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2016年11月16日  
 

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日本人建築家?青山周平氏:「伝統(tǒng)?家?人々の感覚への回帰」

人民網(wǎng)日本語版 2016年11月16日09:38

青山周平という名前を聞いて、聞き覚えのある名前だと思う中國人は多いことだろう。2015年、青山氏は東方衛(wèi)星テレビの人気番組「夢想改造家」に出演し、北京胡同にある6.8平方メートルほどの古い家屋を暖かなムードの空間にリフォームして、大きな関心を集めた。また、上品で穏やかな雰囲気とイケメンぶりによって、多くの視聴者が彼に好感を抱き、彼は大いに人気を集めた。12日午後、青山氏、2人の中國人建築家、日本大使館に集まった100人以上の來場者が、「伝統(tǒng)と未來」「舊空間の改造」というテーマを巡り、それぞれの考え方をシェアした。人民網(wǎng)が報(bào)じた。

青山氏は高校生の時(shí)に、父親の影響を受けて建築デザインに興味を抱くようになった。2005年に東京大學(xué)大學(xué)院を修了したのち、中國にやって來た。その後中國での生活は10年間に及んでおり、北方工業(yè)大學(xué)建築學(xué)部で教壇に立ち、清華大學(xué)では建築學(xué)部博士課程に在籍、建築設(shè)計(jì)事務(wù)所B.L.U.E.を設(shè)立するなど、さまざまな顔を持つようになった。

○伝統(tǒng)と未來が混在する場所?胡同

青山氏は過去10年間の北京生活のうち、胡同には7~8年住んでいる。この地での生活を通じて、青山氏はさまざまな興味深い発見をした。胡同に住む人々は、生活のいろいろなシーンで互いに深く関わり合っており、公私の境目は極めてあいまいだ。このような自由で開放されたライフスタイルこそ、未來の方向の一つであると青山氏は考えている。とりわけ大都市に住む若者は、外出するときには配車アプリ「滴滴出行」や「Uber」を使い、何か食べたいと思ったらデリバリーアプリで注文するというように便利なツールに慣れているので、生活空間も胡同のように楽ちんな方法で隣人とシェアすることができない訳がない。胡同での生活に啓発され、青山氏は「400箱」という名前の共有コミュニティモデルを打ち出した。ライフスタイルが獨(dú)立志向に向かいがちな現(xiàn)代の若者にとって、「家」はもはや家庭を単位とする「2LDK」や「3LDK」という従來の概念にとらわれず、皆が日常生活を営む上で満足できると同時(shí)に多様な形式の共有空間を持ち、自然と同じ趣味を持った人同士が集まることができる場所になった。共有することによって、家はますますコンパクトになり、生活そのものはますます拡大している。

○「我が家」に戻った感覚にさせる公共スペース 

胡同の舊家リフォームで一躍有名になった青山氏だが、中國で他にも多くの作品を完成させている。これらの作品の中で、「家」は、彼がとても関心を注いでいる概念だ。例えば、北京國子監(jiān)(元?明?清時(shí)代の最高歴史文化機(jī)関)にある雑貨店「失物招領(lǐng)(Lost&Found)」のデザインに、青山氏は「家」という概念を取り入れ、寢室やリビングルーム、書斎、ダイニングルームなどの家庭空間を造った。ここを訪れた人々は、店內(nèi)の商品を見てからすぐに帰るというのではなく、まるで自分の家にいるかのように、ここで本を読んだんり、お茶を飲んだり、お喋りしたりしてくつろいでいる。各人の小さな「家」が拡がり、一つの大きな公共の「家」が出來上がったのだ。よく似た作品に、北京の東四の「未読club」がある。ここは本棚のない24時(shí)間営業(yè)の書店で、店內(nèi)には360度回転する椅子が18腳置かれている。読者はここで自由に読書を楽しみ、好きな時(shí)に他の人と交流することもできる。あらゆる書籍?雑誌の販売業(yè)務(wù)はすべてオンライン上で手続きできる。したがって、このオフライン実店舗の存在意義は、顧客が読書や交流體験ができる共有スペースを提供することにあり、ここはまるで各人の書斎の一部分のようだ。

○なぜ「伝統(tǒng)」への回帰なのか?

今回の対談のテーマは建築の「伝統(tǒng)と未來」で、3人のゲストが「舊空間の改造」をめぐる多くの実例を紹介した?!袱胜紒唤y(tǒng)への回帰なのか」という問いに対し、青山氏は次の通り答えた。

「現(xiàn)代の我々の生活においては、簡単に取って替わられるモノがあまりにも多い。例えば、スマホは新製品が出ればすぐに舊型から新型に替わる。洋服は流行が過ぎるとすぐに新しいものに替わる。さらには、我々の感情でさえもスピード消費(fèi)されている。このような環(huán)境のもと、我々は自分自身も同様に取って替わられるのではないかという疑いを抱き、自分の存在意義について疑わしく感じてしまう。このような疑いから生まれる不安は、私たちから決して離れることはない。一方、伝統(tǒng)や一部の『古い』モノは、時(shí)間の経過に伴い、あるいは使い続けていくうちに成長し、他に取って替わられることはない?,F(xiàn)代の人々は、まさにこの點(diǎn)に惹かれ、『舊空間』がますます注目を集めているのかもしれない」。

○人々の感覚に立ち戻ることが原則

インターネットやSNS上で、青山氏がこれまでにリフォームした作品の一部が、しばらく経ってから再び元の形に戻されていると伝えられた。このような現(xiàn)実との違いについて、青山氏は、「建築家の仕事に意味はないとは思っていない」と話す。彼にとって、建築家の存在意義は、「人々の生活に影響を及ぼすこと」「一種の可能性を提供すること」「別の生活スタイルを展示すること」にある。設(shè)計(jì)の目的は、家を美しくすることではない。青山氏にとって大事なことは、その家で生活する家族がいかに生活するかという點(diǎn)だ。人々の生活習(xí)慣は簡単には変わらないが、このような考え方は種子のように広まっていく可能性がある。

どのような設(shè)計(jì)であれ、最終的には人々の感覚に立ち戻ることが原則で、「心地良さ」が最も重要だ。青山氏がかつて話したように、「重要なのは家という空間ではなく、生活であり、生活を取り巻く人々の感情なのだ」。(編集KM)

「人民網(wǎng)日本語版」2016年11月16日

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