英國(guó)のダロック駐米大使は10日、英外務(wù)省に書(shū)簡(jiǎn)を送り、辭任を表明した。ダロック氏はトランプ米大統(tǒng)領(lǐng)を批判する自らの機(jī)密公電がリークされた事が様々な憶測(cè)を呼び、これ以上大使を続けるのは適切でないとその辭任を決意した。メイ英首相はこれについて「大変遺憾」と表明している。(文:溫憲?人民日?qǐng)?bào)上級(jí)記者、元人民日?qǐng)?bào)北米センター支社首席記者)
英國(guó)は長(zhǎng)年米國(guó)といわゆる「特別な同盟関係」を維持してきた。このベテランの駐米大使が突如押し寄せた大波にわずか數(shù)日で転覆させられたことは極めてドラマチックであり、極めて示唆に富むものでもあると言える。
まず、今回の件によって、米側(cè)の一連の言動(dòng)は、その「最も親密な同盟國(guó)」である英國(guó)においてさえ、「不評(píng)」を買(mǎi)っていることが改めて露呈した。國(guó)際組織からの脫退、條約からの離脫、各國(guó)への貿(mào)易戦爭(zhēng)発動(dòng)といった近年の米政府による一連の行為は、まるで巨大なゾウが1頭、瀬戸物屋に押し入って踏みつけまくるのに等しく、西側(cè)の伝統(tǒng)的な同盟國(guó)をも含めた國(guó)際関係で害を逃れた國(guó)はない。EUでは二大柱である獨(dú)仏両國(guó)はその憤懣を隠せず、公然たる批判を繰り返している。獨(dú)仏と比べると、英國(guó)は目立って言動(dòng)をあいまいにしてきた。ダロック氏は2017年以降、公電などでホワイトハウスについて「機(jī)能不全」、「予測(cè)困難」、「外交的にぶざまで無(wú)能」と繰り返し指摘。また、ホワイトハウスが「激しい內(nèi)部対立と混亂にある」とのメディアの報(bào)道について「大部分が事実だ」とした。周知の通り、在外公館の重要な使命の一つは接受?chē)?guó)の內(nèi)政や外交、軍事情勢(shì)について研究判斷し、本國(guó)に報(bào)告することだ。ダロック氏の公電をリークしたのは誰(shuí)なのか?その意図がどこになるのか?など以前謎に包まれている。
次に、今回の件によって、英米関係はすでに容赦なく引き裂かれてしまった。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)はこの件を知るとダロック氏について「英國(guó)の役に立っていない」や「われわれは彼の熱心なファンではない」、「彼に対していくつか言ってやりたいが、その手間をかける気すらしない」などと大々的な批判を展開(kāi)。英側(cè)がダロック氏への全面的支持を表明すると、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)はツイッターに立て続けに投稿し、「変わっている」や「橫柄」、「愚か」といった言葉を使い、もうダロック氏は相手にしないと述べた。さらにはメイ首相が自分の提言を聞かず、EUと「愚かな」交渉をした結(jié)果、「ブレグジット」合意をまとめられず、「災(zāi)難」をもたらしたと述べた。
米側(cè)のこうした教訓(xùn)じみた言動(dòng)は、まさに橫暴そのものな弱い者いじめというほかない。世界中に対してずっとこうした人をあごで使うような態(tài)度の米政府は、世界規(guī)模で強(qiáng)い反発を受けており、英國(guó)もその例外ではない。英國(guó)は現(xiàn)在、首相交代のプロセスにある。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は以前、強(qiáng)硬なEU離脫派を代表するジョンソン氏が次期英首相に最も適任だと公に述べている。ポンペオ米國(guó)務(wù)長(zhǎng)官にいたってはユダヤ系団體指導(dǎo)者との會(huì)談で、コービン英労働黨代表が次期英首相になるのを阻止すると表明した。ダロック氏の件での米側(cè)の橫暴な態(tài)度に英國(guó)では再び反発が広がっている。次期首相の座を爭(zhēng)っているハント外相は、自身が首相に選出された場(chǎng)合もダロック氏を駐米大使に任命すると表明。首相と英國(guó)に対する米側(cè)の発言は「無(wú)禮で間違っている」と批判もした。一方で「強(qiáng)力な推薦」を得ているジョンソン氏は、ダロック氏の進(jìn)退について立場(chǎng)表明を拒んだが、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)が英國(guó)を政治紛爭(zhēng)に巻き込んだことに言及し、「彼がどうしてもこうする必要があったとは思わない」と述べた。
時(shí)代は変わる?,F(xiàn)代世界で唯一の超大國(guó)とかつての「日の沈まぬ帝國(guó)」との間で演じられたこの一幕は、英國(guó)のやむを得なさを示してもいる?!杆饯悉长未笫工蛑椁胜い?、米國(guó)における評(píng)判は良くない。われわれはもう彼を相手にしない」。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)のこの一言で、ダロック氏はそれ以上ワシントンにいられなくなってしまった。首相の座を勝ち取る可能性の高いジョンソン氏は「外交辭令」で當(dāng)たり障りのない事を言った後すぐに「英國(guó)と米國(guó)が親密なパートナーシップと友情を保つことは非常に重要だ」と表明した。米國(guó)務(wù)省は全過(guò)程を通じて、適當(dāng)に折り合いをつける役割を演じている。なぜなら、どうあろうとも米國(guó)は今後も英國(guó)と付き合う必要があり、「最も親密な同盟」との旗を今後も高く掲げる必要があるからだ。世界全體の戦略構(gòu)造から見(jiàn)ると、すでにEU離脫を決意した英國(guó)はやはり米國(guó)に頼る必要があり、腹の中では批判的でも低姿勢(shì)に出ざるを得ないのだ。
最後に、世界には絶対の言論の自由など無(wú)いと言わざるを得ないだろう。ダロック氏は今回の件を通じて、この事を最も強(qiáng)く身をもって知ったはずだ。(編集NA)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年7月12日