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【中國キーワード】スキマ時間を活用する「耳経済」に黃金時代

丸わかり!中國キーワード

人民網(wǎng)日本語版 2021年05月31日14:39

最近、株式市場における最大の音聲プラットフォームを目指す喜馬拉雅(ヒマラヤ)が、米國証券取引委員會に新規(guī)株式公開(IPO)の申請を提出し、ニューヨーク証券取引所での上場を計畫していることを明らかにした。米國2大音聲プラットフォームである音聲SNS「クラブハウス(Clubhouse)」と音楽配信大手「スポティファイ(Spotify)」は、音聲プラットフォームの分野で激しい戦いを繰り広げている。また米SNS大手「フェイスブック(Facebook)」もこのほど、音聲SNSをテーマにした複數(shù)の新商品を打ち出す計畫を明らかにした。それより前には、アップルも自前の有料ハイレベル音聲プラットフォームサービスを打ち出すことを検討中としていた。

大手が音聲サービスに戦いの場を移し、この分野を深く開拓するようになり、「耳経済」がもつ巨大なビジネスはさらに勢いを増してきた。スマートホームや車載インターネット(IoV)など、ユーザーが長い時間利用するシーンが増えていくのに伴って、音聲のコンテンツと利用シーンがここ數(shù)年、非常に大きな発展のポテンシャルを見せるようになった。

「耳経済」が盛んに?

イヤホンを裝著し、「聴書」アプリを開けば、耳から聞こえてくるコンテンツが通勤途中の寂しさを忘れさせてくれる。行きは音楽を聞き、帰りはスケッチ?コメディを聞く……ここ數(shù)年、放送局のアプリを使用する人がますます多くになってきた。特に昨年から、新型コロナウイルス感染癥の影響を受けて、多くの人の娯楽ニーズがオンラインに移ったため、ネットで視聴するタイプのアプリのユーザーがさらに増加し、本を「聞く」アプリを中心としたオンライン音聲プラットフォームが爆発的成長期を迎えた。

「聞く」ことがトレンドになり、音聲を媒體とした「耳経済」が急速に発展し、「閲覧市場」の発展を後押しする時代の寵児になった。

艾媒諮詢がまとめたデータによると、2019年の中國オンライン音聲市場のユーザー規(guī)模は4億8900萬人に達し、20年は5億4200萬人に達したとみられる。このうち7割以上のユーザーが「オンラインの音聲プラットフォームに料金を支払ったことがある」と答え、「耳経済」の発展のポテンシャルの大きさをうかがわせた。

企業(yè)情報サイトの企査査のデータでは、11-19年に、中國の音聲関連企業(yè)の年間登録數(shù)は年々増加して、14年に初めて2千社を突破、17年は5千社を突破し、19年は過去最高の7544社に達した。20年は資本の大きな環(huán)境変化の影響により、登録數(shù)は前年比33%減の5047社となった。

「耳経済」でスキマ時間を有効活用

音聲には「聞こうと意識しなくても耳に入ってくる」という特徴があるため、今の時代にますます価値を高めている?!敢姢搿工wも精神も集中させなければならないのと異なり、音聲は聞きながら他のことができる。生活リズムがますます速くなる現(xiàn)代において、スキマ時間を利用して目を使わずに情報をキャッチできる。

従來の放送局の番組から、漫才、ラジオドラマ、オーディオブック、トークショー、さらには各種の有料知識コンテンツまで、オンライン音聲プラットフォームには各分野のコンテンツが集まり、年齢や業(yè)界の枠を超えた大勢のユーザーを取り込んでいる。

艾媒諮詢のデータでは、中國國內(nèi)のオンライン音聲の5大利用シーンは、寢る前、通勤途中、散歩中、家事中、晝休みとなっている。またトレーニング、旅行や出張、勉強や仕事中にオンライン音聲を聞く人の割合もそれぞれ20%を超える。夜はユーザーの増加ペースがさらに速い時間帯だ。ヒマラヤのデータでは、夜のショギング中、寢る前、車の中でオンライン音聲を聞くユーザーがますます増えている。夜にヒマラヤを利用する人のうち、「00後(2000年代生まれ)」と「80後(1980年代生まれ)」の割合が高く、「00後」は23.53%、「80後」は40.46%を占めるという。

オーディオブックのユーザーのうち、男性が56.6%に達し、女性を明らかに上回っている。ユーザーを語るキーワードは「高學(xué)歴」、「若者」、「一線?二線都市」で、26-30歳が29.1%を占め、31-40歳が34.9%を占め、一線都市と二線都市の住民が75%近くを占め、大卒以上の學(xué)歴の人が58.7%に上った。

