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日本はなぜマイナス金利を解除したのか?

人民網(wǎng)日本語版 2024年03月22日10:12

日本の中央銀行に當(dāng)たる日本銀行は19日、金融政策決定會合を開き、マイナス金利政策を解除し、政策金利を従來のマイナス0.1%から0-0.1%に引き上げることを決定した。同時に、長期金利を低く抑える長短金利操作(イールドカーブ?コントロール、YCC)の枠組みを撤廃し、上場投資信託(ETF)と上場不動産投資信託(Jリート)の買い入れをやめることも決定した。日銀が利上げに踏み切るのは17年ぶりで、日本が約11年にわたって維持してきた大規(guī)模な金融緩和政策が普通の金融政策へ移行し始めたことも示している。(文:張玉來?南開大學(xué)日本研究院副院長)

日銀は長期に及ぶデフレから脫卻するため、2013年に異次元の金融緩和政策を打ち出し、16年2月にマイナス金利政策を、9月にはYCCを?qū)毪工毪韧瑫rに、國債を大量に買い入れ、10年國債の利回りを低水準(zhǔn)に抑えた。

大規(guī)模な緩和政策が長期にわたったことから、そのマイナス効果が日増しに顕在化するようになった?,F(xiàn)在、日銀のバランスシート上の負債が758兆円に上り、規(guī)模が20年前の10倍に膨らみ、國內(nèi)総生産(GDP)に対する比率は136%を超えた。日銀が保有する國債は発行済みの國債の半數(shù)以上を占め、國債市場の流動性の低下を招いた。同時に、金融緩和政策は政府の國債発行コストを押し下げ、一般會計の概算要求の増加を後押しして23年は114兆円に達し、対GDP比は20%を突破した。長期のマイナス金利政策により、一部の企業(yè)は競爭力が低下した。統(tǒng)計によれば、日本では企業(yè)総數(shù)のうちゾンビ企業(yè)が12%前後を占める。そのため昨年4月以降、日銀は普通の金融政策への転換のタイミングを計っていた。

22年以降、米國の中央銀行にあたる連邦準(zhǔn)備制度理事會(FRB)が大幅な利上げを行ったのにともない、日本では急速な円安が進み、輸入商品価格が大幅に値上がりし、インフレ率も上昇した。24年1月には、日本のコアCPI(消費者物価指數(shù))が29ヶ月連続で前年同期比上昇し、22ヶ月連続で2%かそれ以上になった。日銀は、「最近のインフレサイクルは主にエネルギーと原材料の輸入コスト上昇および円安が後押ししており、日銀が願う『賃金上昇が物価上昇を後押しする好循環(huán)』ではない。そのため日銀は賃金上昇をインフレ率2%が安定的に達成されたかどうかを判斷する重要な指標(biāo)とみなしている」との見方を示す。

日本労働組合総連合會(連合)が3月15日に発表したデータによると、「今年の春闘の賃上げ率は前年を1.48ポイント上回る5.28%になり、1992年以降で初めて5%を超えた」という。この結(jié)果は日銀がマイナス金利政策の解除を決定した直接の促進要因だ。

日銀によれば、予測可能な將來において、日本では金融緩和の環(huán)境が継続し、マイナス金利政策を解除しても預(yù)金金利または貸出金利が大幅に上昇することはないという。多くの分析も、「日銀の今回の政策調(diào)整が日本の経済狀況を著しく変える可能性はあまりない。今もなお、日本経済は緩やかな回復(fù)の中にある」との見方を示す。実際のところ、09年以降に、日本の潛在成長率は0.6%と非常に低い水準(zhǔn)に落ち込んだ。現(xiàn)在は、個人の賃金上昇幅が物価上昇幅に追いつかないことが、消費の活力不足を招いている。このほか、日銀の國債保有殘高は576兆円にも達し、ETFの殘高は70兆円に迫り、これほどの規(guī)模の資産をどう扱うかが、日銀の直面する大きな難題だ。

全體としては、日本の金利政策の調(diào)整により、短期的には政府、企業(yè)、個人の債務(wù)負擔(dān)が増え、企業(yè)の破産件數(shù)が増加するだろう。長期的には、日本の金利政策は國民の預(yù)金金利を増やし、過度の円安による資産の外部への流出を抑える上でプラスになると同時に、企業(yè)の効率と競爭力を高める上でもプラスになるだろう。(編集KS)

「人民網(wǎng)日本語版」2024年3月22日

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