ブリンケン米國(guó)務(wù)長(zhǎng)官はジョージ?ワシントン大學(xué)で先日行った対中政策に関する演説で、米國(guó)は中國(guó)との「新冷戦」を回避する決意であると述べた。しかしアジア太平洋地域における最近の米國(guó)の様々な行動(dòng)は、ブリンケン氏の姿勢(shì)表明に疑念を抱かせるものだ。（文：董春嶺?中國(guó)現(xiàn)代國(guó)際関係研究院米國(guó)研究所副研究員。環(huán)球時(shí)報(bào)掲載）

韓國(guó)や日本でも、「クアッド」の會(huì)合でも、米國(guó)は「ロシア?ウクライナ紛爭(zhēng)のインド太平洋地域での再演を防ぐ」ことを戦略協(xié)議の重點(diǎn)とし、臺(tái)灣地區(qū)問題を突出した地位に據(jù)えた。このことから、この問題を利用して中國(guó)に圧力をかけ、中國(guó)の國(guó)際世論環(huán)境を悪化させることを望み、ロシア?ウクライナ紛爭(zhēng)を利用して同盟體制を統(tǒng)合し、矛先を中國(guó)に向けようと企てるという戦略的動(dòng)機(jī)を窺い知ることができるだろう。

また、バイデン米大統(tǒng)領(lǐng)は韓國(guó)訪問で、先端チップなどのサプライチェーン?アライアンスを構(gòu)築し、地域のデジタル経済産業(yè)チェーンを獨(dú)占?コントロールするという強(qiáng)い意志を示した。日本ではインド太平洋経済枠組み（IPEF）交渉の正式な始動(dòng)を発表した。これは米國(guó)の「インド太平洋戦略」を経済的に補(bǔ)完するとともに、アジア太平洋地域における米國(guó)主導(dǎo)の貿(mào)易秩序の再構(gòu)築という戦略的動(dòng)きを示すものである。

米國(guó)の一連の動(dòng)きは、事実上アジア太平洋地域に「新冷戦」の落とし穴を掘るものだ。中國(guó)を「最大の戦略的競(jìng)爭(zhēng)相手」と明確に見なす大きな戦略の下、米國(guó)の一連の政策は、いずれも大國(guó)間競(jìng)爭(zhēng)を主軸に據(jù)えて展開されている。米國(guó)の覇権主義的動(dòng)機(jī)は、自ずと地域諸國(guó)に「陣営選択」を強(qiáng)いる戦略的要求を駆り立て、アジア太平洋地域の協(xié)力に新たな亀裂を生じさせている。

アジア太平洋地域における米國(guó)の同盟體制は「冷戦の遺産」であり、冷戦時(shí)代の殘したアジア太平洋地域の一連の安全保障問題がそもそも大國(guó)間対立の再演を招く導(dǎo)火線なのだ。米國(guó)は「中國(guó)の脅威」を作り出すことでこの同盟體制を強(qiáng)化しようとしている。これによって、米國(guó)はこの「冷戦の道具」を再活性化できる一方で、アジア太平洋地域は自ずと陣営対立の狀況に陥る可能性があるのだ。

21世紀(jì)はアジアの世紀(jì)だとよく言われるが、米國(guó)が入念に仕掛けた「新冷戦」の落とし穴は、アジア太平洋地域を新たな岐路に立たせようとしている。この落とし穴に落ちれば、21世紀(jì)以降のアジアの長(zhǎng)期的な繁栄と安定はなくなり、アジア太平洋地域は大國(guó)間対立の最前線となり、主戦場(chǎng)となるだろう。どのようにしてこの落とし穴から抜け出し、「アジアの世紀(jì)」が「アジアの悲劇」になるのを防ぐか。アジア太平洋地域の國(guó)々と人々に必要なのは、冷戦思考を超越した新しい安全保障の考え方であり、ゼロサムゲームを超越した新しいタイプの安全保障の実踐である。これは我々の直面する共通の試練だ。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年5月31日