不自由な右前腕に義肢をはめ、これを使い重い物を持ち上げ、紙きれをつかみ取り、コップを積み重ね、鉄の輪を回し、箱の中の物を取り出し、そして失敗は許されない……。このほどにスイス?チューリッヒで行われた第3回世界「サイバスロン」（サイボーグのオリンピックとも呼ばれる）において、中國(guó)人選手の徐敏氏が90點(diǎn)の成績(jī)で強(qiáng)化型義手レースで優(yōu)勝した?？萍既?qǐng)?bào)が伝えた。

徐氏と肩を並べて「戦った」のは、東南大學(xué)と中國(guó)科學(xué)院蘇州バイオ醫(yī)學(xué)工學(xué)技術(shù)研究所の科學(xué)研究チームだ。強(qiáng)化型義手の運(yùn)動(dòng)の信頼性、耐荷重、柔軟性を高めることで、徐氏を優(yōu)勝に導(dǎo)いた。今回の優(yōu)勝は、最先端技術(shù)を駆使した障がい者の世界競(jìng)技大會(huì)で中國(guó)人選手が達(dá)成した史上最高の成績(jī)でもある。

サイバスロンはスイスのチューリッヒ工科大學(xué)が創(chuàng)設(shè)し、4年ごとに開(kāi)催されている。

義手レースは今大會(huì)で競(jìng)爭(zhēng)が最も激しいレースの一つだった。選手は義手で一度に重い物を持ち、両手を同時(shí)に使い、細(xì)かい物をつかみ取り、箱の中の物を取り出すといった10の義手操作タスクを行い、タスク完了數(shù)と完了時(shí)間で成績(jī)を競(jìng)った。

義手レース中國(guó)代表団は7人からなり、選手の徐氏を除く5人の科學(xué)研究者はいずれも、東南大學(xué)ロボットセンサー?制御技術(shù)研究所の宋愛(ài)國(guó)教授のチームのメンバーだった。

宋氏は、「今回の競(jìng)技で用いた義手には、筋電図信號(hào)の解析と識(shí)別、力感知と力フィードバック、フレキシブルな機(jī)構(gòu)の設(shè)計(jì)という3つの中核技術(shù)がある」と説明した。

チームのリーダーで、中國(guó)科學(xué)院蘇州バイオ醫(yī)學(xué)工學(xué)技術(shù)研究所の博士研究員の胡旭輝氏は、「徐氏にウェアラブルショルダーストラップをオーダーメイドした。ショルダーストラップの中には引張センサーがあり、徐氏の背中を曲げた時(shí)の肩の運(yùn)動(dòng)狀態(tài)をモニタリングできる。センサーは肩部移動(dòng)電気をモニタリングし、殘存肢側(cè)が得た筋電図信號(hào)と連動(dòng)し、指を開(kāi)く角度や腕関節(jié)及び曲げる角度を制御する。背中を曲げる角度が開(kāi)くほど肩の移動(dòng)が大きく、指の開(kāi)きが大きくなる。逆もそうだ」と説明した。

選手が競(jìng)技中につかみ取る物や行う動(dòng)きには大きな差がある。電球をねじ込んだり手首を逆にしてコップを積み重ねたりすることがあれば、ペットボトルを持ち、ハンマーを握り、やかんを持つ必要もある。

義手の力をいかに制御するのか。宋氏は、「チームは義手の指に力觸覚センサーを埋め込んでいる。これによって物をつかみ取る時(shí)に、義手のつかむ力の大きさと力の分布を検出し、振動(dòng)の刺激で信號(hào)を手に伝えることができる。つかむ力が大きくなるほど振動(dòng)の刺激が大きくなる。選手はその強(qiáng)さに基づき加える力の大きさを決定できる」と説明した。

競(jìng)技の動(dòng)きは日常生活に由來(lái)するものだが、細(xì)かい動(dòng)きまたは特殊な物をつかみ取ることは、上肢障がい者にとって依然として困難だ。そこでチームは各シーンに基づき義手を設(shè)計(jì)し、よりフレキシブルで安定的にした。

胡氏は、「例えば義手の指に4つの異なるつかみ取るエリアを設(shè)置した。紙きれや薬の匙といった平らで真っ直ぐな物體をつかみやすいように、第1機(jī)能エリアはなるべく水平にした。ハンマーやボトルなどをつかみやすいように、第2機(jī)能エリアは內(nèi)向きのアーチ型にした。玉などの円形のものをつかめるように、第3機(jī)能エリアは半球面にした。やかんなどの重い物を持つ時(shí)にその位置を固定しやすいように、第4機(jī)能エリアは指の2つの関節(jié)に設(shè)置した」と述べた。

胡氏は最後に、「今回の優(yōu)勝により、障がい者の需要を満たすことに立腳し、科學(xué)研究を?qū)g施する必要性を意識(shí)した。今後は人と機(jī)械がより融合し、操作機(jī)能がより実用的で、日常的により楽に使用できる義手を開(kāi)発し、障がい者たちに恩恵をもたらすようにしたい」と意気込んだ。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年11月11日