「耳経済」とショート動畫が熾烈な戦い

ともにインターネットの産物でありながら、音聲プラットフォームはこれまでずっとオンライン動畫、特にショート動畫に押されてきた。昨年になって動畫業(yè)界の成長が頭打ちになると、市場の目はやっと音聲プラットフォームに向くようになった。動畫業(yè)界に比べ、音聲プラットフォームはコンテンツ制作に必要な器材など、參入する人が直面するハードルははるかに低い。入門のハードルがより低い。そのため、音聲プラットフォームの送り手はコンテンツ以外で多額の資金や時間、気力をかける必要はなく、コンテンツ制作に専念でき、プラットフォームからの配信にかかるコストも節(jié)約でき、その分の資金をより優(yōu)れたコンテンツ制作に當(dāng)てることができる。

また、動畫視聴が流れてくるコンテンツを受け止めるだけなのと異なり、音聲プラットフォームは沒入式であり、受け手は公共の音聲空間に入り、コンテンツをじっくり聞くと同時に、送り手が取り上げたテーマを一緒に考える。音聲の世界のユーザーは頻繁に出入りせず、まとまったコンテンツを最後まで聞き通す人が多い。さらに送り手との間でより個人的な深い感情のつながりを求め、自分の選んだプラットフォームへのロイヤリティーは往々にして他のストリーミングプラットフォームを上回る。

コンテンツを比べると、ショート動畫が送り出すのは一般的に急速に消費されるコンテンツだが、音聲プラットフォームは長い音聲であり、またオーディオブック(ラジオドラマ)のように連続するという特徴を備える。そのため、ショート動畫や音楽に比べ、音聲プラットフォームが取り込んだユーザーは高學(xué)歴、高所得層(大卒以上が米國では68%、中國では59%を占める)の人が多く、プラットフォームへのロイヤリティーが高く、有料サービス加入意向が高いという特徴があり、音聲プラットフォームがこれからビジネス市場を拡大していく上で、幅広く安定した基礎(chǔ)を提供したと言える。

もちろん、動畫と比べてみると、音聲プラットフォームがもつ競爭上の最大の優(yōu)位性は、やはりディスプレーの前でなくてもどこでも楽しめるという點にある。音聲プラットフォームなら決まった場所やディスプレーの前からユーザーを解放し、コンテンツ利用時の身體的な制約を取り払い、目を畫面から解放してくれる。

「耳経済」成長の可能性はまだどれくらい殘っているか?

音聲プラットフォームとオーディオブックだけでなく、「耳経済」はSNS分野でも新たな活力を見せている。21年の春節(jié)(舊正月、2月12日)の前に、テスラのイーロン?マスク最高経営責(zé)任者(CEO)が「ライブコマース」をしたような形になったことで、音聲SNSアプリのクラブハウスが世界中で大人気になった。その後、複數(shù)の中國版クラブハウスが登場した。まず、映客が対話アプリ「対話吧」をリリース。その後、小米の「米聊」が7日間のサービス停止の後、新たにリリースされ、マニア向けの音聲交流アプリになった。その後、網(wǎng)易雲(yún)音楽が內(nèi)蔵モジュールの「侃侃」をリリースし、快手も音聲SNSアプリ「飛船」を発表した。

開源証券の研究報告書によると、クラブハウスには各業(yè)界の有名人、トップスターが集まり、高品質(zhì)の音聲コンテンツを絶えず打ち出し、高い水準を維持すると同時に、多くのユーザーが追隨して使い始めている。現(xiàn)在、海外の大手オンライン音聲SNSプラットフォームはそれぞれ細分化された分野に攻め込んでいる。小さいながらも優(yōu)れたサービスという発展モデルがより頭角を現(xiàn)す可能性が高いようだ。

テクノロジーが力を與え、「耳経済」発展の可能性を拡大

テクノロジーの発展に伴い、音聲と自動車の車載設(shè)備、スマートホーム、スマートスピーカー、スマートウェアラブルデバイスなどのスマートハードウェアとが結(jié)びつき、音聲が暮らしのさまざまな場面に浸透するようになり、「耳経済」にさらなる発展の可能性をもたらした。

5Gにしても、自動運転車やスマートカー、IoV、さらにはスマートスピーカーやスマートホームなどのデバイスの使用シーンにしても、すべて音聲プラットフォームの市場競爭にエネルギーを與えている。例えば5Gの超高速、低遅延、大量接続などの特徴は、音聲プラットフォームのアップロードやダウンロードをさらに迅速にし、接続狀況をさらに安定させ、消費をより便利なものにしている。スマートカーは安全性が大幅に向上したため、ユーザーの音聲プラットフォーム利用がより自由で快適になった。同時に、IoV技術(shù)はオンライン音楽プラットフォームの異なる端末間の切れ目ない切り替えを可能にし、ユーザーのコンテンツ消費をより楽しいものにしている。スマートスピーカーとスマートホームによって、音聲による相互交流が可能になり、音質(zhì)と性能の向上にともなって、音聲プラットフォームの室內(nèi)スペースでの利用シーンが広がっている。(人民網(wǎng)日本語版論説員)

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 「人民網(wǎng)日本語版」2021年5月31日

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