JICAは北京で8日、中國へのボランティア派遣30周年記念式典を行った。中國科學技術部(?。﹪H協(xié)力司の靳暁明司長、伊藤康一?駐中國臨時代理大使、JICAの柳沢香枝理事、中日友好病院の王雲(yún)亭副院長らが式典に出席した。人民網(wǎng)が伝えた。
JICAは日本のODA(政府開発援助)実施機関として、途上國への「技術協(xié)力」「有償資金協(xié)力(円借款)」「無償資金協(xié)力」を擔っている。ボランティアプロジェクトは重要な支援形式の一つで、1965年よりスタートし、これまでに途上國に約4萬人のボランティアを派遣している。
JICA中國事務所の佐々木美穂副所長によれば、中國へのボランティア派遣は1986年に始まり、これまでに800人以上のボランティアが派遣され、日本語教育、醫(yī)療?衛(wèi)生、保健?リハビリ、教育?文化、農林水産といった様々な分野で活躍しているという。
靳暁明司長は挨拶の中で、「JICAのボランティアは中國各地に派遣されている。特に遼寧省、湖南省、広西チワン族自治區(qū)への派遣者が多く、現(xiàn)地の人々にも親しまれ、中日科學技術協(xié)力の名刺となっている。日本のボランティアは努力家で仕事熱心で、大きな成果を上げているため、各地で歓迎されている。日本のボランティアは現(xiàn)地の人々と『共に生活し、共に働き、共に考え』、科學技術協(xié)力?交流を促進しただけでなく、國民間の相互理解と相互融合を深め、両國の草の根交流にプラスの役割を果たしてきた。過去30年間、ボランティア派遣はJICAのその他の協(xié)力形式と同様に、中國の改革開放、経済社會の発展、科學技術の進歩に貢獻を果たした」と述べた。
同日の式典では、數(shù)人の元ボランティア隊員が招かれ、自らのボランティア経験や収穫について語った。
坂本毅さんは1991年に中國に派遣された元ボランティア隊員で、內モンゴルのオルドスで日本語教育に攜わった。3年間のボランティア期間中、坂本さんは純樸で情熱的な學生や現(xiàn)地の人々に觸れる一方で、砂漠化という問題にも関心を寄せ始めた。ボランティア生活を終えて9年後、坂本さんは再びこの地に戻り、自らの資金で、かつての學生たちと共に砂漠緑化活動に取り組み始めた。彼は現(xiàn)地の資源を利用して日本市場向けに塩?重曹?麥飯石など內モンゴルの天然素材を販売する企業(yè)を立ち上げ、その売り上げを砂漠緑化に投入、「塩を売って緑を買う男」となった。すでに700ヘクタールの緑化を完了しており、現(xiàn)在は漢方薬など付加価値の高い農作物の栽培、有機肥料を使った有機野菜の栽培など、好循環(huán)の生態(tài)モデルを模索しているという。坂本さんは「25年前のボランティア経験が、今の砂漠緑化事業(yè)につながるとは思ってもいなかった。今後も若者に緑化活動への參加を呼びかけていく」と語る。
坂本さんは代表的な元ボランティア隊員だが、數(shù)多くのボランティア隊員の一人に過ぎない。ボランティアたちは皆、自らの技能と情熱をボランティアプロジェクトに傾けると同時に、人生における重要な財産を得ているのだ。
「三十にして立つ」とも言われるが、プロジェクトにとっての30年間は、さらなる成熟と完備を意味する。JICA中國事務所の佐々木副所長は最後に、「30周年記念式典にあたり、ボランティア事業(yè)を振り返り、中日友好の歩みをかみしめつつ、ボランティアプロジェクトおよび中日交流事業(yè)が、これをきっかけにより良い方向へと発展することを望む」と語った。(編集SN)
「人民網(wǎng)日本語版」2016年1月10日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、寫真の無斷転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257、080-5077-8156 北京 (010) 6536-3680