2020年は、新型コロナウイルスの猛襲を受けたものの、中國のテクノロジー界からは喜ばしい知らせが數(shù)多く屆いた。それは、大型キャリアロケット「長征5號B」の打ち上げに成功であり、高速リニアモーターカーの時速600キロの走行試験の成功、そして中國の衛(wèi)星測位システム「北斗」が世界の舞臺に登場し、さらには三峽プロジェクトが完成検証を完了したことなどだ。科技日報が伝えた。
こうした成果の一つ一つが、中國のテクノロジー分野における実力を証明し、最先端を歩むテクノロジー成果が世界の注目の的となり、中國の人々はますます高まっていくみなぎるような活力を肌で感じている。ここでは中國の誇るべきテクノロジー成果を幾つか紹介していこう。
「旅客機C919」の試験機6機が4ヶ所で試験飛行
中國航空工業(yè)集団(以下、「航空工業(yè)」)によると、中國商用飛機有限責任公司 (Comac) が開発中の大型旅客機?C919の10105機の試験飛行が3月5日、江西省の南昌瑤湖空港で行われた。これはC919にとって今年初となる飛行で、これにより、飛行試験機6機を上海、西安、山東、江西の空港における飛行という強化された新たな飛行段階に突入した。
C919は、世界の耐空性基準と主流市場の基準に合わせて中國が獨自に研究開発し、獨自の知的財産権を有するナローボディ機。開発を擔う中國商用飛機有限責任公司によると、C919の飛行試験機6機は、上海浦東、西安閻良、山東東営、江西南昌で試験飛行が実施されている。同4地域は連攜して、失速、動力、性能、操作の安定性、飛行コントロール、氷結(jié)、高溫、標高が高く気溫が低いなどの面の試験を全面的に展開している。うち、地上試験機2機は、靜強度試験、疲労強度試験などを展開している。
「長征5號B」の初の打ち上げに成功
5月5日午後6時、中國の中國キャリアロケット技術(shù)研究院 (CALT) が開発した大型の人工衛(wèi)星打ち上げロケット「長征5號B」が、次世代有人宇宙船試験機を搭載し、海南省の文昌航天発射場から打ち上げられた。約488秒後、有人宇宙船試験機と実験用貨物回収モジュールがロケットからの分離に成功し、予定の軌道に乗った。5月8日午後1時49分、有人宇宙船試験機の帰還モジュールが內(nèi)蒙古(內(nèi)モンゴル)自治區(qū)額濟納(エジン)旗內(nèi)にある東風著陸場に著陸。試験は無事成功した。
時速600キロのリニアモーターカーの試験走行に成功
6月21日、中車四方股フン公司(フンはにんべんに分)が研究開発した時速600キロの高速リニアモーターカーのテスト車両の試験走行が、上海同済大學の試験ラインで成功した。試験走行の成功により、靜的試験から動的試験へと移行し、大量の重要データの取得に成功。高速リニアモーターシステムやキーパーツのカギとなる性能の初期段階の検証も行われ、今後のテスト車両の研究開発、最適化に重要な技術(shù)的サポートを提供した。
烏東徳水力発電所の最初の発電ユニットが稼働
6月29日、雲(yún)南省の烏東徳水力発電所の最初の発電ユニットが稼働した。発電設(shè)備容量は計1000萬キロワット(kW)以上で、 水力発電としては中國で4番目、世界で7番目の規(guī)模となる。烏東徳水力発電所は、國家水力発電計畫の金沙江の下流域にある4つのカスケード (烏東徳、白鶴灘、溪洛渡、向家壩) のうちの第1カスケード。設(shè)備容量が85萬kWの水力発電機ユニットが12基設(shè)置され、発電設(shè)備容量は1020萬kW、年間発電量は389億1千萬kW時で、雲(yún)南省昆明市の一年間の使用電力量に相當する。
水陸両用機AG600が海上での飛行に成功
7月26日午前10時ごろ、山東省青島市団島近くの海域で、中國國産大型水陸両用機「AG600(愛稱「鯤竜」)」が海上での初飛行に成功した。2017年に、陸上での初飛行に成功し、翌2018年に、水上での試験に成功したのに続いて、一里塚的な出來事となった。これにより今後の海上での試験飛行や機體の関連性能の検証の基礎(chǔ)が築かれた。
