中醫(yī)學(xué)によると、人の頭には50以上のツボが集中しているほか、清陽(yáng)の気や手足の気など、體全體の陽(yáng)の気が集まっているため、「諸陽(yáng)の會(huì)」と稱(chēng)されている。木製の櫛で髪をとかすと、ツボを刺激し、経脈の流れがよくなり、頭がすっきりするなど、健康にとても良い。中國(guó)新聞社が報(bào)じた。

櫛の材料となる木材を加工する男性（撮影?許伝寶）。

山東省臨沂市莒南県板泉鎮(zhèn)東高楡村は、そんな木製の櫛の重要な生産地となっている。

東高楡村の木製の櫛の生産加工には、300年以上の歴史があり、「中國(guó)における木製の櫛第一村」と呼ばれている?，F(xiàn)在、村の419世帯全てが木製の櫛の生産に従事しており、生産數(shù)は年間4000萬(wàn)本以上、年売上高は約1億元(1元は約21.5円)に達(dá)している。

櫛を作る材料となる木片を運(yùn)ぶ女性（撮影?許伝寶）。

清の康熙帝の時(shí)代、ある宮廷の手工蕓職人が年老いたため宮廷を退き、生まれ故郷に戻る途中、東高楡村の近くで病にかかってしまった。幸いなことに、村に住む陳さんという村民の看病の甲斐あって、健康を取り戻したという。

そしてその恩返しに、その職人は自分が得意としていた櫛を作る技術(shù)を陳さんに伝授。そこから木製の櫛の製作技術(shù)が、東高楡村に伝わったと言い伝えられている。

木製の櫛を磨き上げる職人（撮影?許伝寶）。

マッサージ用の櫛を作る職人（撮影?許伝寶）。

伝統(tǒng)的な高楡村の木製の櫛は、木質(zhì)が細(xì)かいナツメやアンズ、ナシの木が原料となる。そして、20以上の工程を経て、丁寧に作り上げられていく。どの工程にも、定められた順序があり、高い技術(shù)が求められ、1本の櫛を作るのに少なくとも15日はかかるという。

臨沂市のある會(huì)社が生産した辰年をテーマにした櫛（撮影?劉暁梅）。

地元では、結(jié)婚する際に、新郎新婦が幸せに暮らし、共に白髪になるまで仲良く添い遂げるようにという願(yuàn)いを込めて精巧な櫛を贈(zèng)るのだという。

また東高楡村の木製の櫛は、単なる生活用品ではなく、職人の汗と知恵が詰まった、幸福と繁栄、平安と幸福の願(yuàn)いを込めたグッズとなっている。

精巧な細(xì)工が施された東高楡村の木製の櫛（撮影?劉暁梅）。

木製の櫛が文化の代名詞に

精巧な細(xì)工が施された東高楡村の木製の櫛（撮影?孫運(yùn)亮）。

2023年5月、東高楡村の木製の櫛は、ウィーン國(guó)連中國(guó)語(yǔ)デーの一連のイベントで披露され、好評(píng)を博した。アルジェリア常駐ウィーン代表団の外交官?アニナ氏は、「中國(guó)文化が醸し出す『和合之美』には、感動(dòng)させられる」と語(yǔ)った。

七夕節(jié)（舊暦の七夕）であった同年の舊暦7月7日、イタリアのマイクさんは、 東高楡村の木製の櫛文化博物館を訪(fǎng)れ、櫛文化の美しさを目にし、「この櫛に彫刻されている2羽のオシドリはとても素?cái)?。ガールフレンドに是非プレゼントしたい」とした。

東高楡村の木製の櫛文化を體験するマイクさん（撮影?徐俐莉）。

無(wú)形文化遺産である木製の櫛の製造技術(shù)を伝承し続けるために、東高楡村は、資金を投じて、木製の櫛文化博物館を建設(shè)した。中國(guó)國(guó)內(nèi)外の櫛の起源やその変遷、奧深い文化などを紹介している。

東高楡村の木製の櫛文化博物館（撮影?劉暁梅）。

博物館內(nèi)には、無(wú)形文化遺産體験館もあり、伝統(tǒng)的な木製の櫛の製作工程が紹介されており、來(lái)館者は櫛造りを體験することもできるようになっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年5月10日