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【イラストで知ろう!イマドキ中國】 中國でミルクティーブーム再び?

第22回

人民網(wǎng)日本語版 2020年10月21日08:50

日本では2018年頃から生じたタピオカミルクティーブームが今年に入って下火になり、新型コロナの影響も重なり、東京?原宿界隈から次々とタピオカ専門店が姿を消しつつある。一方の中國でも新型コロナの影響は避けがたく、一時期ほどの熱狂的な人気は見られなくはなっていたが、ここにきて「秋入りして1杯目のミルクティー」というネタがきっかけとなり、再びタピオカミルクティーへの注目が集まっている。今回はそんな中國のミルクティー事情について紹介していこう。人民網(wǎng)が伝えた。

中國におけるタピオカミルクティーブームも実は初めてではない?

中國では臺灣地區(qū)から生まれたタピオカミルクティーが1990年代後半頃に大陸部に進出し、ちょっとおしゃれな香港?臺灣地區(qū)資本系のカフェなどを中心に流行し、次第にドリンクショップや屋臺村などにも登場して、全國的に広がっていった。その後は、目立った盛り上がりは見せなかったものの、スイーツやミルクティーにおけるトッピングとしての地位を守り続け、SNSなどで「寫真映え」しやすいアイテムとして再び注目を集めている。その後、ミルクフォームティーやチーズティー、フルーツなどが入ったフレーバーティーといった様々な種類のティードリンクが登場し始めても淘汰されることなく、ミルクティー店の一角を擔(dān)うメニューであり続けた。さらにここ數(shù)年は日本でのタピオカブームが反映される形で、中國でもその人気を再び盛り返しつつあり、タピオカミルクティーアイスなどの派生商品も登場している。

お茶発祥の國?中國におけるミルクティー

中國各地には実は様々なミルクティーが存在する。內(nèi)モンゴルの「スーテーツァイ」は紅茶ではなくプーアル茶にヤギなどのミルクと巖塩を加えたしょっぱいミルクティー。またチベットで飲まれているバター茶はこれにヤクなどの乳で作られたバターが入り、こちらもコクのあるしょっぱいミルクティーとなる。海南島では牛乳の代わりにココナッツミルクを使った「椰香ミルクティー」が飲まれており、香港式ミルクティーは濃いめに入れた紅茶にエバミルクを加えた濃厚タイプ。香港式としてはこのほかに滑らかな味わいの「シルクストッキングティー」やコーヒーと紅茶にエバミルクを加えた「鴛鴦茶」もある。臺灣式ミルクティーはタピオカミルクティーに代表される甘みの強いタイプで、茶葉には紅茶の他、ウーロン茶やジャスミンティーなどが使われている。

中國ではミルクティーが話題になることがしばしば

タピオカミルクティーだけでなく、「ミルクティー」自體がたびたび話題になっている中國。古くはミルクティーを片手に持った寫真で「奶茶妹妹(ミルクティー娘)」と呼ばれて一躍人気を集めるようになった章澤天さん。この他にも、次々登場する新商品に並んで飲むのは大変だという人々のために、代わりに並んで購入するだけでなく、代わりに飲んで寫真撮影までしてくれるといったミルクティー代行サービスや、昨年は、ミルクティー?ソムリエという新たな職業(yè)も話題となった。

また今年に入ってからは秋分だった9月22日を境に、「秋入りして1杯目のミルクティー」というネタがたちまちネットで話題となり、彼氏から彼女に52.0元(「520」の中國語の発音が「愛してる」と似ていることから)のWeChatお年玉を贈ったり、ミルクティーのデリバリーを注文して彼女に贈ったりしたため、注文が殺到したミルクティー店のデリバリーが一時混亂をきたしたほどだった。さらにはこの「秋入りして1杯目のミルクティー」を使って、警官が自殺しようとしていたティーンエイジャーを思いとどまらせた事件まで報道されるなど、話題は事欠かない。

このように中國において、ミルクティーはすでに単なる飲み物ではなくなってきていると言ってもいいかもしれない。SNSなどの「寫真映え」による爆発的な人気を維持しつつも、そうした見た目だけでなく、健康志向を意識したメニューや厳選された原材料にスポットをあてたり、中國伝統(tǒng)の要素を取り入れた「國潮」風(fēng)のパッケージや地方色といったブランドの個性を際立たせるなどの努力も見られるようになっている。秋も深まる今日この頃、ひとまず、「秋入りして1杯目のミルクティー」を飲んでみてはどうだろうか?(文?イラスト?玄番登史江、袁蒙)。

イラストで知ろう!イマドキ中國

人民網(wǎng)ではもっと身近なスタイルで今どきの中國を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中國ってこんな國なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。

「人民網(wǎng)日本語版」2020年10月21日 

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