四川省甘孜蔵(カンゼ?チベット)族自治州稲城県の海子山の標(biāo)高4410メートルの地點にある高標(biāo)高宇宙線観測ステーション「拉索(LHAASO)」は現(xiàn)在、世界で標(biāo)高が最高、規(guī)模が最大、感度が最強の宇宙線検出裝置だ。著工は2017年で、2021年に全アレイの建設(shè)を終え稼働開始した。華西都市報が伝えた。
これほど高標(biāo)高の原始的な無人エリアで、どのようにしてこれほどの規(guī)模のビッグサイエンス裝置を作ったのだろうか?!咐鳌攻抓恁弗Д仁紫茖W(xué)者を務(wù)めるプロジェクトマネージャーの曹臻氏を取材した。
高標(biāo)高宇宙線観測ステーション(畫像出典:中國科學(xué)院高エネルギー物理研究所公式サイト)
■「超高エネルギー」の新時代
西暦1054年、北宋の司天監(jiān)(古代の官職で、 陰陽頭の別稱)の楊惟徳が月に次ぐ明るさの天體を観測した。この星は日中も光を放った。當(dāng)時の中國、アラブ、日本の天文學(xué)者がいずれもこの奇妙な天體現(xiàn)象を記録した。
その後、これが超新星爆発であったことが証明された。この爆発により生じたかに星雲(yún)は、人類史上初めて確認された超新星殘骸だ。人々はその後、各波長でそのスペクトルの研究を行った。これによりかに星雲(yún)は人類が最も全面的に認識している天體の一つになった。
だがかに星雲(yún)の重要部分、つまり超高エネルギーのガンマ線がまだ明らかになっていなかった。「拉索」の登場により、人類は新たな視點からかに星雲(yún)を観察できるようになった??茖W(xué)研究者は21年7月、4分の3までしか完成していない「拉索」を使い、かに星雲(yún)の輝度を正確に測定した。この成果は「サイエンス」に掲載された。
「拉索」が稲城に作られたのは、宇宙線の粒子が大気を通過する際に吸収されやすく、標(biāo)高が高く空気が薄い場所に検出器を設(shè)置するほど感度が上がり、宇宙線粒子の信號をキャッチする可能性が上がるからだ。
■毎日數(shù)十億本の宇宙線を迎える
空から眺めると、敷地1.36平方キロメートルの「拉索」は3つの検出器アレイからなっている。これは5195臺の電磁粒子検出器と1188臺のミュー粒子検出器からなる地上シャワー粒子アレイ、3120の検出ユニットに分かれる7萬8000平方メートルの水チェレンコフ検出器、18臺の広角チェレンコフ望遠鏡のことだ。
曹氏は、「3種の検出器アレイは分業(yè)されており、相互に裏付けかつ補完できる。望遠鏡アレイが記録するのは宇宙線が地上に到達する前の空中における全過程であるのに対し、その他の2つのアレイは到達時の瞬間的な情報をキャッチする」と述べた。
完成後の「拉索」には毎日數(shù)十億本の宇宙線が到達し、地球上で最も忙しく宇宙線という客を迎え入れる「宇宙の宿場」のような存在になっている。將來、「拉索」はこれらの宇宙線の研究を通じ、より多くの宇宙の神秘を明らかにするだろう。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年5月31日