國家発展改革委員會(huì)はこのほど、データセンタープロジェクト「東數(shù)西算」を正式に全面的にスタートすると発表した。この重要プロジェクトはデジタル経済時(shí)代の「南水北調(diào)」(南方地域の水を北方地域に送り水不足を解消)、「西電東送」(西部地域で発電した電気を東部沿海地域に送電)、「西気東輸」(西部地域の天然ガスを東部沿海地域に輸送)と呼ばれ、社會(huì)と市場で非常に注目されている。
「東數(shù)西算」とは一體どんなものか。どのように推進(jìn)していくのか。エネルギー消費(fèi)量の多いデータセンターを西部に配置すると、西部の低炭素の取り組みの歩調(diào)を亂すことにならないのだろうか。
「東數(shù)西算」とは一體どんなものか?
國家発展改革委員會(huì)などの関係當(dāng)局はこのほど共同で文書を通達(dá)し、北京?天津?河北、長江デルタ地域、粵港澳大灣區(qū)(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政區(qū)によって構(gòu)成される都市圏)、成都?重慶エリア、內(nèi)蒙古(內(nèi)モンゴル)自治區(qū)、貴州省、甘粛省、寧夏回族自治區(qū)で國家計(jì)算力ハブノードの建設(shè)をスタートすることに同意し、國家データセンタークラスター10ヶ所を計(jì)畫している。これにより、全國一體型のビッグデータセンターシステムの全體配置設(shè)計(jì)が完成し、「東數(shù)西算」プロジェクトが全面的にスタートした。
「東數(shù)西算」の「數(shù)」はデータ(ビッグデータ)を指し、「算」は計(jì)算力、つまりデータに対する処理能力、計(jì)算能力を指している。
「東數(shù)西算」プロジェクトとは、データセンター、クラウドコンピューティング、ビッグデータを一體化した新型の計(jì)算力ネットワークシステムを構(gòu)築するものであり、東部の計(jì)算力ニーズを西部へと秩序よく誘導(dǎo)し、データセンターの建設(shè)配置を最適化し、東部と西部の協(xié)同?連動(dòng)を促進(jìn)する。
なぜ「東數(shù)西算」なのか?
現(xiàn)在、中國のビッグデータセンターの大部分は東部地域に分布しているが、土地やエネルギーなどの資源が不足してきているため、東部で大規(guī)模な展開を続けることが難しくなっている。一方で、西部地域は資源が豊富で、特に再生可能エネルギーが豊富にあり、データセンターを建設(shè)して、東部の計(jì)算力ニーズを引き受けることのできるポテンシャルを備えている。
「東數(shù)西算」をどのように推進(jìn)するのか?
全國一體型のビッグデータセンターシステムの配置を踏まえて、全國に計(jì)算力ハブ8ヶ所を建設(shè)し、大型?超大型のデータセンターがハブに集積するようにして、國家データセンタークラスターを形成する。國家計(jì)算力ハブノード8ヶ所を取り巻くようにして形成されるデータセンタークラスターは、張家口クラスター、長江デルタ生態(tài)圏グリーン一體化発展モデル?yún)^(qū)クラスター、蕪湖クラスター、韶関クラスター、天府クラスター、重慶クラスター、貴安クラスター、和林格爾(ホリンゴル)クラスター、慶陽クラスター、中衛(wèi)クラスターの10ヶ所だ。
國家発展改革委員會(huì)は、「データセンターの西部への大規(guī)模な配置の推進(jìn)を加速し、特にバックグラウンドでの加工、オフライン分析、保存?バックアップなどネットワークへの要求レベルが高くない業(yè)務(wù)については、先に西部へ移転させ、西部データセンターが業(yè)務(wù)を擔(dān)當(dāng)するようにする。一部のネットワークへの要求レベルが高い業(yè)務(wù)、たとえばインダストリアル?インターネット、金融?証券、災(zāi)害早期警戒、遠(yuǎn)隔醫(yī)療、テレビ電話、人工知能(AI)予測(cè)などについては、北京?天津?河北、長江デルタ地域、粵港澳大灣區(qū)などの東部地域にハブを建設(shè)すればいい」と指摘した。
8つの計(jì)算力ハブと10のクラスターを配置するのはなぜ?
