火鍋の歴史は、千年に及ぶ重慶の文化を反映している。このほど行われた第12回中國(重慶)火鍋グルメ文化節(jié)で、中國レストラン協(xié)會が発表した2020年中國の影響力ある火鍋ブランドトップ100ランキングでは、重慶の23ブランドが選ばれた。中國新聞網(wǎng)が伝えた。
人々のイメージの中では、唐辛子と山椒が激しくぶつかり合い、真っ赤なスープの中からぐつぐつと湯気が立ち上り、強烈な匂いを漂わせるのが、重慶の火鍋だ。最近では、マーラー火鍋、芳香火鍋、無煙火鍋、香味油を含まない香味油風味の火鍋、カレーと火鍋のジャンルを超えたコラボなどがあり、今回の文化節(jié)には火鍋の新顔が続々登場した……「中國火鍋の街」である重慶で、火鍋の溫度がさらに「熱く」なったようだ。
會場の様子をみると、さまざまな火鍋ブランドメーカーが味を多様化しようと努力を重ねる様子がうかがえた。青山椒や藤椒などの新しい風味もあれば、トマトスープがベースのものもあった。これまでのような赤いスープと白いスープが「仲良く並んだおしどり鍋」から、さらに3つのブロックに分かれた鍋、4ブロックに分かれた鍋へと発展し、バラエティに富んだスープベースがさまざまな味を求めるニーズに応え、重慶火鍋はその「包摂性」をどんどん高めている。
味にさまざまな工夫を凝らすだけでなく、火鍋のイノベーションが各方面に広がりをみせる。ベンチャー投資家でパートナー創(chuàng)業(yè)者の李祝捷さん(40)は、2020年中國火鍋産業(yè)イノベーション発展フォーラムの中で、「90後(1990年代生まれ)が火鍋の消費者の中心になり、若年化、ファッション化、見た目重視の傾向がみられる。若者にうけることが火鍋産業(yè)の必然的な選択だ」と分析した。
展示會場をみると、若い人が好む外食シーンでの記念撮影の習慣に合わせるため、企業(yè)側(cè)は巨大な火鍋のオブジェを打ち出して新しい物好きの若者を呼び込んだり、固形の火鍋調(diào)味料を可愛い動物型で売り出してみたり、重慶開放の碑などネットで人気のランドマーク建築物の形にしてみたりするところもある。無煙火鍋を提供する店もあり、排煙システムによって若いグルメたちは油や煙で服が汚れることも匂いがつくこともなく、心ゆくまでおいしい火鍋を楽しめる。
現(xiàn)在、火鍋産業(yè)の従事者は若年化が進み、火鍋協(xié)會の関係責任者の話では、「ここ數(shù)年、當協(xié)會では80後(1980年代生まれ)や90後の経営者が多くなった。彼らは消費者の年齢に近いため、今の火鍋店は千変萬化で、アイディアが続々と湧いてくるのだ」と話した。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年10月19日