インターネットが発展を続けているのを背景に、インターネットデビューする高齢者も増加の一途をたどり、時(shí)代のトレンドをしっかりと追いかける「新高齢者」が臺(tái)頭している。今年は、新型コロナの影響で、その流れがさらに加速した。統(tǒng)計(jì)によると、今年6月の時(shí)點(diǎn)で、中國のモバイルインターネットのアクティブユーザーのうち、約9600萬人が高齢者だった。

デリバリーを注文し、お年玉合戦をし、お得な共同購入商品を秒殺で奪い合うように購入といったように、「新高齢者」の消費(fèi)の特徴は、「できるだけ節(jié)約する」から、「生活を楽しむ」へと少しずつ変化している。このように高齢者の消費(fèi)が今後、インターネットの成長ポイントとなりそうだ。

インターネットの発展が「新高齢者」の誕生を促進(jìn)

統(tǒng)計(jì)によると、2012年以降、高齢のネットユーザーが130％増加し、高齢者のインターネットデビューのペースは、モバイルインターネット全體の普及速度の1.6倍となっている。中國インターネット情報(bào)センターの統(tǒng)計(jì)によると、今年6月の時(shí)點(diǎn)で、中國のネットユーザーは9億4000萬人に達(dá)した。うち60歳以上の高齢のネットユーザーが10.3％を占めている。中國では、ネットユーザーの99.2％がスマホを使っている。つまり、中國のモバイルインターネットのアクティブユーザーのうち、約9600萬人が高齢者ということになる。

さらに、今年は新型コロナの影響で、家族と連絡(luò)を取ったり、QRコードをスキャンしたり、オンラインで公共サービスを利用したりする必要が生じて、インターネットデビューする高齢者が増加したことは注目に値する。今年3月の時(shí)點(diǎn)の統(tǒng)計(jì)によると、60歳以上のネットユーザーは全體の6.7％を占め、定年退職者の割合が4.7％に達(dá)した。また、60歳以上のネットユーザーは1人當(dāng)たり37個(gè)のアプリをスマホにインストールしていた。

トレンディな「新高齢者」

インターネットデビューする「新高齢者」は、生鮮市場(chǎng)で買い物し、健康食品やグッズを買う伝統(tǒng)的なイメージの高齢者ではなく、「ネットを使いこなしている」というのがそのイメージだ。

「オンラインライフ消費(fèi)統(tǒng)計(jì)報(bào)告」によると、2018年に60歳以上の高齢者がオンライン購入で使った金額は2017年に比べて65％以上増加した。より多くの高齢者がスマホでインスタント食品や醫(yī)薬品、スーパーの商品などを購入するようになっている。

また、「新高齢者」のお金の使い方にも変化が生じており、質(zhì)の高い生活を追求するようになっている。単に必要なケア、保障を提供するだけでは、高齢者の需要を満たすことはまったくできず、楽しみや新たなスキルを追求するという高齢者が増加している。

高齢者は旅行に行く頻度が高いグループにもなっている。旅行サイト?攜程網(wǎng)が発表した「高齢者の旅行行為報(bào)告」によると、回答した高齢者の65％が、1年に「3回以上旅行に行く」と答えた。また、自分でオンラインで予約をする高齢者も増加している。バスに乗って居眠りし、観光地に著くと下りて寫真を撮るという旅行スタイルは既に時(shí)代遅れとなっており、高齢者はホテルの快適度や旅行の日程にゆとりがあるか、WiFiが付いているかなどに注目するようになっている。

広場(chǎng)ダンスが趣味という高齢者も多く、その背後にある商業(yè)的価値を軽視することは決してできない。ショッピングサイトでは、広場(chǎng)ダンス用の服や屋外での音響機(jī)器などの売上が急増している。スマホアプリの開発者も広場(chǎng)ダンスに商機(jī)を見定め、各種広場(chǎng)ダンス系のアプリを続々とリリースしている。中でも、人気アプリ「糖豆広場(chǎng)ダンス」は、毎月オフラインでイベントを4000回以上展開し、1ヶ月當(dāng)たりのオフラインユーザーが延べ50萬人以上に達(dá)している。

広場(chǎng)ダンスのほか、高齢者の遊び方もバラエティに富むようになっており、新業(yè)態(tài)も誕生している?！付兑簦═ik Tok）」などのショート動(dòng)畫共有アプリでは、「ネット上の人気者」になる高齢者が増加している。オシャレ、おもしろ動(dòng)畫、生活のスキルなどをテーマにした動(dòng)畫を製作して、100萬人以上のフォロワーをゲットして、チップを稼いでいる高齢者もいる。

「新高齢者」が今後のインターネットの分野の成長ポイントに

実際には、ほとんどが安定した収入源や一定の資産がある高齢者は常に消費(fèi)の面で「有望株」であると言える。これはネットユーザーというグループの中でも、「優(yōu)良顧客」となる可能性を秘めた存在だ。

流行の波に乗る「新高齢者」は、オシャレで、テクノロジーが好きで、生活を楽しんでいる。そして、「シルバー経済」が新興産業(yè)となっている。中國老齢協(xié)會(huì)が発表している報(bào)告は、今年、中國の高齢者消費(fèi)市場(chǎng)の規(guī)模は3兆7900億元に達(dá)すると予想している。

「新高齢者」の消費(fèi)の特徴は、「できるだけ節(jié)約する」から、「生活を楽しむ」へと少しずつ変化している。そのため、事業(yè)者は伝統(tǒng)的な思考パターンを捨て、高齢者に対する正しいイメージを持ち、さらに多元化した、ハイクオリティの商品、サービスを提供しなければならない。例えば、旅行業(yè)界は、快適な旅行や混雑期を避けた旅行、近場(chǎng)旅行など、中年?高齢者に合わせた商品を打ち出し、旅行の顧客體験を向上させることができる。教育?トレーニング業(yè)界は、高齢者が寫真や書道などのスキルを?qū)Wぶことができるオンライン教室を開設(shè)して、シルバーカレッジの供給が需要に追い付いていない現(xiàn)狀緩和に一役買うことができる。

現(xiàn)在、インターネットの各アプリの分野でも、白熱した競(jìng)爭(zhēng)が繰り広げられるようになっており、企業(yè)の顧客獲得コストは上昇の一途をたどっている。そして、潛在顧客は既に「掘り盡くされた」感がある。中國インターネット情報(bào)センターが今年6月と3月のアプリのユーザー規(guī)模と使用率を比較したところ、15種類のアプリのうち、4種類のユーザーが減少していた。それにはオンライン配車サービスやオンラインニュースのアプリも含まれていたことは注目に値する。使用率が2％未満のアプリは3種類あり、うち、ライブ配信の増加率は0.4％にとどまった。使用率を見ると、15種類のアプリのうち11種類が減少している。例えば、オンラインゲームの使用率は58.9％から57.4％に減少した。

そのような競(jìng)爭(zhēng)の動(dòng)向と市場(chǎng)環(huán)境は、シルバー市場(chǎng)が今後、新たな成長ポイントになる可能性があることを示している。（人民網(wǎng)日本語版論説員）