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「中華第一爵」と呼ばれる乳釘紋入り青銅器の酒器

中國の文化財(cái)は語る

人民網(wǎng)日本語版 2024年02月27日09:29

乳釘紋銅製爵(二里頭夏都遺跡博物館所蔵)

乳釘紋銅製爵(二里頭夏都遺跡博物館所蔵)

爵は古代の酒器で、中國にしかない獨(dú)特の形をしている。丸形の乳釘紋は青銅器の裝飾の文様としては最もシンプルなもので、この乳釘紋の銅製の爵は「中華第一爵」と呼ばれており、中國でこれまでに発見された青銅器の中で最も古い時(shí)代のものだ。

中國の青銅器鋳造の歴史は5700年前の西北地域にさかのぼることができるが、當(dāng)時(shí)の鋳造技術(shù)は水準(zhǔn)が低く、銅刀など簡単な器物しか製作することができなかった。そのため、初期の酒器は陶土で作られたものがほとんどだった。2500年前になると、河南省洛陽市の二里頭にいた人々が先進(jìn)的な「複合範(fàn)(合わせ鋳型)」技術(shù)を生み出し、いくつかの型を合わせて鋳造するようになり、より大きくて複雑な青銅器を製造することが可能になった。この乳釘紋青銅爵は、同技術(shù)が使用された早期代表作の1つとされている。表面にある少し盛り上がったような線は、鋳型と鋳型のつなぎ目の跡だ。この線があることで、二里頭の時(shí)期、中國にはすでに世界トップレベルの青銅鋳造技術(shù)があったことがわかる。

夏の時(shí)代、飲酒は貴族の特権であったため、貴金屬である青銅製の爵はごく自然に身分や地位を示す祭器となった。古代の爵祿制では貴族の身分に応じて與えられる爵が決まっており、現(xiàn)代中國語の「爵位」や「加官晉爵(官位や爵位が昇格すること)」という言葉はこの古代の酒器に起源がある。(編集KS)

中國の文化財(cái)は語る

博物館は人類文明を保護(hù)し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財(cái)は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ。「中國の文化財(cái)は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財(cái)の紹介を通じて、文化財(cái)に込められた中國の文化と精神について紹介していく。

「人民網(wǎng)日本語版」2024年2月27日

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