「復(fù)興號」寒冷地仕様スマート高速列車の運行開始が最近、検索人気ランキングに入っていた。それでは最低気溫が?50℃を下回る東北地域において、高速列車はどのような過酷な気象の課題に直面するのだろうか。全身に精密機器を搭載し極寒地帯を通過する列車の「暖を取る」にはどうするのだろうか。
■「ダウンジャケット」と「湯たんぽ」
極寒と強風(fēng)の天候でも正常に運行できるようにするため、寒冷地仕様高速列車は特殊材料と設(shè)計により製造されており、自然換気機能を持つ密閉型防雪設(shè)備室がある。車外では大雪が猛威を振るっていても、車內(nèi)では常に人體にとって最も快適な22℃で保たれる。
「復(fù)興號」寒冷地仕様スマート高速列車の設(shè)計機関である中車長春軌道客車股份有限公司の車両設(shè)計マネージャーを務(wù)める上級エンジニアの馬凱氏は、「寒冷地仕様高速列車は設(shè)計當(dāng)初より密閉防雪機構(gòu)、低溫凍結(jié)防止、結(jié)露防止などの措置を採用。外部表面に使われる金屬?非金屬材料を例にすると、大量の低溫実証実験に合格した材料を採用している」と説明した。
高速列車の重要部分に使用される耐寒材料
列車の重要部品の凍結(jié)を防止するため、設(shè)計者は「ダウンジャケット」を用意した。高速列車の重要部分である臺車を例にすると、防護カバーを設(shè)置することで氷雪や砂塵から保護している。
技術(shù)者は大量の計算?分析と低溫実証実験により、一部箇所にヒートトレース裝置を設(shè)置することで低溫と凍結(jié)に備えた。例えば列車の水循環(huán)システムは寒さに弱い重要部分だ。このヒートトレース裝置は熱を循環(huán)させるハイテクな「湯たんぽ」と考えられ、0℃以上で保ち低溫による凍結(jié)を防いでくれる。
ハイテクな「湯たんぽ」
■融氷?除雪設(shè)備と特殊コーティング
保護措置を講じていても、実際の運行において高速列車は吹雪の中を高速で走行し、臺車と列車底部に大量の雪が入ってしまうことがある。一部の電熱裝置は運行中に熱を生み、外部表面の雪が溶けることで著氷し、高速列車の運行の安全に影響を及ぼす。
中國鉄路哈爾浜(ハルビン)局集団有限公司は、寒冷地仕様高速列車HTK-CBX01型融氷除雪設(shè)備を獨自に研究開発した。入庫した高速列車の各重點部分に溫水を高圧噴射することで、臺車の雪と氷を全方向からスピーディに取り除くことができる。
寒冷地仕様高速列車HTK-CBX01型融氷除雪設(shè)備
中國が獨自に研究開発したケイ素とフッ素を含む疎水性コーティングが2016年頃に登場した。このコーティングは高速列車の重要部分に油膜を形成し、その表面の摩擦抵抗を非常に低くし、溶けた水を「立腳」できなくすることで、防氷と除氷の効果を発揮する。
■「V字型」迷路
馬氏は、「この列車にはさらに多くの心溫まるテクノロジーがある。例えば全密閉型設(shè)備室の換気口は「V字型」迷路設(shè)計を採用しており、氷雪に耐えると同時に換気できる。列車の頂部では、主要高圧部品を高圧設(shè)備ボックス內(nèi)に集約するとともに密封を行い、冬の霧や煙霧、氷雪などによる高圧設(shè)備のフラッシオーバーを防止する」と説明した。
「V字型」迷路設(shè)計
このほか、寒冷地仕様高速列車は「基礎(chǔ)制動凍結(jié)防止機能」を追加。すなわち、停車中にブレーキパッドとブレーキディスクローターがそれぞれ55秒離れ、5秒密著するのを繰り返し、低溫氷雪気象條件による凍結(jié)を防止する。
ブレーキパッドとブレーキディスクローターが離合を繰り返すことで、物理的な除氷を?qū)g現(xiàn)する。これはある人が雪の中を歩いている時に立ち止まり、體に積もった雪をふるい落とし、軽々と再出発するようなものだ。
これらの耐寒テクノロジーによるサポートを受け、高速列車は?40℃~?50℃の天気でも高速に走行できるのだ。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2023年2月28日