陝西省?內(nèi)蒙古（內(nèi)モンゴル）自治區(qū)?寧夏回族自治區(qū)を跨いで橫たわる毛烏素（ムウス）砂漠は、中國四大砂漠の一つだ。しかし、今、ムウス砂漠を訪れると、主に目に入る色調(diào)は「緑」だ。70年間に及ぶ砂漠との闘いの中で、陝西省楡林市は、年1.62％というスピードで砂漠を緑地に変え、ムウス砂漠の砂地面積を縮小し続けてきた。人民網(wǎng)が伝えた。

ムウス砂漠（赤枠內(nèi)、資料提供：國家地理情報公共サービスプラットフォーム）

〇砂漠化防止に取り組む女性たち

64歳になる席永翠さんは、楡林市における砂漠化防止事業(yè)の目撃者であり、參與者でもある。

席永翡さんと第14代「女子治砂連」のメンバー（撮影：呉超）

1974年5月、18歳の女性54人が砂漠化防止に取り組む「女子治砂連」を結(jié)成した。席永翠さんはそのメンバーの一人だった。女性らは、1本のシャベルと自身の両手で、砂漠との闘いを始めた。當(dāng)初は約295ヘクタールの砂漠に対し砂漠化防止に取り組んだが、今では約961ヘクタールの林が広がっている。席さんらは自らの青春時代を捧げ、その流した汗によって、故郷の様子を一新させた。

楡林市七里砂防砂治砂総合管理モデル?yún)^(qū)（撮影：呉超）

現(xiàn)在、ムウス砂漠では、砂漠化防止事業(yè)の効果が表れ始めている。砂漠エリア約57萬ヘクタールの流砂がすべて固定化あるいは半固定化され、同地域において砂漠化を食い止めることに成功している。年間100日以上観測されていた砂嵐の日數(shù)は10日以下に減少した。また、利用可能な草地面積は約122萬ヘクタール、ナツメの経済林は約11萬ヘクタールにそれぞれ達(dá)し、地域防護(hù)林體系が整備された。

これらの統(tǒng)計(jì)データは、楡林市の70年に及ぶ砂漠化防止の歴史を物語っている。

砂漠化防止エリア（撮影：呉超）

〇科學(xué)的な砂漠化防止

2004年、張応龍氏は、「神木県生態(tài)保護(hù)建設(shè)協(xié)會」を設(shè)立、同協(xié)會を軸として、さまざまな資金や寄付金を集め、1千人以上の會員が造林事業(yè)に參加する活動に発展させた。

張氏は、中國科學(xué)院地理研究所、中國林業(yè)科學(xué)研究院、中國農(nóng)業(yè)科學(xué)院、國內(nèi)外の研究機(jī)関と相次いで協(xié)力関係を結(jié)び、ムウス砂漠における総合管理などのテーマをめぐり、自身が請け負(fù)った砂漠エリアで開発研究を推し進(jìn)めた。長年におよぶ協(xié)力を通じ、張氏は約3萬ヘクタールの砂漠を森林や牧場、肥沃な田畑へと変えてきた。

張応龍氏の取り組みにより樹木で覆われたムウス砂漠の一部（撮影：呉超）

現(xiàn)在では、ムウス砂漠の砂地は抑制?改善が実現(xiàn)したが、さらなる改善を必要とするところはまだある。陝西省治砂研究所の石長春所長は、「砂漠エリアにおける生態(tài)環(huán)境改善レベルは今もなお初歩段階にあり、人工植物群落は人為的な関與?調(diào)整を急ぎ必要としている。生態(tài)系の安定性は、さらなる向上の必要がある」と指摘した。

〇砂漠化防止から富裕の道へ

生態(tài)が改善され、降水量が増加することは、佳県のナツメ栽培にとってはかえって不利になる。

「ナツメの成熟期にはよく秋雨が降る。大量の実が地面に落ちてしまう様子は、見ていて本當(dāng)にもったいないですよ！」と話す王寧山村駐在第一書記の杜軍鋒氏は、生態(tài)改善のプロセスで起こる新たな狀況に対処すべく、伝統(tǒng)的な概念を打破し、革新的なナツメ産業(yè)チェーンとして「ナツメ醸造酒」づくりを始めた。

王寧山村支部書記の張寶寶氏の自宅には、ナツメ酒の甘く馨しい香りが漂い、夫人が醸造場で忙しく立ち働いていた。張氏はナツメ酒事業(yè)の経営狀況について、「ナツメ10キログラムで5キロのナツメ原酒を作ることができる。ナツメ原酒500グラムは50元（1元は約15.3円）で売れる。この仕事で、我が家の収入は、昨年20萬元を上回った」と明かした。

現(xiàn)在、村內(nèi)には、張書記がやっているようなナツメ原酒の加工作業(yè)場が100軒以上あり、その生産能力は年間約450トンに達(dá)している。ナツメ農(nóng)家の資質(zhì)も大幅に高まり、これまではただナツメを植えていただけだったが、今では、技術(shù)も分かり、経営もできるようになっている。（編集KM）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年8月12日