ヨーロッパの黒トリュフは有名で貴重な地下生菌食用キノコだ。中國(guó)科學(xué)院昆明植物研究所が22日に明らかにしたところによると、同研究所の研究チームがこのほど一連の研究成果を上げ、ヨーロッパの黒トリュフの人工栽培及び農(nóng)園の経営?管理の基礎(chǔ)を固めた。科技日?qǐng)?bào)が伝えた。

森林の生態(tài)系において、多くの木々と土壌真菌は共存関係にあり、その外生菌根は栄養(yǎng)物質(zhì)の循環(huán)において重要な役割を果たす。國(guó)際市場(chǎng)における黒トリュフの小売価格は1キログラムあたり800ユーロにものぼる。多くの國(guó)で人工栽培に成功しているが、安定生産と大規(guī)模生産が実現(xiàn)されていない。外生菌根圏の生理生態(tài)及びその子実體の産出、生産量の関連性などの面で、依然として多くの基礎(chǔ)科學(xué)問(wèn)題が殘されている。

同研究所真菌?菌根研究チームは以前の研究で、黒トリュフがモンゴリナラと外生菌根を比較的良く形成し、モンゴリナラの発育を大きく促進(jìn)することを発見したものの、外生菌根がいかに根圏の生理生態(tài)を調(diào)整し、さらにはモンゴリナラの成長(zhǎng)?発育メカニズムに影響を及ぼすかについての知見が少なかった。

同研究所の研究チームは樹齢3年のモンゴリナラ及び黒トリュフの外生菌根の苗を研究対象に、モンゴリナラの光合成効率、栄養(yǎng)吸収、根圏炭素分泌、根圏細(xì)菌群などの指標(biāo)を體系的に分析した。その結(jié)果、モンゴリナラのリンの吸収が顕著に増加した一方で、カリウムの吸収が抑制された。地上部分の光合成炭素固定と地下部分の全有機(jī)體炭素の分泌が活発になったが、有機(jī)酸の分泌が約50％減少した。同時(shí)に根圏細(xì)菌群に大きな変化が生じ、より多くの放線菌が集まり、一部の細(xì)菌群の存在比と根圏炭素分泌の間に一定の関連性があった。

これらの結(jié)果は、モンゴリナラの炭素合成と分泌、根圏細(xì)菌群の調(diào)節(jié)により、モンゴリナラと黒トリュフの外生菌根の成長(zhǎng)と栄養(yǎng)吸収を促進(jìn)できることを示している。研究はさらに、植物自身に存在する炭素収益トレードオフを検証し、より合理的かつ効果的に光合成炭素固定を分配できるうえ、炭素分泌を通じ根圏微生物群を調(diào)節(jié)することで、植物の栄養(yǎng)吸収と土壌の炭素?窒素?リンなどの栄養(yǎng)物質(zhì)の循環(huán)を促進(jìn)できることが分かった。これは黒トリュフの人工栽培と農(nóng)園の経営に理論的基礎(chǔ)を提供した。

研究結(jié)果は國(guó)際的な専門誌「菌根」と、農(nóng)林科學(xué)の著名誌「植物と土壌」に掲載された。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年8月24日