正確で客観的であるべき専門メディアが、事実とまったく異なる報(bào)道をしてメンツを失ってしまうのはなぜだろうか。重要な原因の一つは、毎年國慶節(jié)のゴールデンウィークになると「中國人観光客のマナーが悪い」という報(bào)道があふれるため、一部のメディアは先に結(jié)論を決めてしまって、それに合ったネタを探しにいくという態(tài)度を取っているためと考えられる。ネット上に「中國人の老人が京都で『當(dāng)たり屋』をした」との手がかりが見つかると、一部のメディア人は、注目を集めるネタが見つかったとこれをすぐに報(bào)道し、必要な裏付けを取るのを怠る。このようなプロ意識を欠いた報(bào)道は、メディアの信用を傷付け、中國の國家イメージの汚點(diǎn)を作り出してしまうのである。

そうしたプロとしての反省のほかにも、注意を払うべきなのは、複雑な國際世論環(huán)境を背景に、メディアは、中國にかかわる論爭を呼ぶ話題についてはっきりとした意識を保ち、世論はソフトパワーの力比べの一端を擔(dān)っているとの認(rèn)識を持たなければならないということである。周知の通り、國外の個(gè)人やメディアの一部は中國に偏見を持っており、中國の問題に対する彼らの視點(diǎn)は客観的なものとは限らない。もしも我々自身のメディアが獨(dú)立した思考を放棄し、海外の世論と一緒になって騒いでしまえば、中國のイメージに泥を塗る世論の合唱に加わり、彼らに利用されることにもなり得る。