ザーサイコーヒー、ザーサイ月餅、ザーサイハンバーガーなど、「涪陵ザーサイ発祥の地」の重慶市涪陵區(qū)では、こんな一見「風(fēng)変わり」なグルメが現(xiàn)実になりつつある。

120年以上にわたり食べ続けられてきた「ご飯のお供」が、なぜ今、時(shí)代の波に乗ったのか。

1898年、涪陵の町外れに住んでいた商人の邱壽安が、からし菜の一種?大芥菜の青菜頭と呼ばれるコブの部分を塩漬けにし、さらに塩抜きと水抜きをして、新しいタイプの漬物を開発した。製造プロセスで木箱を使って搾るように水抜きをしたことから、「榨菜（ザーサイ）」と呼ばれるようになった。

それから100年の発展期を経て、涪陵ザーサイは今や長(zhǎng)江ゴールデン水上ルートを通って川を渡り海を越え、世界中で売られるようになった。涪陵ザーサイは重慶市の農(nóng)村経済で生産販売規(guī)模が最も大きく、ブランドの知名度が最も高く、波及効果が最も高い優(yōu)位性と特色を備えた産業(yè)というだけでなく、歐州のキュウリのピクルス、ドイツのザワークラウトとともに「世界3大漬物」の1つとされ、その伝統(tǒng)的製造技術(shù)は中國(guó)の第2次國(guó)家級(jí)無(wú)形文化遺産リストに登録されている。

データを見ると、涪陵區(qū)のザーサイ産業(yè)チェーン全體で年間付加価値額は140億元（1元は約21.0円）の大臺(tái)を突破し、製品は全國(guó)の大中都市及び県?郷市場(chǎng)で販売され、海外80以上の國(guó)?地域にも輸出されている。同區(qū)と周辺の區(qū)?県では、60萬(wàn)人を超える人々がザーサイ産業(yè)によって収入を増やし豊かさを手に入れた。

重慶市涪陵榨菜集団股份有限公司の関係責(zé)任者の説明によると、スマート化とグリーン化は漬物産業(yè)が質(zhì)の高い発展を遂げるために必ず通らなければならない道だ?，F(xiàn)在、同社はこの業(yè)界で初めて年産1萬(wàn)6000トン規(guī)模のスマート化製造ラインを?qū)毪筏皮?、コブの洗浄、調(diào)味料との混ぜ合わせの工程から、完成品のパッケージング工程まで、製造プロセスの全ラインでスマート化を?qū)g現(xiàn)し、人件費(fèi)を半分以上削減することができたという。

果物風(fēng)味のコリコリザーサイ、手のひらサイズのポケットザーサイ、減塩低カロリーザーサイなど、業(yè)界の研究報(bào)告によれば、涪陵のザーサイは今では自家製の付け合わせから脫して飲食市場(chǎng)へ羽ばたき、そしてピクニック、登山、旅行、キャンプなどのアウトドア活動(dòng)に持っていく重要なレジャー食品になり、ますます多くの若者の間で人気を集めているという。

業(yè)界関係者は、「新たな消費(fèi)シーンに駆動(dòng)されて、ザーサイ市場(chǎng)は今、『ヘルシー、多様化、手軽、洗練』の方向へ絶えず進(jìn)化している」との見方を示す。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年12月12日