動(dòng)畫共有サイトbilibili（ビリビリ）で今年大ヒットし、大好評(píng)となったドキュメンタリー「但是還有書籍（And Yet The Books）」と同名の実店舗書店が今月23日、上海市靜安區(qū)のショッピングモール?大悅城（Joy City）でオープン。同ドキュメンタリーのファンや読書愛好者らで賑わった。文匯報(bào)が報(bào)じた。

オンラインコンテンツからリアル書店へ

ドキュメンタリーの世界に「沒(méi)入」できる同書店內(nèi)の各コーナーを歩くと、 bilibiliに詳しいユーザーなら、さまざまな工夫が凝らされていることに気付くだろう。例えば、新作コーナーには、新型コロナ感染対策が実施されている現(xiàn)狀に合わせた「グレート?インフルエンザ」のほか、bilibiliで大人気のうｐ主である法學(xué)教授?羅翔氏の著作「刑法學(xué)講義」も並んでいる。

実店舗書店をオープンさせることができたのは、同作品がオンラインで數(shù)々の記録を打ち立ててきたからにほかならない。例えば、「但是還有書籍」の再生回?cái)?shù)は延べ924萬(wàn)8000回に達(dá)し、微博（ウェイボー）では、「但是還有書籍」のハッシュタグに延べ5萬(wàn)1000人からコメントが寄せられた。その他、コミュニティサイト?豆瓣におけるレビューは9.3ポイント、bilibiliおけるレビューは9.8ポイントと高評(píng)価となっており、8月には第26回上海テレビフェスティバルの白玉蘭賞（ベストシリーズドキュメンタリー）にノミネートされた。

昨年末にbilibiliにアップされた「但是還有書籍」は、「本」をテーマにしているものの、単に本に夢(mèng)中な読書ファンを描くのではなく、斬新でユニークな視點(diǎn)から「本」に注目し、編集や裝幀、翻訳、本屋の店長(zhǎng)、絵本作者、中古本コレクターなど、本が好きな人にスポットを向けている。全5話を通して、本の「一生」を描き出し、映像化することで視聴者と本の距離を一層縮めてくれる。ナレーターには俳優(yōu)の胡歌（フー?ゴー）が起用されている。

「但是還有書籍」実店舗書店プロジェクトの責(zé)任者?孫陽(yáng)氏によると、この書店は、読書に関する業(yè)態(tài)をベースに、文化クリエイティブや現(xiàn)代テクノロジーなどの新要素を盛り込み、読者の體験や共感を刺激する文化的シーンを作り出そうとするもので、Bilibiliが上海市の靜安區(qū)文化発展特定項(xiàng)目資金、靜安區(qū)文化?旅游局、上海新華伝媒と連攜して打ち出したプロジェクトだ。業(yè)界関係者は、「『但是還有書籍』の実店舗書店が上海新華伝媒と提攜したというのは、新しい書店と歴史ある書店ががっちりとタッグを組んだということで、オンラインとオフラインの人気作品が枠組みを超えてコラボする助けとなる。書店の革新的なビジネススタイルと人?文化の全面的で一歩踏み込んだ融合でもあり、それぞれのメリットを補(bǔ)完し合うことができるほか、ソースの共有にもつながる」と評(píng)価している。

ドキュメンタリー「但是還有書籍」には、多くのネットユーザーを感動(dòng)させたこんなシーンがある。80後（1980年代生まれ）のある夫婦は、「楽開書店」という名の移動(dòng)式本屋の車を走らせて11省?市、農(nóng)村のいろんな場(chǎng)所を訪問(wèn)している。ある農(nóng)村で「楽開書店」を開店した際、クワなど農(nóng)具を持ってやって來(lái)た村民が、清潔で真新しい本を觸るのは申し訳ないという表情を見せた。すると、本屋を経営する夫婦のうち妻の蝸牛さんが、「どの本でも手に取って見てください。本は『見てほしい』と思っています」と聲をかけるのだ。23日、実店舗書店「但是還有書籍」に蝸牛さんも駆け付け、中古本の「人行道王國(guó)」を寄贈(zèng)した。今後、誰(shuí)かがそれを買うと、その本にとっての「新たな旅」がまた始まる。蝸牛さんは、「この書店は、ドキュメンタリーの中の物語(yǔ)をリアルの世界へと移している。中古本が新たな旅を続け、本に新たな痕跡、記憶が刻まれていくことを願(yuàn)っている。そして本を手にした人とともに新しい物語(yǔ)と伝説を紡いでいってほしい」と語(yǔ)った。

書店でドリンクを販売するショップ「開巻有茶」も、「中古本の旅」企畫をサポートするために、中古本を持ってくると無(wú)料でミルクティーと交換できるキャンペーンを?qū)g施している。家に眠っている本を寄贈(zèng)してもらい、多くの若者に、書店「但是還有書籍」で実際に中古本を手にして読むことで、一冊(cè)の本に対するさまざまな見方を知ってもらうことを願(yuàn)って実施されているキャンペーンだ。

「中古本の旅」コーナーのほか、生活にセレモニー感を加えてくれる「手賬研習(xí)室」、同書店に並ぶアニメの資源をビジュアル要素とした「アニメ補(bǔ)給ステーション」、文化クリエイティブグッズ関連商品が所狹しと並ぶ「2233娘」などのコーナーもある。また、人気SF小説「三體」がテーマの時(shí)空沒(méi)入型展示館では、探査機(jī)?水滴や三體の世界、三日凌空、広大な宇宙などのシーンがリアルに再現(xiàn)されており、「三體」で描かれているミステリアスな宇宙の世界に近づくことができる。

実店舗書店「但是還有書籍」はある意味、単にドキュメンタリーで描かれた精神の延長(zhǎng)ではなく、bilibili文化やブランドのPRの場(chǎng)でもある。それを考えると、bilibiliで大ヒットしたドキュメンタリー「人生一串（The Story of Chuaner）」を思い出す人も多いだろう。上海市楊浦區(qū)の大學(xué)路では、この番組のリアル版として串焼き肉の店がオープンし、ピーク時(shí)には2－3時(shí)間並ばないと焼き立ての串焼き肉を食べられないほどの人気ぶりだ。オンラインで人気を博したドキュメンタリー番組は、ネットを離れたリアル店舗の展開で新たな空間を切り開くことができるのか。今後もその動(dòng)向に注目したい。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年8月26日