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    日本の「ちいかわ」が中國の若者の「心の痛み止め」になっているワケは?

    人民網(wǎng)日本語版 2024年05月20日10:29

    日本のアニメ「ちいかわ」に登場するメインキャラの「ちいかわ」と、その親友である「ハチワレ」と「うさぎ」が今、中國の若者の間で新たな人気者となっている。SNSのチャットでは癒し系やクレイジー系のステッカーが人気となっているほか、微信(WeChat)モーメンツに投稿されている寫真や関連グッズの店などでも「ちいかわ」の姿を目にすることが増えている。そして「ちいかわ」が中國の雑貨小売り大手「名創(chuàng)優(yōu)品」と提攜したことで、その話題性がさらに高まっている。人民網(wǎng)が各社の報道をまとめて報じた。

    メーデー5連休中、広州や深センの「名創(chuàng)優(yōu)品×ちいかわ」をテーマにしたポップアップ?ストアは、入場制限が生じるほどの大混雑となり、売り切れとなるグッズが続出した。3月末に「ちいかわ」の中國で初となるポップアップ?ストアが上海にオープンすると、10時間で売上高が268萬元(1元は約21.5円)に達し、オープンから3日目でその額は800萬元に達した。ここ2ヶ月、若者の「心の痛み止め」となっている「ちいかわ」がたたき出した業(yè)績に、名創(chuàng)優(yōu)品(集団)の葉國富董事會主席兼最高経営責(zé)任者(CEO)は、「前代未聞の業(yè)績、速度、効率、勇気だ」と感慨深く語る。

    近年、マルチーズアーカイブやルーピー、リーナ?ベル、カピバラさん、バターベアーなどのステッカーが続々と登場し、若者の「お気に入り」フォルダーにずらりと並んでいる。しかし、これらの可愛らしい見た目や二次加工によって人気を集めたキャラと異なり、「ちいかわ」はそのアニメ化された作品によって、それぞれのキャラの性格やストーリー上の設(shè)定が加味され、より生き生きとしたコンテンツになっている。そのため、人々は単なる可愛さに留まらない魅力を感じられるようになっている。

    日本のイラストレーターのナガノによる漫畫作品「ちいかわ」の正式名稱は「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ」。2020年からTwitterで連載されるようになり、2022年にはアニメ化された。ちいかわとハチワレ、うさぎが主なキャラクターで、「草むしり」や「討伐」といった仕事に従事し、それらの報酬によって生計を立てている。また、各種資格やそれを取得するための検定が存在し、資格の種類によっては報酬の金額が上がり、受験に失敗するとリベンジに挑む。そのようなリアルながら、何の変哲もない設(shè)定が、生活のために働く人々の心を鷲摑みにしている。2023年、「ちいかわ」は日本のソーシャルメディアで爆発的人気となり、その人気は他の國まで瞬く間に波及。中國のソーシャルメディアにおいても新たなトレンドとなっている。かわいくて、癒し系の畫風(fēng)がその人気に拍車をかけているものの、本當(dāng)の意味で若者の心を鷲摑みにしているのは、「つらいことや悲しいことがたくさんある世界においてささやかな幸せを見つける」という世界観だ。

    生き殘りをかけた社會における人間関係が多くの若者の悩みの種となっており、多くの人は、ポジティブに暮らし、人間味を感じたいと心から願っている。「ちいかわ」に登場するキャラクターは、時にはつらいこともある生活を送りながらも、喜びを保ち、味気ない世の中において幸せを探しており、そのような姿に多くの人が心を動かされており、現(xiàn)実の生活において、疲労困憊している心の拠り所になっている。「ご飯の友」として食事の際に見るドラマや動畫などのデジタルコンテンツ、気持ちを伝えるツールやストレスのはけ口となっているステッカーなど、こうしたデジタルの世界での「心の痛み止め」が、精神的エネルギーロスを感じている若者の「救世主」となっていると言えるかもしれない。(編集KN)

    「人民網(wǎng)日本語版」2024年5月20日

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