空がぼんやりと明るくなり始める頃、廷?巴特爾（ティン?バータル）さんは忙しく働き始める。牧畜民たちが彼の畜産ノウハウを?qū)Wぼうとやって來る前に、自分の家の仕事を終わらせておかなければならないからだ?！袱猡?5歳になるのに、まだ若者並みに働いているんですよ」とティン?バータルさんの妻は言った。（文/人民日?qǐng)?bào)記者?呉勇）

ティン?バータルさんは現(xiàn)任の全國(guó)政協(xié)委員だ。何年もの時(shí)間を費(fèi)やして、彼は自分自身の手で、荒れ地化がひどかった自身の放牧地を草の生い茂るオアシスに変えてきた。2019年、彼は団體や単獨(dú)で畜産ノウハウを?qū)Wびに來た延べ1萬人以上の牧畜民に対応した。彼は黨の第18回全國(guó)代表大會(huì)代表や全國(guó)人民代表大會(huì)（全人代）代表を務(wù)めたことがあり、全國(guó)労働模範(fàn)、全國(guó)優(yōu)秀共産黨員であり、地元では誰もが知る存在だ。彼の名前と同様によく知られているのが、彼が実踐の中からまとめた、羊の飼育數(shù)を減らして牛の飼育數(shù)を増やす「減羊増?！工趣いπ螽bノウハウだ。

2019年3月、全國(guó)政協(xié)委員として「両會(huì)」に參加したティン?バータルさん（寫真提供?內(nèi)蒙古日?qǐng)?bào)）。

內(nèi)蒙古（內(nèi)モンゴル）自治區(qū)錫林郭勒（シリンゴル）盟阿巴嘎（アバグ）旗の牛畜産農(nóng)家である達(dá)胡巴雅爾（ダホバヤール）さんは、ティン?バータルさん自慢の弟子の一人だ。6年前、ダホバヤールさんは父親が一生をかけて増やしてきた1000頭の羊を全て売り払い、60頭の牛の飼育に切り替えた。父親は怒りのあまり何日も眠れず、父子2人の意見は衝突した。

ダホバヤールさんにとって、これはティン?バータルさんの畜産ノウハウに學(xué)び、入念に試算した後に下した決斷だった?！概￥虺龊嗓筏酷?、我が家の収入は影響を受けなかっただけでなく、放牧地もよりいっそう回復(fù)した。今は以前よりだいぶ楽になった。これもティン?バータルさんの畜産ノウハウのおかげだ」とダホバヤールさんは笑う。

ティン?バータルさんの畜産ノウハウは次のようなものだ。牛1頭は羊5頭の経済価値に相當(dāng)するが、羊5頭には20本の足があり、草を根元から引き抜くように食べてしまうため、草原に大きなダメージをもたらす。牛1頭には4本の足しかなく、草の先のほうしか食べないため、草の生長(zhǎng)には影響しない。明らかに、同等の収入であれば、牛のほうが羊より草原へのダメージがはるかに少なく、労力もかなり少なくて済む。今では、「減羊増?！工悉工扦衰伐辚螗触朊摔沃匾拾k展戦略となり、牧畜民を豊かにしただけでなく、草原にも緑が蘇った。ダホバヤールさんはこの方法の恩恵を受けた新世代の牧畜民なのだ。

內(nèi)モンゴル自治區(qū)の牧畜民たちの生活は質(zhì)の面で飛躍的に向上し、牧畜とエコツーリズムが同時(shí)に発展した。寫真は搾乳するシリンゴル盟の牧畜民（撮影?魯常在/寫真著作権は人民図片が所有のため転載禁止）。

この方法を広め、草原の生態(tài)環(huán)境を好転させ、牧畜民の収入が増えたことを、ティン?バータルさんは全國(guó)政協(xié)委員として最もうれしく思っている。昨年の全國(guó)政協(xié)第13期第2回會(huì)議で、ティン?バータルさんは人民大會(huì)堂における政協(xié)委員への取材の際、全國(guó)の人々に向けて自身の考え方を述べた。帰郷後は、自分にプレッシャーを課し、他の牧畜民の模範(fàn)になろうとしている。普段、彼が一番多く口にする言葉は、「口でうるさく言うより、実際に手本を見せたほうがいい」というものだ。

ティン?バータルさんは、「牧畜民たちに得るものがありさえすれば、私はそれで満足」と話す。だからこそ、彼はどれほど忙しくても、ノウハウを教えてもらおうとやって來る牧畜民を拒絶したことはない。同時(shí)に、他の牧畜民の意見にも広く耳を傾け、それに自身が生産生活の中でぶつかった問題も加味し、的を絞った形で自身の提案を準(zhǔn)備した。彼は、牧畜民の立場(chǎng)に立ってその聲を聞き、牧畜民のニーズを全國(guó)両會(huì)（全國(guó)人民代表大會(huì)?全國(guó)人民政治協(xié)商會(huì)議）で伝えることは、より意義のある仕事だと思っている。そのため、ティン?バータルさんは牧畜地域の道路や情報(bào)ネットワーク、電力網(wǎng)などのインフラに対する牧畜民の意見にじっくりと耳を傾けた。

美しく色づく初秋のシリンゴル草原（撮影?邢景平/寫真著作権は人民図片が所有のため転載禁止）。

ティン?バータルさんにとって、草原をしっかりと保護(hù)し、さらに牧畜地域のインフラをしっかりと建設(shè)し、牧畜民たちが新しい生活を送れるようになり、電器やネットワークがもたらす利便性を享受することが、理想とするよい暮らしだという。より多くの牧畜民ができるだけ早く理想の生活を送れるようにするために、ティン?バータルさんはさらに自身の経験をまとめている。生産経営においては、収入が最高で支出が最小になり、生態(tài)環(huán)境に最も配慮し、労働強(qiáng)度が最も小さいポイントを探さなければならない。「それは全國(guó)の牧畜民全體にも適用できるように思う。今年の全國(guó)政協(xié)ではさらにこの考え方を踏み込んで説明し、より多くの人に理解してもらいたい」とティン?バータルさんは語った。（編集AK）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年10月30日