米國感染癥學會の機関誌である「Clinical Infectious Diseases」(IF:9.055)はこのほどオンラインで、北京大學環(huán)境科學?工程學院、北京市朝陽中國疾病予防管理センターなどのチームが共同でまとめた研究結果「Coronavirus Disease 2019 Patients in Earlier Stages Exhaled Millions of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 Per Hour」を掲載した。研究連絡著者は、北京大學環(huán)境科學?工程學院の要茂盛教授で、筆頭著者は北京市朝陽中國疾病予防管理センターの馬建新副主任醫(yī)師。
新型コロナウイルス感染者の呼気凝縮液を採取する要茂盛教授率いるチームのメンバー(北京大學の公式サイト提供)
研究チームは新型コロナウイルス感染者60人近く(輸入癥例と北京の現(xiàn)地癥例)、健康な人及び新型コロナウイルスではない呼吸器系感染癥感染者15人を対象にして、北京大學が発明した呼気採取法を活用し、それら被験者の呼気凝縮液を採取した。
研究チームは、RT-PCRで検査した結果、感染したばかりの新型コロナウイルス感染者の呼気には大量の新型コロナウイルスが含まれており、1時間當たりの排出量は數(shù)百萬個に達することを発見した。また、新型コロナウイルス感染者の呼気の新型コロナウイルスの陽性率は26.9%(総サンプル量n=52)だった。一方、新型コロナウイルス感染者がいる環(huán)境の関連物の表面の陽性率は5.4%(総サンプル量n=242)にとどまった。
このほか、研究チームは醫(yī)療環(huán)境や隔離施設に用いられているホテルの環(huán)境空気に対しても、新型コロナウイルスの検査を行ったところ、トイレの空気など、一部のサンプルから新型コロナウイルスが検出された。濃度は1立方メートル當たり6000個だった。だが、病院で換気などの措置を講じたため、空気中の新型コロナウイルス?jié)舛趣系亭胜?、RT-PCR検出限界を下回った。
北京大學の公式サイトによると、同大學のチームは以前同じ方法で、インフルエンザ患者の呼気に含まれるウイルスを採取し検査した。今回の研究により、人の呼気自體が、新型コロナウイルスが排出、伝播する非常に重要なルートであることが証明された。また呼気に含まれる大部分の微小粒子狀物質は、PM2.5(2.5マイクロメートル以下の物質)より小さかった。それにより、新型コロナウイルスがエアロゾルにより拡散することが明らかになり、今後の空気感染予防や新型コロナウイルス対策に重要な科學的根拠が提供されることになる。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年10月10日