現(xiàn)在までに、中國は計(jì)5版の人民元を発行している。第1版は1948年12月1日に中國人民銀行(中央銀行)が発行したもので、1955年5月10日に廃止された。當(dāng)時の最低額面は1元、最高額面は5萬元だった。1955年3月には第2版の人民元が発行された。このときに貨幣も発行され、紙幣と貨幣が同時に流通する時代を迎えた。第2版の人民元と第1版の人民元の交換比率は、第2版の1元=第1版の1萬元となっていた。第2版の人民元には唯一3元が含まれる。1999年10月1日に、第5版人民元が発行された。額面は100元、50元、20元、10元、5元、1元紙幣と、5角、1角貨幣の計(jì)8種類で、2元と2角が廃止され、20元紙幣が新たに加わった。その後、2005年8月31日には偽造対策と耐久性が向上した第5版改訂版の発行が始まった。環(huán)球時報が伝えた。
紙幣印刷機(jī)が新たなお札を大量に印刷すると、インフレになるのでは?と疑問に思う人も多い。この問題について、復(fù)旦大學(xué)金融研究センターの孫立堅(jiān)センター長は「両者は全く関わり合いの無い概念だ。新通貨の発行と同時に舊通貨を回収するため、両者は交換される。マネーサプライの総量に変化はない」と語る。
近年ネット上では、中國が500元札あるいは1000元札を発行するという情報が流れている。中國人民銀行はこれらの情報をデマだと何度も否定しているが、同じような噂は後を絶たない。世界のその他の主要通貨と比べると、人民元の最高額紙幣が100元というのは確かに低すぎる。たとえば米ドルの最高額紙幣100ドルは人民元にして約620元、ユーロの最高額紙幣500ユーロは約3400元、日本円の最高額紙幣1萬円は約500元、ロシアが2006年から発行し始めた5千ルーブル紙幣は約484元に相當(dāng)する。
中央財経大學(xué)中國銀行業(yè)研究センターの郭田勇センター長は取材に対し、「高額の人民元紙幣発行について、関係當(dāng)局が検討したこともあった。しかし、各方面から異議が出ている。高額の人民元は一部の分野では便利だが、インフレ期待を助長する恐れがある」と指摘した。孫立堅(jiān)センター長は「中國には低中所得者が多く、高額紙幣が発行されると、彼らはお金がの価値がますます下がったと感じ、社會矛盾が激化する恐れがある。このため、この計(jì)畫は白紙になった」としたほか、「もしインフレ期待が引き起こされれば、人々の消費(fèi)行為と資産運(yùn)用の概念に変化が生じ、経済の混亂が招かれやすい。しかも現(xiàn)在は金融技術(shù)と決済手段が多様化しているため、貯蓄に使われるほかは、高額の現(xiàn)金取引はますます減少している」と語る。(編集SN)
「人民網(wǎng)日本語版」2015年8月12日
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