさんあります。
人民網(wǎng):お肌がとてもきれいですが、多くの女性ファンにその美しさの秘訣を教えてください。
佐々木希:保濕はもちろんですが、水を1日2リットル飲んで內(nèi)側(cè)から、水分をしっかり摂っています。あとはストレスを溜めず、充実した日々を送ることです。適度にストレスの発散をしつつ、お肌のケアを頑張っております。
人民網(wǎng):最後に映畫ファンへのメッセージをお願(yuàn)いします。
雑賀監(jiān)督:今回、コンペティション部門にノミネートいただいたので、これをきっかけにより多くの中國の方々にこの映畫を見てもらいたいと思っています。ぜひ見てください。
佐々木希:數(shù)ある映畫の中から、この「カノン」を皆さんに見ていただくことができて、すごく嬉しいです。本當(dāng)は出演者全員で一緒に來たかったのですが、殘念ながら皆さん忙しくて適いませんでした。北京國際映畫祭に參加できて本當(dāng)に良かったと思います。北京と中國の皆さん、今後ともどうぞよろしくお願(yuàn)いします。それと、北京ダック美味しかったです!
人民網(wǎng):本日はありがとうございました。お二方の今後のますますのご活躍をお祈りしております!
雑賀監(jiān)督、佐々木希:ありがとうございました。
(文?洪東実)
「人民網(wǎng)日本語版」2017年4月21日
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