2020年に突如襲來(lái)した新型コロナウイルス感染癥が、人々の暮らしに多くの不確定性をもたらし、感染癥の中で、人々は生活を見(jiàn)つめ直し、日々の暮らしの中や老後の思いがけないリスクを避けるために行動(dòng)するようになった。とりわけ若い世代は老後に備えて貯金しようという意識(shí)をもつようになり、大勢(shì)の若者が將來(lái)の暮らしにとって長(zhǎng)期的計(jì)畫(huà)が重要であると考え、日々の暮らしや老後に起こるかもしれないリスクに前もって備えようとしている。

85後の半分が老後に備えて貯金

米國(guó)の資産運(yùn)用サービス會(huì)社フィデリティ?インターナショナルと支付寶（アリペイ）の資産運(yùn)用プラットフォームがこのほど共同で発表した「ポストコロナ時(shí)代の中國(guó)老後の暮らし見(jiàn)通し調(diào)査報(bào)告」によると、20年の世界的な感染癥とかつてない市場(chǎng)の変動(dòng)を背景として、中國(guó)の若い世代は老後の計(jì)畫(huà)と長(zhǎng)期投資の必要性を意識(shí)するようになったという。今回の調(diào)査には6萬(wàn)人を超える人が回答し、18年に2社がこの調(diào)査を始めて以來(lái)、回答者數(shù)が最も多くなった。

同報(bào)告によると、中國(guó)人の老後の暮らしへの意識(shí)は3年連続で高まった。若い世代（18-34歳）すなわち85後（1985年以降生まれ）のうち、51％が「今年貯金を始めた」と回答し、この割合は19年の48％、18年の44％を上回った。

若者の約70％が、「市場(chǎng)の大幅変動(dòng)が理由で、貯金を増やして不意の出費(fèi)に備えるようになった」と答えた。また約40％が、「國(guó)を挙げて共に感染癥に立ち向かうことを受けて、老後のための長(zhǎng)期的な投資計(jì)畫(huà)を練るようになった」と答えた。

快適な老後にはいくら必要か？

多くの人が関心を抱く問(wèn)題は、退職するまでにいくら貯めればいいのかということだ?！笇?lái)の退職までにいくら準(zhǔn)備すればよいか」との質(zhì)問(wèn)に対し、18年の回答者は170萬(wàn)元（1元は約15.4円）と答えたが、今回の約6萬(wàn)人の回答者は150萬(wàn)元と答え、20萬(wàn)元減少した。

今年の調(diào)査結(jié)果からわかるのは、中國(guó)では、全人口のうち將來(lái)に備えて貯金する人が占める割合が増え続けていることだ。若い世代をみると、一般的に30歳で貯金を始め、毎月平均1334元を貯金している。若い回答者は退職までに150萬(wàn)元貯めることを目標(biāo)にしている。若者は定年前に退職したいと考える人が今も多く、目標(biāo)は57歳前後でのリタイアだ。

遼寧省資産運(yùn)用プランナー協(xié)會(huì)の銭維軍事務(wù)局長(zhǎng)は次のように計(jì)算する。今30歳で、60歳で退職、平均壽命は80歳だとし、1ヶ月の基本生活費(fèi)を1人平均2千元、物価上昇率をひとまず3％として計(jì)算すると、毎月4850元の生活費(fèi)が必要で、60-80歳の間に必要な費(fèi)用は116萬(wàn)元になる。これは基本的な生活のみの金額で、醫(yī)療費(fèi)や旅行費(fèi)といった余分の出費(fèi)は含まれていない。毎年2萬(wàn)元の余分の出費(fèi)があれば、退職後の20年間の出費(fèi)は大體160萬(wàn)元になる。

資金不足は老後の備えの主な課題

貯金に関してより積極的、かつ継続的になったため、たとえ感染癥の影響があっても、若い世代は「退職する時(shí)には十分な蓄えがあるはず」と考える人の割合が増え、今年は19年の32％から11ポイント上昇して43％になった。

しかし大きな課題が引き続き存在する。昨年の調(diào)査時(shí)と同様、毎月の出費(fèi)が多すぎること、お金がないことが貯金を始めていない若者が挙げる2大要因だ。貯金の習(xí)慣がない若者の48％が、「より多く貯蓄するより、もっと給料の高い仕事を見(jiàn)つけて、収入を増やしたほうが、老後のための貯金にとってプラスになる」との見(jiàn)方を示した。

調(diào)査の結(jié)果から、中國(guó)の若者の考え方や行動(dòng)に一連の前向きな変化が起きていることが見(jiàn)て取れる。ここからわかるのは、若者が老後の計(jì)畫(huà)への第一歩を踏み出すようさらに後押しするタイミングがすでに來(lái)ているということだ。また、貯蓄や投資をしない理由について、資金不足や出費(fèi)の多さだけでなく、貯金の習(xí)慣がない若者の24％が「投資の知識(shí)がないので貯金や投資に踏み出せない」と答えている。

老後の蓄えは合理的でもあり蕓術(shù)的でもある

フィデリティの試算では、中國(guó)の預(yù)金者が退職前の生活スタイルを維持したいと考えるならば、退職時(shí)（平均年齢62歳）には少なくともその時(shí)の年収の9倍以上の貯金が必要だという。この目標(biāo)を達(dá)成するためには、個(gè)人が納める8％の基本養(yǎng)老金の積み立てのほか、25歳から62歳までの間、毎年稅引き前年収の19％を老後の蓄えに回さなければならない。若者は投資期間の面で大きな優(yōu)位性がある。老後のための貯金を早く始めれば始めるほど、毎年貯金するべき金額も少なくなるからだ。

フィデリティ中華圏の李少傑取締役社長(zhǎng)は、「経験からわかるのは、多くの人は長(zhǎng)期的な少額貯金がもたらす影響を過(guò)小評(píng)価していることだ。たとえ取るに足りないような少額の貯金でも、その利息がもたらす喜びを味わうことができる。たとえば、若い人は火鍋が好きだが、火鍋を1回食べる値段を77元とし、この分のお金を節(jié)約して貯蓄し続けたとすると、10年後には6萬(wàn)元近くになり、30年後は40萬(wàn)元近くになる。利息と時(shí)間はどちらもとても重要だ。私たちは時(shí)間を友達(dá)にしなければならない。私はすべての若い人に25歳から貯金を始めるよう勧める。25歳なら19％の貯蓄率でいい。30歳から始めると、この割合は23％に変わる。さらに10年遅いと、19％で済んでいた貯蓄率が28％になる。複利計(jì)算でつく利息の力をしっかりと把握して、時(shí)間を味方につけることだ。そして國(guó)民の老後の暮らしへの意識(shí)も高めなければならない。老後の計(jì)畫(huà)はもっとしっかり考えるべき余地が大きい」と述べた。

また、女性の方が平均壽命が長(zhǎng)いため、女性の老後の暮らしの課題は男性よりも多い。19年のデータでは、大陸部の女性の収入は男性を20％下回り、女性の30％は老後の準(zhǔn)備の目標(biāo)を設(shè)定していない。海外でも同じような狀況で、英國(guó)では女性の80％が十分な投資の知識(shí)をもたないという。したがって、老後の備えでは男女で大きな差があるといえる。今後は専門(mén)的な機(jī)関により國(guó)民の老後への意識(shí)を高めることが必要だ。（人民網(wǎng)日本語(yǔ)版論説員）