中國の大型機ファミリーの一員であるAG600は、山火事鎮(zhèn)火や水難救助などの切実なニーズに応えると期待されている。中國が初めて開発する特殊用途の民用飛行機で、國家緊急救援システム構(gòu)築において、配備が急がれる航空機。大型軍用輸送機「運?20」、大型ジェット旅客機「C919」と並んで、國産大型機の「三銃士」と呼ばれている。
中國の衛(wèi)星測位システム「北斗」が世界の舞臺に
7月31日、中國は世界に向けて、中國が獨自に建設(shè)し、獨立して運営する衛(wèi)星測位システムが全面的に完成し、質(zhì)の高いサービスを世界に提供し、人類に益をもたらす新たな歴史が幕を開けたと宣言した。
北斗3號は現(xiàn)在、世界初の多機能が一體となった衛(wèi)星測位システムとなっている。北斗2號のショートメッセージサービスとの互換性を基礎(chǔ)に、中國とその周辺地域では送受信できる文字の數(shù)が漢字120文字から1000文字に、サポートできるユーザー數(shù)は50萬人から1200萬に増加した。また、世界のその他の地域では、漢字40文字のショートメッセージが送受信できる。その他、北斗3號のシステムは、SBAS(靜止衛(wèi)星型衛(wèi)星航法補強システム)、國際捜索、高精度単獨測位(PPP)、地上型衛(wèi)星航法補強システム(GBAS)などの、さまざまなサービスを提供できる。
銀河麒麟OSV10を発表
8月13日、中國電子情報産業(yè)集団有限公司は、「銀河麒麟 OS V10」(Kylin V10)を発表した。長期に渡り中國のOS研究開発に注目している中國工程院の倪光南院士は、「麒麟V10が発表されることによって、國産OSの最新技術(shù)の実力、研究成果を見ることができる」と語った。
第3世代原発技術(shù)採用の原子爐「國和1號」を発表
9月28日、國家電力投資集団有限公司は上海で、中國が獨自に開発した第3世代原子爐「國和1號」の設(shè)備開発が完了したと発表した。これにより、今世紀初めに実施が発表された第3世代原発技術(shù)の獨自開発が全體的に完了し、中國の原子力発電技術(shù)は、第2世代から第3世代へと著実にアップグレードした。
三峽プロジェクトの完成検証が終了
中國水利部(?。野k展改革委員會は11月1日、三峽プロジェクトで実施されていた完成検証の全てのプロセスが完了したと発表した。これにより、三峽ダムの建設(shè)任務(wù)は全て完了した。同ダムの品質(zhì)は規(guī)定、規(guī)範、設(shè)計の要求を満たし、全體的に良好な狀態(tài)で継続して運営され、洪水対策、発電、水上輸送、水資源利用などの面で、大きな役割を果たしている。
衛(wèi)星「高分シリーズ」が続々と打ち上げ
12月6日11時58分、中國は四川省の西昌衛(wèi)星発射センターからキャリアロケット「長征3號 B」を使い、地球観測衛(wèi)星「高分14號」を打ち上げた。衛(wèi)星は予定の軌道に投入され、打ち上げは無事に成功した。
今年、中國は衛(wèi)星「高分シリーズ」の打ち上げに次々と成功した。9月7日午後1時57分、中國は、山西省の太原衛(wèi)星発射センターから、「長征4號B」を使い、「高分11號02星」を予定の軌道に送り込んだ?!父叻?1號02星」は、中國航天科技集団五院が研究開発した、光學リモートセンシング地球観測衛(wèi)星で、地上分解能は最高で準メートル級に達する。
8月23日10時27分、中國は、酒泉衛(wèi)星発射センターから「長征2號丁」を使い、「高分9號05星」を予定の軌道に送り込んだ。その任務(wù)では、さらに多機能試験衛(wèi)星、天拓5號衛(wèi)星も打ち上げられた。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年12月30日