張雯さんがある平日の晝休みに、大學(xué)時代のルームメイトと作っているグループチャットを開けると、あるルームメートが大きな口を開けて何かを食べるステッカーを送信していたため、それをタップして保存しようとすると、「このステッカーは有料です。まず購入してください」という表示が出てきたという。ステッカーの価格は1元(1元は約17.8円)だった。張さんはそれまでに300種類以上のステッカーを利用してきたものの、お金を払わなければならないケースは今回が初めてだったという。中國青年報が報じた。
微信(WeChat)の有料ステッカーをめぐる話題が注目を集めたのと同時に、返信などに困った時の「便利アイテム」であるステッカーというお馴染みの話題も再び注目されている。では、ステッカーには一體どんな魅力があるのだろうか?
「小崽子劇場」シリーズのステッカー
「チャットをしているときに、自分の代わりにいろんな複雑な気持ちを表現(xiàn)してくれる」というのが、「小崽子劇場」シリーズのステッカーのクリエイター?張聡さんのコンセプトで、小山や思子、狗子、阿喵といったキャラクターは送信者の役を演じてくれる「役者」のようなものだという。
張聡さんは、「ステッカーの魅力は、普段の暮らしの中でありがちながら、感情としては豊かなシーンをうまく捉えることにある。そのほとんどは、通勤や殘業(yè)、會議といった日常的なシーンの経験をテーマにしており、それらのシーンにおいて多くの人が共感できるポイントを見つけるためには、まず自分が共感できなければならない」と話す。
自分の気持ちを表現(xiàn)できるステッカーを作成するというのは、「阿寶寶」シリーズのクリエイター?楊盼盼さんのコンセプトだ。
「2015年に戀人ができ、ステッカーを使って、戀人に対する微妙な気持ちを伝えたかった。でも、微信のステッカーショップではそれにぴったりなステッカーが見つからず、自分で作成することにした」と楊さん。
楊さんは、ステッカーを使うと、自分の気持ちを表現(xiàn)することができるほか、意思の疎通が図りやすくなり、人間関係をうまく処理できると感じている?!咐à?、仕事のグループチャットで感謝を表す場合、『ありがとうございます』という文字だけでは、少し冷淡な感じがするものの、気持ちのこもったお辭儀をするキャラクターのステッカーを送信すると、相手に気持ちが伝わる。端的に言えば、ステッカーは、畫面を通じて交流する際に『顔』が見えるようにしてくれる」のだ。
張雯さんは、「ステッカーは仮面のようなもので、ずっとそれを裝著していると取りたくなくなるものだ。特によく知らない人にあいさつする時、自分を隠したままで、かわいいステッカーやコミカルなステッカーに話をしてもらうことができる。ステッカーを使わないと、何を話せばよいかさえ分からなくなる。今では、ステッカーをあまり使わないのは友達とチャットする時ぐらいだ。友達なら、話したいこともたくさんあるし、気まずい雰囲気になるのを心配する必要もない」と話す。
若者はバラエティに富んだステッカーでチャットの場を盛り上げることを好み、新しいステッカーの登場に対するニーズも高まるばかりだ。
楊さんは、「ステッカーというのはティッシュペーパーと同じで消耗品。1つの種類を1ヶ月も使えば飽きてしまう。特に流行語付きのステッカーはしばらくすると時代遅れになってしまう」と話す。
つまり、利用者の観點から見れば、ステッカー市場は依然として活気に満ちていると言えるだろう。 (編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年11月4日