世界銀行理事會(huì)は現(xiàn)地時(shí)間5日、次期総裁にデービッド?マルパス米財(cái)務(wù)次官（63）を選出した。今年1月7日に辭任を発表した韓國(guó)系米國(guó)人ジム?ヨン?キム総裁の後を継ぎ、4月9日に就任することになる（文?李厚何）。

ブレトン?ウッズ體制発足以來(lái)、世界銀行総裁は常に米國(guó)人が務(wù)め、國(guó)際通貨基金（IMF）専務(wù)理事は常に歐州人が務(wù)めてきた。これは不文律となっている。

トランプ政権下の米國(guó)が、多國(guó)間體制とグローバル化に対して強(qiáng)い不満を抱きながらもなお、実際は重要な國(guó)際組織における支配権と発言力、特にルールの制定権と解釈権の維持に力を盡くしていることは事実が物語(yǔ)っている。そのためトランプ大統(tǒng)領(lǐng)は世銀総裁人事を軽視することなく、自らの利益に最も合致する候補(bǔ)者を入念に選んだ。

マルパス氏はレーガン、ブッシュ（父）両共和黨政権で役職に就き、ワシントンとウォール街を頻繁に往き來(lái)する著名な政治的?経済的保守派だ。2016年の大統(tǒng)領(lǐng)選ではトランプ陣営に加わり、この「異色の候補(bǔ)者」の顧問(wèn)を務(wù)めた。マルパス氏の世銀総裁就任が、キム氏よりも忠実に米國(guó)、特に「トランプの米國(guó)」の意思を反映することになるのは明らかだ。

そればかりか、「トランプ忠誠(chéng)マン」と揶揄されるこの米連邦政府要人は長(zhǎng)年にわたり世銀?IMF體制を熱心に糾弾し、これを「巨大過(guò)ぎて、浪費(fèi)が過(guò)ぎ、高くつき過(guò)ぎる」と非難し、世銀?IMFは途上國(guó)に「不適切」で「採(cǎi)算が取れない」巨額の融資を行ってきたと不満を抱いていた。

過(guò)去のマルパス氏の世銀に対する評(píng)価は非常にネガティブなものである上、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)と同様、多國(guó)間體制と貿(mào)易のグローバル化、途上國(guó)への金融支援への疑念、不満、反対を再三漏らしてきた。しかしこれら全ては世銀?IMF體制の基本原則であり存在基盤(pán)に他ならない。そのため「多國(guó)間主義、貿(mào)易のグローバル化と自由化に反対する人物を世銀総裁に就任させることほどおかしな人事があるだろうか？」との聲も挙がっている。

こうした「違和感」にすでに気づいたのか、総裁就任が確実になった後、マルパス氏の発言?xún)?nèi)容にはさりげない変化がみられている。世銀及びその趣旨と機(jī)能について肯定的な評(píng)価を行っているだけでなく、就任後は「貧困の減少と軽減のために努力する」と表明したうえ、「中國(guó)と緊密に協(xié)力したい」と強(qiáng)調(diào)した。米國(guó)は事実上「拒否権」を手にしているものの、世銀を米國(guó)の都合だけで左右することはできず、マルパス氏、あるいはトランプ氏自身も含めて、この點(diǎn)を直視しないわけにはいかないだろう。

だが今回の世銀総裁交代によって、世界が期待して久しい世銀?IMF體制改革や新興國(guó)及び第三世界諸國(guó)の発言力強(qiáng)化の訴えが、一時(shí)的にでも頓挫する恐れは否めない。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年4月8日