中國(guó)でも高い人気を誇るアニメ「一休さん」の劇場(chǎng)版が春節(jié)(舊正月)に當(dāng)たる今月31日に封切られる。同作品は、テレビ版で総作畫監(jiān)修を務(wù)めた石黒育氏が先頭に立って制作し、1997年版の「一休さん」の中國(guó)語(yǔ)吹き替え版で一休さんの聲を擔(dān)當(dāng)した聲優(yōu)?王暁燕（ワン?シャオイエン）さんも起用されている。また、さよちゃんや新右衛(wèi)門さんといった、中國(guó)のファンにとってもなじみ深いキャラクターも登場(chǎng)する。揚(yáng)子晩報(bào)が報(bào)じた。

　「一休さん」シリーズは、中國(guó)でも1983年から放送され、今に至るまでの30年の間に、中國(guó)で最も愛される日本のアニメの1つになった。1980年代や90年代生まれの若者にとっては、學(xué)校から帰って最も楽しみにしていたテレビ番組だった。しかし、99年に再放送されたのを最後に、中國(guó)のテレビでは放送されておらず、初の劇場(chǎng)版となった同作品では、原作の「味」をそのままスクリーンで再現(xiàn)し、70年代、80年代生まれの人にとっては「なつかしい味」となっている。

　制作に攜わった強(qiáng)力なスタッフらも原作の「味」をそのまま表現(xiàn)する力となっている。うち、日本を代表するアニメの総作畫監(jiān)督、プロデューサーである石黒氏は、「同作品は、一休さんの複雑な境遇にはそれほど觸れず、謎に包まれた竊盜事件をめぐってとんちが展開される。見る人には、見終わった後に、本當(dāng)の『知恵』は他の人と比較するために使うものではなく、他の人を助けるために使うものであるということを知ってもらいたい」と語(yǔ)っている。また、中國(guó)で公開されることに合わせて、同作品では中國(guó)人の女の子のキャラクターも登場(chǎng)し、一休さんととんちや知恵比べをするために海を渡るだけでなく、さまざまな試練を乗り越えて安國(guó)寺の小坊主たちと深い友情を築く。

　一方、中國(guó)では「一休さん」の聲でなじみ深い王暁燕さんは、83年版の「一休さん」の中國(guó)語(yǔ)版吹き替えでも、一休の兄弟子?秀念が秘かに想いを寄せている桔梗屋の彌生さんの聲を擔(dān)當(dāng)した。王さんは15－40歳の女性の聲を得意としているが、一休さんに関しては「これまでで最も難しい役だった」とある番組で打ち明けている。そのため、「毎日朝5時(shí)半に公園に出かけて練習(xí)し、どのセリフも何度も練習(xí)してやっと一休さんらしさを出すことができた」としている。劇場(chǎng)版で一休さん役のオファーを受けた時(shí)は、迷わずに承諾し、「制作中に問題に直面したら、まず、『あわてないあわてない』と自分に言い聞かせ、一休さんのおなじみの動(dòng)作である、目を閉じて、指で側(cè)頭部に2回ほど円を描いてから、冷靜に知恵を絞った」という。王さんにとって、一休さんは単なる「仕事」ではなく、彼女の成長(zhǎng)を助ける「友人」でもあるのだ。（編集KN）　

　「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2014年1月2日