暖かくなるにつれ、中國の多くの地域では花見ブームを迎えている。観光客が花見に出かける中、各地は斬新なサービスを打ち出して、「花見経済」を盛り上げている。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

報道によると、今年3月の花見ツアーの人気は昨年の同時期と比べて3倍以上増加したという。旅行情報サイトの「馬蜂窩」は「2024世界花見マップ」攻略法を打ち出し、旅行客に遠方と近場の花見情報を提供している。

桜、カイドウ、菜の花、シャクナゲ……。中國各地では現(xiàn)在、春の花が競い合うようにして咲いている。開花期間の短さという制約の中で、「花見経済」はどのようにして花のようにごく短い期間しか盛り上がらない狀況を避けることができるのだろうか。多くの地域では、花を媒介にしてさまざまな工夫を凝らしており、「花見＋」産業(yè)の発展を模索し、文化観光、飲食、宿泊などの業(yè)界の発展を牽引しようとしている。

12日、江西省婺源県の篁嶺景勝地で花を観賞する観光客。（撮影?黃宇尭）

「中國で最も美しい農(nóng)村」と呼ばれる江西省婺源県は、中國內(nèi)外で有名な菜の花の観賞地だ。「婺源篁嶺の観光客數(shù)は今月8日以降、毎日延べ1萬人を超えている」。婺源篁嶺文化観光マーケティングセンターのサブディレクターを務(wù)める謝巧娟氏は、「以前からある『666.7ヘクタールの花の海、徽州古村』という観光商品をベースに、篁嶺景勝地は今年から花朝祭り、花畑での歌と踴り、花畑LIVEショーなど一連の民俗體験や花関連イベントを行い、観光客が花見観光で現(xiàn)地の特色あるショーや民俗?風(fēng)習(xí)を沒入體験できるようにしている」と話す。

湖北省武漢市では、春の訪れとともに桜の花見シーズンを迎えた。中國の人気桜スポットの一つである武漢市は今年、桜をメインとする花見を都市全體の観光へと拡大し、75のイベントを?qū)g施し、「國潮」（中國伝統(tǒng)の要素を取り入れたおしゃれな國産品のトレンド）スタイルを打ち出して、若者を取り込もうとしている。

四川省成都市では、至る所で花が咲き、花見シーズンの真っ最中だ。成都市では花見資源を統(tǒng)合し、2024年新春花見シーズンが幕を開けた。七輪を囲んで煮出したお茶を飲み、花畑でキャンプし、花のかんざしをつけて寫真撮影をするといった消費の新たな形を?qū)毪?、観光客の體験を豊富にし続けている。

「花見経済」が日増しに盛り上がっていくにつれ、出張撮影、旅行撮影、レンタカーなどの消費形式がブームになっている。オンライン旅行會社「攜程」のレンタカーサービス攜程租車のデータによると、今年3-4月のレンタカーの予約は前年同期比で5割近く増えている。

「花見経済は一種の経済業(yè)態(tài)として持続的に成長している。そのベースになっているのは、現(xiàn)在の都市生活に慣れた人々の自然や生活環(huán)境に対する憧れと追求だ」。南昌市社會科學(xué)院の戴慶鋒院長は13日、取材に対し、「『心身を楽しませ自然に近づく』というテーマをめぐり、関連する商品とサービスを創(chuàng)出?改善することで、花見シーズン関連商品の壽命を延ばすことができる」と述べた。

戴氏は、「花見経済には2種類の価値表現(xiàn)方法がある。一つ目は花が持つ媒介としての機能で、観光商品とサービスとして創(chuàng)出することができる。二つ目は花が持つ集客機能で、観光サービス産業(yè)チェーンを拡張できる。両者の関係をしっかり把握すれば、『花見経済』という花を美しく、長く咲かせられるかもしれない」との見方を示した。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年3月15日