今年2月に「東數(shù)西算」(東部地域のデータを西部地域で保存?計算すること)プロジェクトが全面的にスタートしてからの4ヶ月間に、數(shù)多くのデータセンタープロジェクトが建設を始めたり、完成して業(yè)務を開始したりし、全國で計算力の「1大ネットワーク」の構築が加速した。
データセンタープロジェクトが相次いで著工
「東數(shù)西算」プロジェクトが全面的にスタートすると、データセンターが1つ、また1つと誕生した。
6月10日、甘粛省慶陽市では、敷地面積1.2ヘクタールのデータセンターの建設が急ピッチで進められていた。これは中國移動通信集団慶陽支社が建設する甘粛モバイルグリーンデータセンタープロジェクトで、2023年末までに完成する予定だ。
「東數(shù)西算」プロジェクトの展開で、慶陽データセンタークラスターは國家データセンタークラスター10ヶ所のうちの1つと位置づけられる。完成すれば、2.5キロワット(KW)の標準ラック15萬本が新たに設置され、情報インフラを下支えする能力とサービスレベルが大幅に向上する。
6月7日には、中國電信(チャイナ?テレコム)クラウドコンピューティング內(nèi)蒙古(內(nèi)モンゴル)自治區(qū)情報パークBエリアデータセンターの建設が、同自治區(qū)和林格爾(ホリンゴル)県で始まっていた。ホリンゴルデータセンタークラスターも國家データセンタークラスター10ヶ所のうちの1つだ。情報パークの総敷地面積は97.8ヘクタール、総投資額は173億元(1元は約20.4円)、計畫ではデータセンターの建物42棟と関連施設19棟が建設され、ラック10萬本以上の電源容量とサーバー100萬臺以上のクラウドコンピューティング能力を備えるようになる。
國家発展改革委員會が発表したデータによれば、今年4月末現(xiàn)在、全國に10ヶ所ある國家データセンタークラスターでは、25件のプロジェクトが著工し、データセンターの規(guī)模は標準ラック54萬本に達し、計算力は毎秒1350京回を超えて、パーソナルコンピューター2700萬臺分の計算力にほぼ相當し、各方面で1900億元を超える投資を呼び込んだ。そのうち、西部地域への投資は前年同期の6倍増加し、第14次5カ年計畫期間には、ビッグデータセンターへの投資が毎年20%を超えるペースで増加し、各方面の投資は累計3兆元を超えることが予想される。
大量の典型的応用シーンが生まれる
「東數(shù)西算」プロジェクトが全面スタートして、大量の典型的応用シーンが生まれた。
最近、貴州中雲(yún)データサービス有限公司が広東省深セン市にある瑞雲(yún)科技有限公司にクラウドストレージの支援を提供するようになった。瑞雲(yún)科技はテレビ?映畫大型レンダリング業(yè)務を手がける企業(yè)で、戴開國ネットワークエンジニアによると、「これまでのシングルフレームレンダリングは作品1つに100時間以上もかかっていたが、貴州中雲(yún)のスーパー計算力のおかげで、1時間さらには數(shù)分に短縮できるようになった」という。
「流浪地球」、「長津湖」、「白蛇2:青蛇劫起」など多くの映畫作品の後期レンダリングはいずれも貴州で行なわれた。貴州は世界で超大型データセンターが非常に多く集まる地域の1つになっており、域內(nèi)総生産(GDP)に占めるデジタル経済の割合が34%に達する。今では「東數(shù)西算」プロジェクトの太鼓を打ち鳴らし、華為(ファーウェイ)、騰訊(テンセント)、中國移動(チャイナ?モバイル)などのデータセンターが続々と貴州に建設され、新しい応用シーンを次々に生み出している。
5月10日には、四川省成都市スマート計算センターが正式にリリースした。リリース初日、同センターでは業(yè)界のリーディングカンパニー12社が入居の契約を結び、計算力の利用率が90%を超え、リリースしてすぐにフル稼働が実現(xiàn)した。
同センターには人工知能(AI)計算力プラットフォーム、都市スマートブレインプラットフォーム、科學研究イノベーションプラットフォームが設置されている。同センターの建設を擔當した企業(yè)の1つである智算雲(yún)騰(成都)科技有限公司の王富紅プロジェクトマネージャーは、「都市スマートブレインプラットフォームを例にすると、力強く大容量の計算力という土臺に支えられて、今後は都市ガバナンスがより精密化するだろう。センターの計算力を土臺として可能になった短時間のすぐ先の天気予報の基礎モジュールでは、分解能が1キロメートルまで上がり、局地的な大雨?落雷?竜巻などの天気は45分早く予報できるようになった」と述べた。
甘粛省蘭州新區(qū)にある甘粛國網(wǎng)クラウドデータセンターのマシンルームでは、1つ1つのデータがプラットフォームのサーバーから、國網(wǎng)情報通信産業(yè)集団有限公司の北京市、浙江省、江蘇省などにある研究開発プロジェクトチームに統(tǒng)一的に送られ、チームが國家電網(wǎng)新世代ECプラットフォーム(ECP2.0)や企業(yè)のマーケティング2.0などのシステム研究開発業(yè)務を遂行するようサポートする。
「東數(shù)西算」プロジェクトはたくさんの新しい応用シーンをもたらし、計算力消費の時代を切り開いた。中國科學院計算技術研究所の張雲(yún)泉研究員は、「『東數(shù)西算』プロジェクトの実施に伴って、今後は電気のコンセントのような『計算力のコンセント』が登場して、ユーザーは電力を使用してお金を払うのと同じように、いつでもどこでも、非常に便利に計算力サービスが買えるようになるだろう。將來は発電所のような『計算力工場』、電力網(wǎng)のような『計算力網(wǎng)』が登場して、ユーザーは攜帯電話のデータ通信量のプランを買うように、計算力サービスのプランを買えるようになるだろう」と展望を語った。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年6月22日