資料寫真

大型旅客機C919はこのほど最初の商用運航となる定期便の運航を終え、正式に民用航空市場に投入された。これからが國産の大型旅客機に乗って空の旅に出かけることになる。

C919は旅客を空へ運び、商用運航を行うだけでなく、中國民用旅客機の産業(yè)チェーンの全體的な発展を力強く牽引する役割も果たし、さらには中國航空工業(yè)の産業(yè)高度化も牽引することになる。

大型旅客機がこれほど注目されるのはなぜか？

C919は中國が初めて國際的に通用する耐空性基準(zhǔn)に基づいて獨自に開発した、獨自の知的財産権を持つ幹線用ジェット旅客機だ。2007年にプロジェクトがスタートし、17年に初飛行が行われ、22年9月にすべての耐空証明を取得して、中國民用航空局が発行する型式証明を取得した。これは運-10に続く、中國にとって真の意味での民用航空の大型旅客機の第一號だ。

今回商用運航を行ったC919は中國商用飛機有限責(zé)任公司が開発?製造し、22年12月9日に中國東方航空に引き渡された。引き渡された後に100時間の検証飛行が行われ、予定の路線を運航する能力があるかどうか全面的な検査が行われた。

同社の魏応彪副社長は、「これまでの數(shù)世代もの人々の努力により、中國の民用航空輸送市場は初めて中國獨自開発の幹線用ジェット旅客機を持つようになり、大型旅客機事業(yè)が大規(guī)模化?システム化して発展する新たな道のりを歩み始めた」と述べた。

昨年末現(xiàn)在、C919は企業(yè)32社から1035機の注文を獲得した。今年も注文が増え続けている。23年4月には海航航空集団公司との間で100機の調(diào)達合意に調(diào)印し、そのうち60機はC919になることが確定している。

新たな産業(yè)が誕生

大型旅客機は工業(yè)の王冠に輝く寶石と言われ、一國の科學(xué)技術(shù)力、工業(yè)水準(zhǔn)、総合力が集中的に現(xiàn)れるものとされる。國産民用大型旅客機C919の商用運航と大量生産がスタートすれば、航空機製造産業(yè)チェーン全體の発展を牽引することになる。

中國民航大學(xué)航空臨空経済研究所の李暁津所長は取材に、「C919の初飛行は単に1つの製品が誕生したというだけでなく、1つの産業(yè)の誕生という意味合いがより強い。大型旅客機は航空分野の発展ニーズに応えるだけでなく、多くの基礎(chǔ)學(xué)科の重要な進展を牽引し、新材料、現(xiàn)代型製造業(yè)、先進エンジン、電子情報、自動制御、コンピューターなどの分野の重要技術(shù)がまとまってブレークスルーを達成するのを後押しし、多くのハイテク産業(yè)の発展を牽引することにもなる」との見方を示した。

C919の目録上の単価は6億5300萬元（1元は約19.5円）で、商用化した運営と市場化した大量生産が実現(xiàn)すれば、川上から川下に至る企業(yè)にビジネスチャンスをもたらし、中國航空工業(yè)産業(yè)チェーンの全面的な高度化を牽引することになる。

同研究所の試算によれば、民用航空機の壽命を10年として計算すると、大型旅客機が中國にもたらす経済的付加価値の寄與度は1対86で、雇用への寄與度は1対9.6だという。李氏は、「C919の機首、機體、尾翼、主翼など外側(cè)の『殻』はそれぞれ成都飛機工業(yè)集団、洪都航空工業(yè)、瀋陽飛機工業(yè)集団、西安飛機工業(yè)集団といった國內(nèi)メーカーから調(diào)達したもので、各分野計30萬人近くが大型旅客機C919の開発に參加し、民用航空機製造分野で數(shù)多くの中國現(xiàn)地の人材を育てている」と例を挙げながら説明した。

専門家の分析によると、現(xiàn)在の大型旅客機の投入産出比率を1対80として計算すると、現(xiàn)在のC919の國産化率が変わらなければ、國産大型旅客機は産業(yè)チェーンの中の企業(yè)へ1兆元規(guī)模の巨大市場をもたらす可能性がある。國産化率が上昇すれば、産業(yè)チェーンとサプライチェーンがさらに次の段階に進み、中國の航空工業(yè)に発展の新たな原動力を注入することになるという。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2023年6月9日