高速列車で緊急出産 テレビ電話で醫(yī)師が指導(dǎo)し赤ちゃんが無事誕生
「生まれる、生まれる!」。疾走する高速列車の中で、突然、出産の兆候が現(xiàn)れた妊婦がいた。車內(nèi)に醫(yī)者はおらず、一番近い駅までまだ20分以上あった。
12月3日の晝頃、浙江省溫州市蒼南県から四川省成都市に向かう「G1984號」列車の中に、「6號車にお乗りの妊婦のお客様が下腹部に強い痛みを感じておられます。産婦人科のお醫(yī)者様はいらっしゃいませんか」と切迫した聲の放送が流れ、車內(nèi)の靜寂が打ち破られた。しかし呼びかけもむなしく、車內(nèi)に産婦人科の醫(yī)者はいなかった。この妊婦は初めての出産ということで、夫は心配のあまり涙を流していた。
緊迫したムードの中、6號車に乗っていた潘暁栄さんと沈傑さんという2人の男性が立ち上がった。浙江省龍泉市人民病院の人事?lián)?dāng)者で、省外へ出張に行くためこの列車に乗っていたという2人は、狀況をおおざっぱに把握すると、すぐに勤め先の病院の産婦人科醫(yī)師の呉線玲さんにテレビ電話をかけ、サポートをお願いすることにした。
妊婦とその家族は取り亂し、妊婦には呼吸困難の癥狀も見られ、非常に切迫した狀況だった。妊婦と家族の同意を得た後、潘さんと列車の乗務(wù)員は車內(nèi)での分娩に踏み切ることにし、乗り合わせた乗客たちは進んで席を空け、乗務(wù)員に協(xié)力して、車內(nèi)にあった毛布で周りを囲み「即席の分娩室」を作った。
車掌の李雪榕さんは車內(nèi)にあった手術(shù)著を著用し、車內(nèi)にあった出産用品も並べて赤ちゃんを取り上げようとした。テレビ電話の向こうでは呉醫(yī)師がスマートフォンの畫面を注視しながら、最大限の聲を上げて車內(nèi)にいる人々に指示を送り続けた。
緊迫した10數(shù)分の後、妊婦は無事に男の子を出産し、新米パパは感動と感激でいっぱいになっていた。しかし続く數(shù)分間、赤ちゃんはピクリとも動かず、泣き聲もなく、その場にいた人たちは再び慌て始めた。乗務(wù)員が呉醫(yī)師のオンラインでの指導(dǎo)の下、赤ちゃんの気道をきれいにし、足の裏を軽く叩くと、赤ちゃんは大きな泣き聲を上げ始め、車內(nèi)は安堵と喜びの聲に包まれた。
テレビ電話の向こうで、呉醫(yī)師も思わず涙を流した。呉醫(yī)師は後に、「赤ちゃんの泣き聲が聞こえた時、肩から重荷を下ろしたような気がして、赤ちゃんとご家族に心からおめでとうと思った。これまでたくさんの赤ちゃんを取り上げてきたが、今回は本當(dāng)に特別な出産だった」と振り返った。
午後1時12分、列車が南昌西駅が到著すると、連絡(luò)を受けた救急車が駅の前で待っていた。みんなが協(xié)力して妊婦をプラットホームに運び、駅員に引き渡された。
潘さんと沈さんは取材に、「誰にとっても初めての経験だった。自分たちには何かしたという感じはない。車掌はとても力になってくれたし、同僚は落ち著いていたし、乗客も協(xié)力的で、最後はみんなの力で素晴らしい結(jié)末を迎えることができた」と話した。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2023年12月12日
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