東北師範大學が編さんした報告書「新時代の中國における教員の人材育成:成果と課題、やり方」(以下、「報告」)が5日、吉林省長春市で発表された。報告は、2010年から2020年にかけて、中國における教員はその規(guī)模を拡大させ続けてきたものの、地域によってその発展はアンバランスで、都市?農(nóng)村間には著しい格差があり、構(gòu)造バランスには更なる最適化が必要といった様々な課題に依然として直面している現(xiàn)狀を明らかにした。中國新聞網(wǎng)が伝えた。
報告の概要は次の通り。
〇2010年時點で1065萬8700人だった中國普通小?中?高校の専任教員の総數(shù)は、2020年には1222萬8100人まで増加し、教職員総數(shù)の91.13%を占めている。専任教員の年平均増加率は教職員総數(shù)の増加率を上回っている。
〇中國普通小?中?高校の教員は、目に見えて高學歴化している。小學校教員のうち、學部卒以上の學歴を有する人の割合の増加スピードが最も速く、2010年時點での23.71%から2020年には66.00%に上昇。普通中學?高校専任教員のうち、大學院卒以上の學歴を有する人は、2010年時點ではわずか5萬5200人だったが、2020年にはすでに22萬1700人まで増加した。
〇中國西部エリアにおける教員の人材育成が著しく強化された。2020年の時點で、西部エリアにおける小學専任教員數(shù)は185萬2200人、中學校専任教員數(shù)は107萬6300人、普通高校専任教員數(shù)は54萬6300人にそれぞれ達し、2010年に比べ累計27萬2000人増加した。
しかし同時に、中國における教員の人材育成は課題にも直面している。
〇発展狀況を地域別でみてみると、中部エリアの教員チームは脆弱であり、生徒対教師の比率は東部エリアや西部エリアよりかなり高く、とりわけ中學では、生徒対教師の比率が毎年上昇する傾向を呈している。また、中部エリアの小?中?高校の代理教員の數(shù)は、東部エリアや西部エリアよりかなり多い。
〇中國東北エリアでは、教員の流失が深刻で、過去10年間で7萬7100人減少した。東北エリアの教員數(shù)減少は、主に、小學校と中學校に見られる。東北師範大學教師教育研究院の李広執(zhí)行院長は、「このような現(xiàn)象の背後には、複雑な原因があるが、それらの原因を突き詰めることは可能だ。この10年間、東北地方では學生數(shù)もかなり減少しており、延べ222萬2200萬人減っている」と指摘している。
〇都市と農(nóng)村の格差については、農(nóng)村部では、教員數(shù)がまだ現(xiàn)実的な需要を満たしていない上、優(yōu)秀な教員が不足している。特に、農(nóng)村の小規(guī)模な學校では教員の質(zhì)とレベルが脆弱。李広執(zhí)行院長は、「しかしこの10年間において、農(nóng)村部における高級レベルの教員の増加スピードは都市部を上回っている。このことから、農(nóng)村部に力を入れるという國家の関連政策が効果を発揮していることが見てとれる」としている。
〇中國における教員人材には、教員の高齢化現(xiàn)象が日ごとに顕著化していること、小學校教員の男女比がかなりアンバランスであること、教育學を?qū)熼Tとする教員の割合が年々低下していることなど、その構(gòu)造バランスには更なる最適化が必要な問題が、立ちはだかっている。
李広執(zhí)行院長は、「これらのアンバランス問題は、教育の発展そのものに深刻な影響を及ぼし得ることから、十分に重視し、早めに関連計畫をしっかりと策定する必要がある」と強調(diào)している。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年9月8日