「安倍首相が無投票で自民黨総裁に再選」。日本の各メディアは8日、そろってこの話題を伝えた。西側の國のいわゆる「民主的プロセス」を踏むとすれば、政黨リーダーを選ぶには黨內の選挙プロセスを経る必要がある。しかし日本の自民黨が演じたのは、安倍首相の自作自演の「一人芝居」であった。(文:厖中鵬?中國社會科學院日本研究所副研究員)
自民黨総裁に再選された安倍首相は、自民黨の3年という総裁任期に基づけば、2018年9月まで総裁を務めることとなる。つまり理論的には、安倍首相の首相としての任期も同年9月までということとなる。與黨総裁の地位を守った安倍首相にとってはトントン拍子というところだが、今後の數年は安倍首相にとって容易なものとはならないだろう。政権運営には數々の難題が待ち受けており、その道のりは長い。
第一に、日本の內政から見ると、10カ月後には參議院選挙(2016年7月)がある。これは安倍首相とその率いる自民黨にとって、決して容易とは言えない政治的な試練となる。
參議院選挙は、衆(zhòng)議院選挙のような政権交代のかかった総選挙ではない。しかし日本では、參議院選挙での失敗は、首相の政権運営にとっての致命的な傷となる。第1次安倍內閣の退陣の導火線となったのは、2007年7月の參議院選挙における自民黨の大敗であった。
日本の各與野黨は現在、來年の參議院選挙に向けて著々と準備を進めている。自民黨內部も一枚巖ではない。早くから主流派と距離を取っていた石破茂は9日、自らの政治派閥「石破派」の結成を準備する意図を公にした。石破本人も記者に対し、自らの派閥を結成するのは「ポスト安倍時代」を見據えたものだと語った。石破が「石破派」を結成する目的は二つある。第一に、來年の參議院選挙をめがけ、自らを支持する人々を引きつけ、拡大する。第二に、今後3年以內に安倍首相が予想外の事情で突然退陣した場合、石破自身が首相の座を手に入れるためである。
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