各社の映畫作品がしのぎを削る中國大陸部の年末シーズンに、海外アニメ映畫2作品がその映畫史上の話題を「席巻」してしまうことになろうとは誰も予想できなかっただろう。しかし、その2作品は全く異なる売り上げの推移を見せている。ディズニー/ピクサー最新作「リメンバー?ミー」の上映開始當時の評判はそれほど高くなかったが、最近になって穴馬中の穴馬といった売り上げを見せている。一方の「打ち上げ花火、下から見るか?橫から見るか?」(以下、「打ち上げ花火」)は、売り上げがかなり伸びると見られた予想に反し、口コミ評価が芳しくなく、売り上げは下降線をたどっている。片方は売り上げが上がり、もう一方は下がったこの狀況は、口コミ評価が売り上げを大きく左右することを再度市場が明らかにして見せた事例と言えるだろう。北京日報が伝えた。
5歳の娘の母である袁さんは、「幼稚園の保護者たちの間でここ數(shù)日、『リメンバー?ミー』の話題が持ちきりだったので、見ないと話題についていけなくなると思い、この週末に子供を連れて急いで見に行った」と冗談交じりで話す。同映畫は大陸部で上映されると、「社會現(xiàn)象」を巻き起こすほどのアニメ映畫になった。同映畫はディズニー傘下のピクサーが手がけた19番目の作品で、メキシコの「死者の日」を題材に、音楽を愛する少年?ミゲルと落ちぶれたミュージシャンのヘクターが神秘に満ち溢れた美しい「死者の國」で奇妙な冒険を繰り広げるというストーリー。
同映畫の売り上げが追い上げることになったカギは口コミ評価。同映畫の情報コミュニティサイト?豆瓣での評価は9.1ポイントを上回っており、涙を誘うストーリーや生と死というテーマ、そして心揺さぶる美しい音楽が多くの人を魅了している。
映畫アナリストの張志遠氏は、「同作品のストーリーは決して奇抜なものではなく、ストーリー中のエピソードの多くも観客が予想できるような內容なのだが、物語の構成が非常に素晴らしく、さらに、映畫の売り上げを伸ばす根本的な要因となる『家族の絆』をテーマにしている。この映畫は中國の國産アニメ映畫の制作に対し、一つの啓示を與えている。それはつまりオーソドックスで誰もが知っているものを素晴らしく作り上げることが大事だということだ。真摯な感情で観衆(zhòng)の心を打ち、ストーリーをしっかりと構成し、シンプルな世界観を生み出すこと、ただそれに盡きる」との見方を示した。
同映畫だけでなく、「打ち上げ花火」も輸入アニメ映畫で、有名な日本人監(jiān)督である巖井俊二氏の同名ドラマをリメイクした作品。同映畫はずっと「君の名は。」の主要スタッフが制作に攜わったことを売りとしており、巖井俊二氏もこの映畫のPRイベントのためわざわざ北京まで駆けつけた。初日の売り上げは1000萬元(約1億7000萬円)を突破し、昨年中國で5億7500萬元(約97億7500萬円)もの興行収入を上げた「君の名は。」の再來となることが當初は期待されていた。
しかし、蓋を開けてみると、「打ち上げ花火」は上映初日の劇場1ヶ所あたりの上映率が23%だったにもかかわらず、2543萬元(約4億3600萬円)の売り上げにとどまり、予想を遙かに下回った。その根本的な原因は口コミ評価があまりにも優(yōu)れなかった點にあり、現(xiàn)時點において豆瓣での評価はわずか5.2ポイントとなっている。同映畫の美しいアニメーションも、ストーリーや登場人物のキャラクターのつまらなさを救うことができず、「君の名は?!工趣媳趣伽猡韦摔胜椁胜ね瓿啥趣坤葒@く観客が少なくない。(編集YK)
「人民網日本語版」2017年12月13日
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