8つの計(jì)算力ハブをよりどころにすれば、政策と資源を集中させ、ネットワークやエネルギーなど関連の保障の最適化に力を入れ、データセンターの集約化、大規(guī)?;ⅴ哎戛`ン化した発展をよりよく誘導(dǎo)し、東部と西部のデータの流れ、バリューの伝達(dá)を促進(jìn)し、データセンター関連産業(yè)の東部から西部への効果的な移転を誘導(dǎo)する上でプラスに働く。
8つの計(jì)算力ハブの中では、計(jì)畫を進(jìn)めて國家データセンタークラスターを10ヶ所設(shè)置した。各クラスターは物理的につながった一大行政エリアで、計(jì)算力ハブ內(nèi)の大型?超大型データセンターの建設(shè)を?qū)g際に擔(dān)うことになる。
「東數(shù)西算」は「西部を犠牲にして東部を守る」ことなのか?
データセンターは往々にしてエネルギー消費(fèi)の大きいプロジェクトになりがちだ。東部のデータセンターを西部に移転することは、東部の二酸化炭素(CO2)排出量の多さというコストを西部に転嫁することなのだろうか。
中國人民大學(xué)國家発展?戦略研究院の程絮森研究員はこうした疑問について、「國が『東數(shù)西算』を打ち出したそもそもの狙いは、中部と西部の資源配置を合理的に最適化することにあり、『西部を犠牲にして東部を守る』ということではない。まず、西部地域は地理的な自然環(huán)境によりデータセンターの建設(shè)において自然の優(yōu)位性を備えており、気候と気溫なども適している。次に、西部地域には豊富な再生可能資源がある。目下、西部地域で配置が進(jìn)められているデータセンターには、風(fēng)力発電や水力発電、太陽エネルギーなどのクリーンエネルギーが大量に使用されている」と述べた。
中國工程院の余少華院士は、「『東數(shù)西算』は多くの問題を解決する上で重要な役割を発揮する」として、次の3點(diǎn)を挙げた。
(1)エネルギーと水資源の問題。西部地域が保有するエネルギーと水資源は経済発展で必要とされる量で計(jì)算すれば相対的に多く(データセンターの放熱には大量の水が必要)、価格も安い一方で、東部地域はエネルギーが不足し、電気料金も高い。さらに東部地域は人口密度が高いため一般的に水不足で、西部にデータセンターを建設(shè)すれば、たくさんのエネルギーを輸送することで生じる不必要なコストをカットでき、コストを引き下げることができる。
(2)「東數(shù)西算」は西部のデジタル経済発展を牽引することができる。中國はこれまでずっと東部地域が西部地域の経済発展を牽引することを願(yuàn)ってきたが、従來のやり方では難しくなった。一方で、デジタル経済は経済成長を牽引するコアなポイントの1つだ?!笘|數(shù)西算」は西部のデジタル経済発展を効果的に牽引し、東部と西部のデータの流れを促進(jìn)し、西部大開発、地域のバランスと協(xié)調(diào)発展の推進(jìn)にプラスになる。
(3)「東數(shù)西算」はCO2の削減とグリーン発展の実現(xiàn)に役立つ。中國はすでに二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの「ダブルカーボン」の目標(biāo)を打ち出した?,F(xiàn)在は東部でのCO2排出量が西部をはるかに上回り(同一省內(nèi)でも、一般的にこのような狀況が見られる)、まもなく飽和狀態(tài)に達(dá)する、もしくは基準(zhǔn)を超過しそうで、エネルギー消費(fèi)指標(biāo)の達(dá)成は厳しい狀況にある。それに対し、西部地域は火力発電や水力発電、風(fēng)力発電などのエネルギーが相対的に豊富なため、西部地域がデータセンターを引き受ければ、西部のエネルギーと水資源を近い場所で利用できるようになり、グリーンエネルギーの利用率が上昇し、省エネ?汚染物質(zhì)排出削減を促進(jìn)することになる。(人民網(wǎng)日本語版論説員)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年2月28日