北京の街を人民網(wǎng)日本人編集者のA姐とG姐がぶらりと歩いて紹介する、その名も「ぶらり北京」。今回は、秋晴れの北京を眺められる高いところを巡ってきました。見晴らしは満點(diǎn)!でも高所恐怖癥の人にとっては「決して行ってはいけないスポット」?果たして、どんな景色が見えたのでしょうか?
【中國(guó)國(guó)際貿(mào)易センター】東から北京を眺めるならココ!
北京の東側(cè)にそびえ立つ北京一のノッポビル、「中國(guó)尊」。高さは528メートル。中國(guó)一高い上海タワー(632メートル)には及ばないものの、北京ではその高さは群を抜いている。ただ、調(diào)べた結(jié)果、「中國(guó)尊」は殘念ながら一般開放されていないことが判明。そこで、近くにある中國(guó)國(guó)際貿(mào)易センター第三期(通稱「國(guó)貿(mào)三期」)にターゲットを変更。高さ330メートルの國(guó)貿(mào)三期から「中國(guó)尊」を眺めることにした。高速エレベーターで80階にあるバーに到著すると、窓の向こうには夕日に照らされる「中國(guó)尊」が!しかし、室內(nèi)からなので柱が多いうえに、窓越しで眺めは今一つ…。さらに、窓際の席に座るにはお高いコースメニューを注文しなければならないとのことで、すごすごと退散した。
國(guó)貿(mào)三期の80階から眺めた「中國(guó)尊」(撮影?勝又あや子)
しかし、そこであきらめるG姐とA姐ではない。國(guó)貿(mào)三期を後にし、近くの國(guó)貿(mào)商城6階オープンテラスへ。80階と6階で高さには雲(yún)泥の差があるものの、「中國(guó)尊」だけでなく中央テレビ局本社ビルまでもが間近に見える迫力の眺めがここの魅力。しかも無料というのがうれしいではないか。夜風(fēng)に吹かれながら暮れなずむ都會(huì)の景色を見つめているうちにとっぷりと日は暮れていったのだが、期待していた「中國(guó)尊」の夜景はなんだか地味。もう少し窓の明かりやライトアップで華やかな夜景が楽しめるかと思っていたけれど、誤算だった。
國(guó)貿(mào)商城6階オープンテラスからの眺め。中央テレビ局本社ビルや「中國(guó)尊」が眼前に!(撮影?勝又あや子)
【中央テレビ塔】西から北京を眺めるならココ!
夕暮れ時(shí)の中央テレビ塔(撮影?勝又あや子)
東からの眺めは今一つ不発に終わったが、気を取り直して西を攻めよう。ターゲットは中央テレビ塔だ。中央テレビ局のテレビ塔で、高さは386.5メートル。1994年に建設(shè)され、長(zhǎng)らく北京一の展望臺(tái)の座を守ってきた元祖「北京の空の名所」で、回転レストランビュッフェも有名だ。その高さを活かした一風(fēng)変わったサービスもある。以前、中央テレビ塔の下にある庭園で開かれた結(jié)婚式に參加した時(shí)のこと。指輪交換の際、なんとテレビ塔の上からワイヤー伝いに結(jié)婚指輪がシュルシュルシュル~ッと滑り落ちてきて、參列者の度肝を抜いた。
中央テレビ塔から見た西の山に沈む夕日(撮影?勝又あや子)
22階の展望フロアまで上がっていくと、ちょうど夕日が西の山に沈むタイミングだった。沈む夕日をひとしきり眺めた後は、ぐるりとタワーを回り込んで東側(cè)へ。やや霞んでいたものの、つい何日か前に至近距離から見上げた「中國(guó)尊」がはるか遠(yuǎn)くに見えた。手前には、3月末に桜まつりで訪れた北京の桜の名所、玉淵潭公園も見下ろせる。
やがて日が暮れていき、街の明かりが燈る頃になると、夜景観賞タイム開始。ひときわ明るく輝く北京西駅、オレンジ色に浮かぶ天安門広場(chǎng)一帯、その先には「中國(guó)尊」はじめ國(guó)貿(mào)界隈の高層ビル群、そして2008年北京夏季五輪のメインスタジアムとなった「鳥の巣」(北京國(guó)家體育場(chǎng))や北京奧林匹克塔(北京五輪タワー)も見えた。
中央テレビ塔から北京西駅方面を望む。左端のひときわ明るい中國(guó)建築風(fēng)の建物が北京西駅(撮影?勝又あや子)
中央テレビ塔から眺めると、東側(cè)は北京の中心部。「北京城」を一望にするのも楽しいけれど、今回印象的だったのは西側(cè)の眺めだ。山際まで団地が立ち並び、宅地開発が進(jìn)んでいる様子がうかがえた。地下鉄の新しい路線や低速リニア路線が開通して通勤圏が広がり、西側(cè)の地域もどんどんベッドタウン化しているのだろう。首鋼集団製鉄所の跡地が首鋼パークとして再開発されるなど、工業(yè)遺産のリノベーションスポットも出來ている。かつては工場(chǎng)が立ち並んでいた郊外の一帯が、いまや中心部に取り込まれつつある。
【北京五輪タワー】北から北京を眺めるならココ!
青空に映える北京五輪タワー(撮影?勝又あや子)
最後に、北からの眺めを楽しもうと、北京五輪タワーを訪れた。2008年北京夏季五輪の競(jìng)技會(huì)場(chǎng)が集まるエリアに、2016年に完成。高さは246.8メートルだ。5つの塔で構(gòu)成されているのは、五輪からの連想だという。デザインコンセプトは「生命の木」。でも北京っ子には「大釘子(大きな釘)」という愛稱で親しまれている。5本ある塔のうち、1-3號(hào)塔が一般開放されている。一番高い1號(hào)塔の展望臺(tái)は現(xiàn)在改裝中のため、今回は2號(hào)塔のレストランを予約(內(nèi)容は動(dòng)畫をどうぞ)し、そのサービスで展望フロアを見學(xué)した。
「鳥の巣」の向こうに「中國(guó)尊」をはじめとした國(guó)貿(mào)界隈の高層ビル群を望む(撮影?勝又あや子)
ここからの眺めの目玉は、北京五輪の各種競(jìng)技場(chǎng)を一望にできること!夏季五輪でも使われた國(guó)家テニスセンターや、冬季五輪のために作られたスピードスケート場(chǎng)、そして北京冬季五輪メディアセンター、夏季五輪では水泳、冬季五輪ではカーリング會(huì)場(chǎng)として使われる「水立方(ウォーターキューブ)」、そして夏季と同様に開會(huì)式が行われる「鳥の巣(バードネスト)」などを見ることができる。そして北側(cè)にはオリンピック森林公園が広がる。驚くのはその巨大さ!眼下に広がるこの緑の一帯が一つの公園だとはにわかに信じがたい。
オリンピック森林公園(撮影?勝又あや子)
北京の街を「高いところから眺めてみた」今回のぶらり北京。東、西、北の高いところから北京を眺めてみて、普段暮らしている街をまた違った視點(diǎn)で見ることができた。マクロとミクロ。字面だけではなく、たまにはこの2つの視點(diǎn)をまさに體で感じてみるのも悪くないのでは?(文?勝又あや子)
ぶらり北京
北京の街を人民網(wǎng)日本人編集者のA姐とG姐がぶらりと歩き、見たり、食べたり、遊んだり?興味の向くまま、気の向くまま、北京の魅力をゆる~くお伝えしていきます。
「人民網(wǎng)日本語版」2021年9月29日