浙江省の義烏市は、世界最大のクリスマス用品の集散地で、例年ならちょうど今頃がクリスマス用品仕入れのピークとなる。しかし、先ごろ同市場(chǎng)を取材したところ、バイヤーの姿はほとんどなかった。なぜそのような狀態(tài)になっているのだろうか?中國中央テレビ局(CCTV)のビジネスチャンネルが報(bào)じた。
クリスマス用品の仕入れが2-3ヶ月前倒し 人気商品はほぼ売り切れ
義烏國際商貿(mào)城のクリスマス用品エリアに足を運(yùn)ぶと、浙江省寧波市から來たバイヤー?張俊さんがクリスマス用品を仕入れ、ロシアやインドに発送する準(zhǔn)備をしていた。しかし、人気商品はほとんど在庫がなくなっており、店側(cè)から、「今年は2-3月から、各地のバイヤーから注文が入っていた。仕入れのピークが例年より早く到來した」と説明されていた。
商貿(mào)城で店を構(gòu)える蘇雪琴さんも、「昨年より2-3ヶ月早く売れ始めた。去年は、クライアントは5-6月に仕入れに來ていたけど、今年は2-3月だった。今年の5月と6月の1ヶ月當(dāng)たりの売上高は大體800萬-1000萬元(1元は約16.9円)に達(dá)した」と説明した。
義烏市は世界最大のクリスマス用品集散地で、世界のクリスマス用品の3分の2がここで仕入れられ、世界各地へ運(yùn)ばれていく。例年なら8月がクリスマス用品の書き入れ時(shí)となるはずなのに、今年はバイヤーの姿はまばらで、人気商品の多くは既に売り切れとなっていた。クリスマス用品の仕入れのピークが前倒しで到來し、義烏だけでなく、寧波市などクリスマス用品の主な輸出通関地でも、第2四半期(4-6月)にはクリスマス用品の輸出のピークを迎えた。
輸送力不足の深刻化と運(yùn)賃の高騰も要因
西洋の伝統(tǒng)イベントであるクリスマスまでまだ4ヶ月ほどあるものの、クリスマス用品の仕入れは既に「終盤」を迎えている。貿(mào)易企業(yè)が仕入れの時(shí)期を大幅に前倒したのはなぜなのだろう?
取材の結(jié)果、新型コロナウイルスの影響で、海外では港の作業(yè)員が不足したり、港での通関に時(shí)間がかかったり、船が運(yùn)休になったりしており、船舶の回転効率が悪くなり、需要と供給のバランスが大きく崩れていることが分かった。昨年の第3四半期(7-9月)と第4四半期(10-12月)から、商品を輸送する船の確保が難しくなり、今でもその狀況が改善されておらず、輸送力不足が深刻化しているという。
クリスマス用品というのは季節(jié)商品で、特定の時(shí)期を過ぎると全く売れなくなってしまう。そのため、海外のクライアントや中國國內(nèi)外の貿(mào)易企業(yè)は早目に準(zhǔn)備を始め、例年よりも前倒しで仕入れて発送したのだ 。
時(shí)間との競(jìng)爭(zhēng)だけでなく、貿(mào)易企業(yè)は輸送費(fèi)も考慮しなければならない。新型コロナウイルスの影響で、海外への輸送費(fèi)は右肩上がりとなっている。ここ數(shù)日のバルチック海運(yùn)指數(shù)(BDI)を見ると、中國から米國東部へのコンテナ運(yùn)賃は40フィート當(dāng)たり2萬ドル(1ドルは約109.2円)と、前年同期比で500%増となっている。その他、8月13日に発表されたスポット取引を示す上海輸出コンテナ運(yùn)賃指數(shù)(SCFI)は4281.53ポイントと、過去最高をさらに更新。昨年の最も低かったポイントと比べると、400%以上の上昇となっている。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年8月16日