竹を採取する楊昌芹さん（撮影?王長育）。

「皆さんこんにちは。私は全國人民代表大會(huì)の代表?楊昌芹で、赤水竹細(xì)工無形文化遺産の第6代伝承人です。私の後ろには見渡す限りの竹林が広がっています」と話す楊さんは、貴州省赤水市の竹林の中で、スマホを使ってVlog用に作成した動(dòng)畫でネットユーザーに故郷の竹産業(yè)を紹介し始めた。中國新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

楊さんは動(dòng)畫を通して、ネットユーザーに、竹製のイヤリングや竹編みバッグをPRしている。赤水市の「竹細(xì)工むすめ」である楊さんは、竹細(xì)工と出會(huì)って10年以上になり、「竹があるから今の私がある」と話す。

立體的な竹編み細(xì)工を作る楊昌芹さん（撮影?王長育）。

中國の10大「竹の故郷」の一つである赤水市の竹林の面積は約8萬8533ヘクタールで、20萬人が竹関連の産業(yè)に従事している?！?0後」(1990年代生まれ)の無形文化遺産?竹細(xì)工の伝承人である楊さんは、どのようにして、伝統(tǒng)と現(xiàn)代の美的理念のバランスをうまく取り、伝統(tǒng)文化という古木が新しい花を咲かせるようにできるかをいつも考えている。

中國で長い歴史を誇る竹細(xì)工は2021年に海外で大人気となり、ショート動(dòng)畫共有アプリ「抖音（TikTok）」のユーザー7000萬人が、中國の巧みなその技術(shù)に注目した。ポットブラシや日傘、棚といった簡単な日用グッズから複雑な建物の柱まで、さらには精巧に作られた小物から斬新で近代的なデザインの工蕓品に至るまで、竹細(xì)工職人が巧みに作り上げていくその様子が、TikTok上で好評を博した。

楊昌芹さんが製作した竹細(xì)工（寫真提供?楊昌芹さん）。

楊さんは、「竹細(xì)工の技術(shù)の人気が海外にまで波及したことは、この伝統(tǒng)技術(shù)を受け継ぎ続ける価値があることを証明している。竹ひご1本の値段はどんなに高くても6元(1元は約 18.3円)程度。でも、油抜きや竹割り、へぎ、染色、巾引き、竹編みなどの工程を経て、竹細(xì)工の工蕓品を作り上げると、その価値は數(shù)百元にまで跳ね上がる」と話す。

無形文化遺産である竹細(xì)工に息を吹き込み、今の社會(huì)でも受け入れられるようにするために、楊さんは上海などの美術(shù)學(xué)校で勉強(qiáng)を重ね、赤水市に戻ってきてから、新たに學(xué)んだ知識(shí)やスキルを、立體的で、精巧な竹細(xì)工工蕓に活用し、竹製の花瓶や壺、アクセサリー、お香グッズといった、一連の竹細(xì)工工蕓品を編み出し、市場で大人気となっている。

楊昌芹さんが製作した竹細(xì)工（寫真提供?楊昌芹さん）。

2021年、楊さんが経営する會(huì)社の生産高は1000萬元を超え、登録済みの商標(biāo)は34件、発明特許は12件に達(dá)している。同社は地元の村で100人以上の雇用を創(chuàng)出し、177世帯70人の増収につなげている。

2012年から今に至るまで、楊さんは、周辺の女性や貧困脫卻のためにほかの場所から移転してきた人、障がい者、學(xué)生など數(shù)萬人に竹細(xì)工のスキルを教えてきた?！皋r(nóng)村の青年?壯年の多くが都市へと移り住んでいるのを背景に、竹細(xì)工技術(shù)は後継者不足が深刻となっている」と楊さん。

女性2人に竹細(xì)工の技術(shù)を教える楊昌芹さん（寫真中央、撮影?王長育）。

全國人民代表大會(huì)の代表を務(wù)めて5年になる楊さんは常に伝統(tǒng)文化の伝承や農(nóng)村の産業(yè)の発展関連の議題に注目している。今月4日に開幕する2022年全國両會(huì)（全國人民代表大會(huì)?全國人民政治協(xié)商會(huì)議）で、楊さんは、無形文化遺産である竹細(xì)工の産學(xué)研連攜拠點(diǎn)を整備し、伝承と産業(yè)の融合を強(qiáng)化して農(nóng)村振興をバックアップすることを提案する予定だ。

楊さんは、特色あふれる伝統(tǒng)技術(shù)や製品の多くがブランド化されておらず、シナジー効果が不足しているため、産業(yè)拠點(diǎn)の設(shè)置を通して、技術(shù)資源を集約し、育成體系を整備し、生産、販売ルートを開通させなければ、文化クリエイティブブランドを構(gòu)築し、市場を開拓することはできないとの見方を示す。そして、そうすることができれば、無形文化遺産である竹細(xì)工の技術(shù)を今後も伝承し続けることができると考えている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年3月4日