白キクラゲは中國の伝統(tǒng)的な栄養(yǎng)食品で、「菌類の王者」と呼ばれ、20世紀の半ば頃まではまだ食卓に上ることのまれな「ぜいたく品」だった。しかし、それからわずか半世紀ほどで、白キクラゲは庶民の食卓に頻繁に登場するようになった。この変化は福建省寧徳市古田県と密接な関係がある。

その古田県でこのほど、第1回白キクラゲ産業(yè)発展大會が行われた。大會では座談會や展示販売活動が行われ、古田県の白キクラゲに関する「伝説」が徐々に明らかになった。

栽培棚で育つ白キクラゲ。（撮影?李唯一）

1960-70年代、白キクラゲは高価でなかなか手に入らなかった。専門家が原木栽培技術(shù)を開発すると、商機に目をつけた多くのキノコ栽培農(nóng)家が早速それを?qū)毪吩囼Y栽培を試みた。古田県でも白キクラゲの人工栽培の模索がスタートした。他の地區(qū)と比べて幸運だったのは、古田県のダムエリアから上がる水蒸気が食用菌類の生育に大きなプラスになったことだ。

1977年に瓶を利用した菌床栽培技術(shù)のブレークスルーを成し遂げたことを出発點として、古田県の白キクラゲ栽培技術(shù)は3回にわたる変革を経てきた。1976年には1トン未満だった生産量は、1982年は200倍以上増加して219トンに達し、付加価値額が57倍増加した。

データによると、古田県の白キクラゲ生産量は現(xiàn)在、全國の90％以上を占める上、數(shù)十年にわたり価格を引き下げ続け、今や白キクラゲは「庶民の食材」になった。

古田県は中國で開発した品種が最もそろった食用菌類の生産拠點県だ。（撮影?陳秀玉）

21世紀に入り、古田県の白キクラゲ産業(yè)は大規(guī)模発展の時期に入った。

これまでの技術(shù)と経験の蓄積を踏まえて、古田県は機械化、大規(guī)?；?、拠點化という工業(yè)の「新しい概念」をキノコ生産ラインに早々と応用した。

そして今、古田県は自慢の食用菌類「県域工場化」スタイルによって上流から下流に至る企業(yè)を集積させ、他の場所ではまねることの出來ない業(yè)界の「エース」へと成長した。

古田県はここ數(shù)年、白キクラゲの「価値上昇」という新しいトレンドを巻き起こし、品質(zhì)という「土臺」を固めるとともに、白キクラゲ産業(yè)の「天井」を押し上げた。

學(xué)術(shù)界や産業(yè)界も、白キクラゲの多糖類成分の開発研究をベースにして、宇宙空間での滯在、薬膳での使用、化粧品開発など、白キクラゲ産業(yè)の新たな可能性を開拓している。

古田県の白キクラゲ生産作業(yè)場。（撮影?王夏氷）

現(xiàn)在、古田県は中國最大の白キクラゲ商品生産拠點であり、開発した品種が最も多い食用キノコ生産拠點県になった。中國?福建古田食用キノコ卸売市場の年間取引額は6億元（1元は約20.9円）を超え、県全體で関連のEC企業(yè)は400社余り、ECの個人店舗は2700店舗余りを數(shù)える。2023年には、「古田県産白キクラゲ」は147億3200萬元の付加価値で全國食用菌類エリアのブランド価値ランキングで2位になり、最優(yōu)秀成長賞を受賞した。

白キクラゲ。（寫真提供は古田県メディアコンバージェンスセンター）

「優(yōu)れた嗅覚」で白キクラゲ生産に取り組んだ古田県は、「世界白キクラゲの都」になるためのチャンスをつかまえつつある。現(xiàn)在、古田県の食用菌類営業(yè)販売ネットワークは中國全土に広がり、さらに東南アジア、歐州、アメリカ大陸などの數(shù)十ヶ國?地域に広がり、食用菌類の生産販売率は98％を超える。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年12月11日