「國粹」と「ドリンク」のコラボレーションを通して、「中醫(yī)薬入りドリンク」ブランドが現(xiàn)在、ミルクティー店とガチンコ勝負(fù)に挑み、「醫(yī)食同源」というヘルスケアのスタイルが一世を風(fēng)靡し始めている。そして、中醫(yī)館や醫(yī)薬品企業(yè)が業(yè)界の垣根を越えてドリンクショップを開設(shè)し、ネット上で大人気になるなど、「中醫(yī)薬入りドリンク」がブームとなりつつある。中國新聞網(wǎng)が報じた。

中醫(yī)薬メーカーの「九芝堂」?坡子街支店の李美林店長は、「中國人は昔から季節(jié)に合った飲食を摂ることを追求している。そのため中醫(yī)薬入りドリンクの売れ行きは季節(jié)によって異なる。中醫(yī)薬入りドリンクにはたくさんの種類があるが、夏には、夏バテ予防ドリンク『酸梅湯』が売上ナンバーワンになる。一方、秋や冬など乾燥しやすい季節(jié)は、喉や肺を潤す『小吊梨湯』が頭角を現(xiàn)す」と説明する。

「Z世代栄養(yǎng)消費動向報告」によると、中國の18歳から35歳までの若い消費者群が、ヘルスケア消費群に占める割合は83.7％となっているほか、「醫(yī)食同源+滋養(yǎng)系」が若者の間で人気になっている。

若者の間で人気を集めている「中醫(yī)薬入りドリンク」にはどんな魅力があるのだろうか？湖南省の「中醫(yī)薬入りドリンク」ショップ4店を取材すると、中醫(yī)薬入りドリンクの多くには砂糖の代わりに「ラカンカ」や「甘草」といった甘みのある生薬が使われており、生薬の苦みや酸味、渋みなどを和らげ、その味を保つと同時に、體をポカポカにする効能があるため、おいしいドリンクを飲みながら體のケアもできて、若者のヘルスケアのニーズに応えることを可能にしている。

以前は、ビールにクコの実を入れたり、コーラに黨參を入れたりする飲み方が話題になったこともある。中年?高齢者と比べると、若い世代のヘルスケアは、「仏系（仏のように物事に拘泥しない人々を指す）」や「パンク系（飲酒や夜更かしなど不健康な生活を送りながらも健康食品などで健康に気を遣う人々を指す）」といった雰囲気も漂わせており、「醫(yī)食同源」という言葉の意味も少しずつ変化している。湖南省で教師をしている徐敏さん(27)は中醫(yī)薬入りドリンクについて、「別に體に悪い訳でもなく、飲むと健康に良さそう。夜は、貴重な自分の時間なので寢るのはもったいない。だから夜更かしが原因で、脾胃に影響が出ないように『陳皮(乾燥させたミカンの皮)』を飲み物に入れるのが習(xí)慣になっている」と話す。

ECサイトで、「中醫(yī)薬入りドリンク」というキーワードを入力して検索すると、「紅參阿膠女神茶」や「枇杷橘紅潤肺茶」といった中醫(yī)薬入りドリンクのセットがたくさんヒットした。そして、販売數(shù)量が1萬件を超える大ヒット商品もたくさんあった。ヘルスケアを重視しているという若者9人を取材すると、「中醫(yī)薬入りドリンク」を飲む主な理由は、「新鮮味がある」や「健康第一」であることが分かった。こうした若者は、「新しいタイプのドリンクの登場により、中醫(yī)薬文化が若者の間で発揚される」との見方を示した。

長沙を旅行中の康倩さんは、「中醫(yī)薬入りドリンクには食品添加剤がほとんど入っていないので、安心して飲める」とした。従來のミルクティーはどんなものが入っているか明記されていないのに対して、中醫(yī)薬入りドリンクは原料をはっきりと目にすることができる。また、客の體調(diào)や癥狀に基づいて、オリジナルドリンクを「調(diào)合」してくれる店もある。

ただ、ヘルスケアといっても、中醫(yī)薬入りドリンクを飲んでいれば決して病気にならないという訳では無い。李店長は、「中醫(yī)薬入りドリンクはいい商品であるものの、全ての人に適している訳でも、萬能薬でもない。健康な體を保ちたいなら、やはり健康的な生活習(xí)慣を身に付けなければならない」と指摘した。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2023年11月3日